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カテゴリー: news & media

  • プリヤンカー・ガーンディーの政界デビュー

    昨日、インドから凄いニュースが飛び込んできた。国民会議派総裁ラーフル・ガーンディーの妹、プリヤンカーの政界デビュー。

    これまで選挙戦で応援演説に立つことはあったが、政治活動とは極力関わらずにいた彼女だが、会議派幹部(UP州東部担当)として正式に活動開始となった。 UP州東部といえば前回選挙でモーディーの出馬した選挙区バナーラス、UP州首相アーディティャナートの本拠地ゴーラクプルを含む。おそらく彼女はこのUP州東部から総選挙に出馬するのだろう。ガーンディー家の伝統的な地盤があるUP州西部のラーイバレリー地区からではなく。

    前回国民会議派総裁、ソーニアー・ガーンディーの娘だが、90年代にソーニアーが政治に担ぎ出された頃、彼女の息子ラーフル、娘プリヤンカーが成長するまでのつなぎという役回りだったが、その息子、娘で大きく期待されていたほうは、このプリヤンカーであった。

    知的かつ自信に満ちたスピーチはもとより、「ガーンディー王朝」と揶揄された国民会議派のネルー家嫡流にふさわしいノーブルさ、気高さ、品格を持つのがこのプリヤンカーであった。 加えて祖母インディラーの面影を濃く感じさせる物腰、仕草、スピーチなどからも、「まったくもって凡庸」な兄ラーフルより、はるかに人気がある。輝き具合がまったく違う。
    インディラーの面影といえば、ソーニアーは努めて義母のなりふりを模倣していたものだが、プリヤンカーに備わるそれは、やはり生来のもの、DNAに刻まれたものなのだろう。

    先の複数の州議会選挙を潮目に、流れが変わったように見えるインド政界。「インディラーの再来」としてのプリヤンカーのデビューで、一気に上げ潮の勢いとなるのではないかと思われる。まさに「真打ち登場!」といったムードのマスコミの扱いである。

    しかしながら不安要素もある。

    プリヤンカー人気、プリヤンカーの幹部入りは会議派の大きな強みであり、同時に大きな画像弱みでもある。その「弱み」は何かと言えば、プリヤンカーの夫、実業家ロバート・ワドラーの存在。
    プリヤンカーの人気と影響力を背景に、彼自身は党の人間ではないのに、会議派内のことに口出しをする、また彼のビジネスには、いろいろと黒い噂が付きまとう非常に濃いグレーな人物だ。
    これまでもソニアーとラーフルが、ロバートの怪しげなビジネスの関係で追求されたことが幾度かある。

    今後、インド総選挙が近づく(今年4月終わりから5月あたりになる見込み)につれて、日本の新聞にも「話題のプリヤンカー氏とは」というような記事が掲載されることもあるだろう。彼女の影には、ロバート・ワドラーという、すべてを台無しにしかねないとんでもない奴がいるということは覚えておいたほうがいいだろう。

    Priyanka Gandhi Vadra Joins Politics, Gets Key UP Post Ahead Of Polls (NDTV)

  • 留保制度

    インドでは高等教育機関進学や公部門への就職などの際に留保制度があり、指定カースト(SC)、指定部族(ST)、その他後進階級(OBCs)といったカテゴリーの人たちが恩恵を受けることになる。

    これについては昔からいろいろ議論のあるところだが、ちょうどアメリカにおけるアファーマティブアクションと比較されることもあり、恵まれない境遇にあるが、やる気と能力にあふれる若者たちを多数引っ張りあげてきたことは間違いない。

    ただし・・・である。

    カーストの上下は現在の人々の社会的地位や経済状態を反映するものではなく、たとえば指定部族出身でも州大臣になり、身内で手広く事業も手がけて大変豊かになっていたり、その他後進階級出身だが弁護士や医者として成功して高級住宅地に住んでいるような人も珍しくない。

    そのいっぽうで貧しい高位カースト出身者も無数に存在している。ムンバイーのタクシー運転手の大部分は北インド、UPやビハール出身者たちだが、若いころから何十年も汗水流して働き、収入のほとんどを故郷の家族に送金しているこうした人たちの中に、最高カーストであるブラーフマンであることを示す名前を持つ相当な人数が含まれているのだ。

    そんなわけで、実際の経済状態ではなく、観念上の出身ジャーティで留保が決まるというのはあまりに不公平だという意見は以前からよくあった。
    だが、たしかに後進階級や指定カースト、指定部族の中にこそ、貧困はより多いし、差別されがちなので就職も容易ではない。ゆえに留保をというのは仕方ないものでもあった。

    だが「その他後進階級」という定義がクセ者で、我らも加えよ、俺たちも追加しろと、様々なコミュニティーが政治を動かし、このカテゴリーに仲間入りさせるよう働きかけてきた歴史がある。

    そんなわけで、憲法ではカーストは否定されているが、厳しい現状を前に、これを解決するための必要悪としてこうした「逆差別」が設定され、これにより救済される人たちが増えてくれば、それらのコミュニティーの社会的経済的地位が向上して、この問題が解決し、制度そのものが用済みとなる・・・はずであったのに、それとは裏腹に留保すべき対象がどんどん増えていくのだ。

    そしてついに、このたびは上位カーストの人々(Swarn Jati)の人々にも10%の留保を!という議論が展開しており、いっそう混迷してしまっている。

    留保制度というものは、底なしの泥沼のようなものである。

    BJP aims to woo back core voters by announcing reservation for upper castes (The Tribune)

  • センティネル族

    アンダマン諸島の中のセンティネル島に住むセンティネル族。外界とまったく接触を持たない民族として知られているが、アメリカの若い宣教師が彼らの島に上陸を試みて弓矢で射殺されるという凄惨な事件が発生した。

    このセンティネル族、いくら孤立した民族とはいえ、その出自でインド本土の学校に進学したり、街に定着したりした人たちは若干程度いるのでは?と思いましたが、まったくそうではないらしい。

    政府の保護政策により、地域への入域が禁止されていることの裏返しに、政府から彼らへの働きかけもほぼ無い。今も石器時代同様の暮らしであるようで、文化人類学的には大変価値のある存在だ。またこの島内で世界が完結していること、外界からまったく影響を受けていない独自の言語、価値観、倫理観があることなど、大変興味の引かれるものでもある。

    この若い宣教師は、旺盛な好奇心と使命感みたいなもの、そして功名心に駆られて上陸を試みたのかもしれない。

    クリスチャンの言う「神は愛なり」という言葉は好きだが、一方的な価値観、倫理観、文明観の押し付けにより、ときには「神は害なり」に転じることもある。

    とくに宗教のようなものに限ったことではなく、政治活動、販売活動、その他何かの教宣活動においても、「これは素晴らしいから受け容れるべき」というような態度は、相手の存在や現状を否定することに等しいことも少なくない。

    North Sentinel Island tribespeople believed to have killed trespassing US ‘missionary’ (CNN)

  • Moradabadi Biriyani

    4年前のTHE HINDUの記事なので、何を今さらという感じかもしれないが、デリーのある店で、UP州西部の町、ムラーダーバード式のビリヤーニーの店が素晴らしく旨いと書かれている。

    ムラーダーバード式ビリヤーニーは、ニザームッディーン廟の近くでいくつか軒を連ねて賑わっているのだが、デヤムナ河東岸のパーンダウナガルにあるこの店がそんなに美味しいのかと気になる。所在地と電話番号も書いてあるので、いつか訪問してみることにしよう。

    この記事を寄稿したのは、フードブロガーとして有名で「Delhi Food Walk」を書いているラーフル・ヴァルマー。彼が褒めるのだから、旨くないはずがないだろう。

    Biryani, Moradabadi style (THE HINDU)

  • UAEでイスラエル国歌

    突然、インドに関係ない話題で恐縮である。

    イスラエル建国により、それまで欧州社会でしばしば差別的な扱いを受けてきたユダヤ系の人たちが自分たちこそが主人公の国を持つに至ったという側面はある。

    しかしながらこれに先立つイスラエル建国運動と合わせて、それまでアラビアの国々を始めとするイスラム教の国で、繁栄して周囲と平和に共存してきたユダヤ系市民が生まれ育った国を離れなくてはならない敵意を生じさせたとも言える。

    それはともかく強盗が家に居座って家人を追い出してそのまま暮らしているような形の「国」なので、倫理的にこういうのが存在してよいのか?とは個人的に思う。けれどもすでに強力な国家として事実上存在してしまっているため、周辺地域でエジプト以外に外交関係がないというのは、大変危険で不幸なことだ。

    今回、UAEで開催された柔道の国際大会でイスラエル選手が出場して優勝。同国で初めてイスラエル国歌が演奏されたという。

    UAEでイスラエル国歌=選手が柔道大会で優勝 (JIJI.COM)

    ごく些細なことに思えるかもしれないが、開催国の大変勇気ある英断。これが初めの一歩となり、中東の対立構造にポジティブな変化を生むことを願いたい。

    With Jews Largely Gone From Iraq, Memories Survive in Israel (HAARETZ)

  • スマホで撮影されたニュースクリップ

    インドの民放、NDTVのこれらのニュースクリップは、SamsungのGalaxy S8で撮影されたとのこと。最近のスマホはもうそういうレベルまで来ている。

    スマホでもこういうニュース映像がちゃんと撮れることにも改めて驚かされるが、それを前面に打ち出してアピールさせるという手法もさすがは営業力のSamsungといったころか。

    それはともかく、ニュースもさることながら、こういう簡単な機材でドキュメンタリーなども制作できる時代になったということでもある。

    Video (NDTV)

  • シュリーデーヴィーの葬儀

    シュリーデーヴィーの葬儀

    シュリーデーヴィーの亡骸は2月27日夜ムンバイーに到着。明けて2月28日に葬儀が実施された。画面に映る数えきれないほどの弔問客の中に多くの映画人たちの姿も見られた。
    この日、NDTV Indiaのニュース番組は葬儀のニュース一色であった。
    ご冥福をお祈りいたします。

  • シュリーデーヴィー逝去にまつわる続報

    シュリーデーヴィー逝去にまつわる続報

    シュリーデーヴィーは溺死。血液からアルコール成分を検出とのこと。

    一昨日に亡くなったシュリーデーヴィーだが、当初報じられていた急性心不全ではなく浴槽での溺死だったという話が浮上している。入浴前の飲酒との因果関係なども含めて云々されているらしい。

    Sridevi Boney Kapoor Ayappanという名前の記された死亡証明書(病院関係者がリークしたのかニセモノか知らないが)が画面に映ったりしている。女神は女神のままで、そっとしてあげておくれ・・・と言いたくなるが、やはりこの手の報道は次第に節操を欠くものとなってくるのは、いずこも同じだ。

    ともあれ、そんなこんなで酒飲んで風呂というのは、やめておこうと思うシュリーデーヴィーファンの今宵の私であるが、そのまま現地リポートの続きを視聴いていると、事件性のない自然死であるかどうかの究明が求められているとのことで、それがはっきりするまでは、遺体をインドに搬送することも、親族たちが滞在中のドバイを離れて帰国することも許されないとのこと。なんだか妙な雲行きになってきているのは気になる。

    家庭内は円満なものと思っていたし、実際そうだったのだろうが、赤の他人がどうのこうの言うものではない。ふた昔くらい前の時代であれば、ドバイを根城にするインド人ヤクザと映画絡みの黒いマネーにまつわるトラブルみたいなものが想起されたかもしれない。彼女の遺体は、バーミングによる防腐処理がなされて霊安室に安置されているなどといった陰鬱なリポートも飛び交っている

    やはり彼女ほどのスーパースターともなると、世間は静かに見守ってはくれないようだ。

  • FRONTLINEはボリシェヴィキ革命特集

    FRONTLINEはボリシェヴィキ革命特集

    現在発売中の隔週刊ニュース雑誌FRONTLINEは、今年で100周年となるボリシェヴィキ革命特集。なんと110ページ以上も占めての非常に力の入ったものだ。さすがはインドを代表する左派ニュース雑誌だけのことはある。
    私自身は電子版を定期購読しているのだが、国内外の出来事や社会現象について、インドの他のメディアとは明らかに違う切り口からの報道、異なる角度から偏執狂的なまでにしつこい分析がなされており、いつもながら非常に参考になる。
    一般的に「ニュース雑誌の内容が退屈なときにはインドは平和」なのだが、そんなときでもFRONTLINEでは、インパクトの強い記事が掲載されている。

    FRONTLINE 12月22日号
  • ジンナーの娘 死去

    不覚にも、今ごろになって知ったのだが、パキスタン建国の父、ムハンマド・アリー・ジンナーの娘、ディーナー・ワーディヤーが11月に亡くなっていたそうだ。享年98歳。

    ジンナーとゾロアスター教徒富豪出身の奥さんとの間の子、ディーナーは長じてゾロアスター教徒出身のクリスチャン実業家と結婚。私生活では母方の人脈との繋がりが濃密だったのかもしれない。

    父は建国したばかりのパキスタンの初代総督となったが、娘のディーナーはインド人としてムンバイーに残った。

    為政者が勝手に描いた国境線のため、親族がこちらとあちらに引き裂かれるケースは多いが、為政者ジンナーは自身の家族が印パ両側に分裂した。

    いかに有能な政治家であっても、家庭のこととなると、また別の話となるようだ。インドを独立に導いたガーンディーもまた、ほとんど聖人に近いイメージで伝えられる姿の裏にあった「父親としてはいかがなものか?」と思われる有様は、映画の題材にさえなっている。

    印・パ分離時にインドに残ることを選択したディーナーは、後に米国に移住しているが、近年の風貌は父ジンナーの晩年にそっくりだ。それはともかく、ムンバイーでディーナーがインド政府相手に係争中だったジンナーの屋敷についてはどうなるのだろうか。

    Dina Wadia | Passing away of Jinnah’s only child (The Daily Star)

  • 物乞いの寄付 25万Rs

    マイソールのヒンドゥー寺院で物乞いをして生活の糧を得ていた80代女性が、なんと蓄えの中から25万Rs (約44万円)もの大金をその寺院に寄付したという話がニュースになっている。
    参拝者の多い大きなお寺の門前や境内などでは、そこで物乞いをする人たちの身入りはなかなか悪くないのではないかと思っていたが、まさかそんな貯金まで出来るほどであったとは知らなかった。

    もっとも、本人の生活もあるだろうし、それをポンと寄付するものだろうか、寄付したところでまだ生活には困らない蓄えがあるのではなかろうか、やはり盛況な寺院での物乞いの稼ぎは良いらしい・・・と思ったりする。

    同時に、そこで物乞いをすることでこれほどの蓄財が出来るすれば、その寺院の威光は増すことになるはずだし、その蓄えを本人が寺院に献上するというのは、その信仰の厚さが美談にもなるため、自身のプロモーションを意図して寺院が創り上げたストーリーなのではないかとさえ勘繰りたくなってくる。

    何だか裏がありそうな話だ。

    Mysuru woman donates Rs 2.5 lakh to temple where she begs (The Times of India)

  • The Cow Menaceという記事

    インドのBJP政権が牛の屠殺を禁止することにより、社会的、経済的、環境的問題で大変!というFRONTLINE誌の記事。

    「インドでは牛を殺さない」と思っている人は少なくないようだが、実はそうとは限らず、牛革、牛骨、それからとれるゼラチン、そしてもちろん牛肉の生産自体もインドでは昔から大きな産業だ。

    ムスリム地区、クリスチャン地域以外の一般的なバーザールで牛肉を見かけないというのは別の話。マーケット、アウトレットが異なるのだ。

    このあたりを担ってきたのは、主にムスリムの人たちだが、牛の屠殺を禁じるということは、まさにピンポイントで彼らを締め上げるということになる。

    The cow menace (FRONTLINE)