SONY RX1

SONY RX1

高品位なコンパクトデジカメが増えている昨今、いよいよその究極とも言えるカメラが発表となった。SONYのRX1である。

世界初の35mmフルサイズのCMOSイメージセンサー搭載のコンパクトデジタルカメラだ。レンズはF2.0で35mm単焦点。ずいぶん思い切ったものを出してきたものだ。

世界初、35mmフルサイズCMOSイメージセンサー搭載のコンパクトデジタルスチルカメラ“サイバーショット”最上位機種を発売 (SONY)

レンズは固定式なので交換できないし、焦点域も35mmのみという極めて趣味性の高い贅沢なカメラである。そうした意味では富士フィルムのX100に相通じるものがあるが、X100のセンサーはAPS-Cサイズ(24×16mm)であるのに対して、RX1はフルサイズ(36×24mm)であるため、イメージセンサーの面積が2.25倍も大きく、まったく別格なのである。

ちなみにコンパクトデジカメを含めたデジタルカメラのセンサーのサイズ規格ごとの大きさの違いについては、こちらをご参照願いたい。

撮像素子の大きさ比較 (ガバサク談義)

もちろん価格のほうも、これまでのコンパクトカメラの水準からは考えられないほど高額である。発売前(発売予定日11月16日)の想定価格は25万円なので、現在10万円台から11万円台で販売されているX100の倍以上。

どちらも高級機ではあるものの、レンズ交換式ではないため35mmの焦点域でしか使えないので実用性という点では、いつも仕事で常用する機材にはなりにくいだろう。しかしながら35mmという汎用性の焦点域であるがゆえに、完成度の高いものであれば趣味の道具として大きな魅力を発揮することになる。

ハイアマチュアのユーザーが多い日本その他の先進国等では、唯一無二な魅力のフルサイズセンサーのコンパクトデジカメRX1に対する需要は高いことと思われるが、高級機でも、発売から2、3年もすると、陳腐化してしまうものだ。

だが、その時期になってもフルサイズのセンサーのコンパクトデジカメというのは他に出てこないように思う。拡張性が無いし、レンズ固定式であるため既存のレンズ資産を利用できない。もちろんカメラ自身のレンズも流用できないため、極めて不経済なモデルであるといえる。それゆえ、ソニーのRX1は歴史的なカメラとしてその名を残すことになるかもしれない。

だが、これが時を同じくして発表となったフルサイズ初のミラーレス機α99と立ち位置の異なるフルサイズセンサーの廉価かつ小型軽量なシリーズを構築するための布石であったら嬉しい。個人的には手の届く価格帯であったならばぜひ所有して思い切り使い倒してみたいカメラなのである。

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