サッカーの話題である。
インドのI-LeagueのDempo S.Cが元アルゼンチン代表のアリエル・オルテガ獲得に向けて交渉中であるとのことだ。成功すればI-Leagueにおける空前のビッグネームが加入することになる。
Dempo SC in talks with Argentina international Ariel Ortega (goal.com)
オルテガといえば、『マラドーナ後』のアルゼンチンのナショナルチームのMF陣を代表する選手であった。小柄ながらも爆発的なスピードと変幻自在のテクニックを兼ね備えた天才的ドリブラー(同時にボールを持ちすぎる選手という印象も強い)として知られてきた。
祖国アルゼンチンのリバープレートを振り出しに、スペインやイタリア等の名門チームを渡り歩いてきた彼もすでに37歳。すっかり盛りは過ぎてはいるものの、彼の華麗なプレーはインドのサッカーファンたち(地域的に限られているが)を魅了するだろう。
こうした非常に高いレベルの中盤選手のイマジネーション豊かなプレーは、サッカーというスポーツの面白さや醍醐味を、インドのそれとはまだ縁遠い人々へと伝える大きな力となり得る。
ただ気がかりなのはチームのグッズ販売収入の20%前後を求めていることが交渉の上でネックになっているとのことで、本当に加入へと事が運ぶのかどうかは今のところ不明。
またこれまで幾度も所属クラブのマネジメントと衝突したり、試合のフィールドでもトラブルをしばしば起こしたりしている、なかなかの暴れん坊だ。サッカー新興国・・・というよりも、それ以前の段階にあるI-Leagueのクラブが、果たしてオルテガをうまく手なずけることができるのかどうか?という不安もある。
オルテガ自身にとっては、もしDempo S.C.に加入することになれば年齢的におそらく彼のサッカー人生をそこで終えることになるだろうが、この移籍話が実現すれば、Dempo S.C. はもとより、I-Leagueやそのファンたちに対するとても素敵な贈り物ということにもなる。J League草創期に鹿島アントラーズでプレーしたブラジルのジーコのことをふと思い出した。
ぜひ話がうまくまとまることを期待したい。
Ariel “El Burrito” Ortega (Youtube)