ヒンドゥークシュの谷から

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 厳密には「インドのイベント」というわけではないが、インド亜大陸に関わる興味深い写真展が開催されている。
 アレクサンダー大王の東征に従軍した兵士たちの末裔とも、それよりもはるか以前に入ってきたアーリア人の一派が周囲と隔絶した環境の中で独自の文化を守り育てることになったのだともいわれるパキスタンの少数民族カラーシャ族。 同国北西部ヒンドゥークシュ山脈中のチトラール地方アフガニスタン国境近くに暮らし、カラフルで特徴的な民族衣装とともに、周囲をぐるりと取り囲むイスラーム世界とは異なる独自の文化や習慣を守り続けていることは広く知られているとおり。
 このカラーシャの男性と結婚して現地で生活するとともに、地元のコミュニティ活動を進めている日本人写真家わだ晶子氏が、居住者として生活集団の内側から撮影した日々の営みの様子を展示した写真展「豊美なる伝統行事」が2月5日(土)から東京新宿のコニカミノルタプラザで開催されている。
 この民族の起源にまつわる諸説や伝承はともかく、この機会に現在の印・パ国境線を超えて、この亜大陸の壮大な歴史と文化のバラエティの豊かさに想いを馳せてみるのもいいかもしれない。
 東京での会期は2月14日(月)まで。3月8日(火)から同13日(日)には福岡でも開催予定。

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