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カテゴリー: life

  • J-one  (2012.1 第2号)

    J-one (2012.1 第2号)

    J-one (2012.1 第2号)

    『これからの生き方と未来を探る支援型新雑誌』をうたうJ-one(ジーワン)第2号である。先日取り上げたNamaste Bollywood #31と同じくスタジオ・サードアイが発行している。

    巻頭の特集は、『音楽から世界へ祈りを』と題して、チェルノブイリ原発事故での被曝体験を持つウクライナの歌姫、そして福島と日本にエールを送るため、私費で来日したエジプトのウード奏者。

    ラダックで活動するNPO法人ジュレー・ラダックによる持続可能な生活支援とスタディ・ツアーに関する紹介に続いて、和光大学の村山先生と当ウェブサイトindo.toウェブマスターの矢萩多聞氏による寄稿、加えて自然エネルギー(太陽光)の活用例等々、内容の詳細について触れるわけにはいかないが、読み応えのある記事が並んでいる。

    『いろいろ読んでわかったこと』と題する記事には、昨年3月11日に発生した震災直後の原発事故による放射能の影響について、問題発生直後から問題をできるだけ小さく見せようという政府の動きに対して、まさに呼応するかのようにこれまた控えめな報道を続けてきた日本の大手メディアが伝えてこなかった事柄を取り上げている。ここでは、参考となる書籍についても挙げられており、放射能に対する認識を深める良い機会となるはずだ。

    誌面の後半部分では、『福島と生きる』というタイトルにて、福島県で暮らす大学講師、ミュージシャン、画家、自衛隊員といった様々な人々の声が伝えられている。

    首都圏に暮らしている人たちの中で、昨年3月に起きた福島第一原発事故の後、都会で自分たちが使う電気の供給に関わるリスクを遠く離れた県、市町村、ひいてはその土地に暮らす人々に負わせていたということに改めて気が付いた人は少なくないようだ。

    同様に、事故後から生鮮食品の産地表示が厳格に行われるようになっているが、ここでも同様に福島県やその周辺地は、首都圏に供給されている野菜、果物類、精肉、海産物といった生鮮食品の需要をまかなう役割を担ってきたことを改めて実感したことと思う。こうした地方が、市場としての首都圏を必要としているのと同じく、首都圏もまたこうした物資の供給がなされることによって成り立っているひと続きの社会であることは言うまでもない。

    3.11以降、これからの私たちの生き方や世の中のありかたについて大きな問いが投げかけられているわけだが、さりとて単純に時計の針を巻き戻して昔の生活に戻るというわけにもいかない。不便だというだけではなく、多くの場合仕事だって成り立たなくなるだろう。

    このあたりについては、結局のところ私たちのひとりひとりが問題意識を抱いていくことが必要だ。一朝一夕で物事が大きく変わるものではないが、世の中の人々が意識を共有することによって、きっと変化が生まれてくることと信じたい。私たちにとってより良い明日のために。その変化を模索しているのが、このJ-one誌であると私は思う。

  • A Jaywalker’s Guide to Calcutta

    A Jaywalker’s Guide to Calcutta

    A Jaywalker's Guide to Calcutta

    地元等の出版社からコールカーター市内のガイドブックはいろいろ出ているが、2年ほど前にその中でも特に秀逸なものを見つけた。著者は生まれも育ちもコールカーターのジャーナリストだが、版元はムンバイーの会社である。

    書名:A Jaywalker’s Guide to Calcutta

    著者:Soumitra Das

    出版社:Eminence Designs Pvt. Ltd.

    建物とストリートに視点を据えて、個々の建築物や往来にまつわる人々の歴史に焦点を当てている。それらの中にはメトロポリタン・ビルディング、エスプラネード・マンション、ダルハウジー・スクエアといったメジャーなものも含まれているものの、数々の通りの由来、現在の姿からは想像もつかない過去、アングロ・インディアン地区と往時の彼らの屋敷、元欧州人クラブ、元不在地主やかつての富豪たちの忘却の彼方に押しやられた荒れ放題の豪邸、この街を舞台にしたマールワーリー商人たちの繁栄の面影、地元ベンガル人不在のオリッサ人労働者たちの居住地域その他、実に様々なものが沢山取り上げられている。

    著者は、この本を手にした者を、旅行者たちにとって『月並みでないコールカーター』へと誘う。その内容たるや、とても数日で見て回ることのできるようなものではない。ここで取り上げられている建物や場所を訪れても、それを楽しんだり味わったりするためには、もちろんそれなりの予備知識が必要となってくる。

    この本を通じて、コールカーターという街のとてつもない奥行きの深さを思わずにはいられず、このガイドブックの誌面の向こうには、様々なワクワク、ドキドキする新たな発見に満ちた街歩きが待ち構えているであろうことを感じる。

    市内各所、路地裏まで精通した地元の知識層が書いた都市ガイドブックは、通常の観光案内とは、視点も取り上げる背景の厚みもまったく異なる。こうした内容である割には、カラーの写真や図版も多くて非常にわかりやすいのは、こうしたスタイルで、他の都市の紹介本も今後出てくるとうれしい。

  • Namaste Bollywood #31

    Namaste Bollywood #31

    Namaste Bollywood #31

    今年最初の号となるNamaste Bollywood#31は、日本がインド、パーキスターン、スリランカの三国と国交を樹立して60周年ということにちなんで、巻頭特集は『日梵六十年の軌跡』だ。

    戦後の日本での最初の公開となった1950年代の『AAN』から始まり、60年代、70年代、80年代・・・と、ボリウッド映画で日本にちなんだ作品、日本で公開されて評判となった作品等が取り上げられている。

    ボリウッド作品ではなく、隣国ネパールの映画が字幕付きにて、東京都内で公開されるとのありがたい情報も。ただし、これは1月28日の16時と19時からのみという極めて限定的な上映。記事のネタバレになってしまうが、時間が迫っていること、日本においては非常にレアな機会でもあることからこの場でぜひご紹介させていただきたい。下記リンク先には、上映スケジュールとともに予約方法も記されている。

    ネパールの映画「道端の花」(アップリンク・ファクトリー)

    イベント関係では、福岡アジア美術館にて開催されている(会期:1月21日~3月11日)『魅せらせて、インド。―日本のアーティスト/コレクターの眼』という企画展のことも取り上げられている。個人的には、この記事の中にグレゴリ青山氏のマンガが挿入されていたのが嬉しかった。昨年末の号で休刊となった雑誌『旅行人』に書いていらしたころからのファンなのである。

    さて、2012年にはどんなボリウッド映画が上陸してくるのか、どの作品が高い評価を得るのだろうか。日本全国各地で『Don 2』のようなヒット作が劇場公開されて、それなりの評判と興行成績を収めることができるような環境になってくれるとありがたいのだが。

    まさにそのためにも、日本国内で日本語とグラビアを用いて、ボリウッド映画の魅力と最新のトピック等を伝えるNamaste Bollywood誌が担う伝道師としての役割は大きい。

    同じく今年1月に、Namaste Bollywood誌と同じくスタジオ・サードアイによる「これからの生き方と未来を探る支援型新雑誌」J-one 2が発行されている。こちらについては、後日ご紹介することにする。

     

  • コールカーターの老舗洋菓子店

    コールカーターの老舗洋菓子店

    NAHOUM & SONS

    創業1902年から数えて今年で110年目となるナフーム(Nahoum & Sons) は、1911年にデリーに遷都されるまで、英国によるインド統治の中心地であったコールカーターでも、現存する最古の洋菓子屋であるとされる。

    店の名前が示すとおりユダヤ系の商店で、経営者は三代目のディヴィッド・ナフーム氏。ずいぶん前には彼が店に出ているところを見かけた記憶があるのだが、今や90代という高齢のため、滅多に店に顔を出すことはないらしい。

    昨年の今ごろ、『コールカーターのダヴィデの星1234』で取り上げてみたとおり、今や見る影もないものの、コールカーターはユダヤ系コミュニティが繁栄した場所でもある。

    この街きっての老舗洋菓子屋といっても、決して敷居の高いものではなく、ここを訪れる旅行者誰もが一度は足を踏み入れる(そして煩い客引きにつきまとわれる)ニューマーケット内の雑然とした一角にある。

    Nahoum & Sons Private Limited

    F-20, New Market

    Kolkata – 700087

    店内の様子

    市内の他の場所からニューマーケットに移転してきたのは1916年だというから、このロケーションですでに96年が経過していることになる。室内の様子もショーウィンドウも時代がかっていて、なかなかいい感じだ。創業時から少し遡った19世紀のコールカーター在住欧州人向け商店の中はこんな感じであったのではないだろうか。

    朝は10時開店だが、店の一部は朝7時くらいから開けており、そこでは香ばしい匂いが立ち上る焼きたての食パンを販売している。ベーカリーとしてもかなり評判がいいらしい。

    メインの洋菓子類については、ケーキ、ドライケーキ、ペストリー、クッキー、メレンゲの類で、他の洋菓子屋に陳列されているものと大差ないのだが、いろいろ買い込んで試してみると、見た目は似ていても、味わいは標準的なレベルを大きく凌駕している。さすがは110年もの歳月を経た老舗だけのことはあり、どれも美味であった。

    時代がかった棚もいい感じ。

    果たしてナフームに陳列されている菓子類で、創業当時から同じレシピで作っているものがあるのかどうかは不明。冷蔵庫のなかった時代のことだが、今のナフームのショーウィンドウにも冷蔵装置は付いていないので、たぶん同じようなものを作っていたのではないかと思う。

    静かに目を閉じて食してみれば、あなたも20世紀初頭の味わいが体験できるに違いない。

    見た目は他店のものと同様でも、さすがは老舗の味わい。
  • 再び中華朝市へ2

    再び中華朝市へ2

    旧中華街にある観音寺

    この地域にある観音廟に行く。寺の世話人はネパール人にも見えるが中国系。おそらくインド人との混血らしきと思われる浅黒い肌の50代後半くらいの男性だ。早朝から参拝客はポツポツと出入りしている。

    旧中華街は元々ムスリム地区と隣り合っていたのだが、インドにあっては華人とムスリムは共働関係にあるようだ。19世紀後半あたりから流入してきた華人たちが従事した主要な産業、皮なめし業、皮革加工に関する製靴業等の仕事、家畜の屠殺から畜産物加工、そして『Non-Veg』レストラン等々でしばしば同業者であったり、取引相手であったり。華人たちが経済力をつけてからは、ムスリム労働者たちに就労機会を与えてくれる雇用主でもあったことから、互いに持ちつ持たれつの関係が続いていたようだ。

    コールカーターのもうひとつのチャイナタウン、東郊外のテーングラー地区でも同様だ。華人経営の大小様々な皮なめし工場があるが、労働者たちはインド人のムスリムたち。中華レストランも大きなものから小さなものまでいろいろあるが、経営者家族以外の従業員たちはやはりムスリム。豚肉無しの中華料理で、中国本土での漢族系ムスリムたちの『清真料理』のイメージと重なるような感じがする。

    ムスリム地区の中で忽然と現れる華人の同郷会館

    華人人口が非常に少なくなっている現在は、このあたりも丸ごとムスリム地区となっている。しばらく旧中華街エリアのムスリム地区を散歩する。道端の小さな店で、羊や牛を解体していたり、屋根の付いた小さなマーケットがあったりする。そんな中に突然、華人たちの同郷会館や中国寺院等が散見される。

    屋根付きのマーケットで鶏卵を商う男性

    ここから少し北に向かうとナコーダー・マスジッドに出る。1926年に落成したこのマスジッドは、密度の高い商業地域に立地している割には1万人収容という規模の大きさを誇る。敷地ギリギリ一杯まで使ったこの建物は、キブラーの方角との折り合いをつけるため、通りから見ると、かなり捻じれたような形になっており、自分の視覚がおかしくなったような気がしてしまうくらいだ。あるいは『だまし絵』を眺めているような感じともいえるだろうか。

    ナコーダー・マスジッド

    マスジッド入口向かって左側に、割ときれいな感じの床屋があったので入ってカットしてもらっているとき、店の入口にいた人が『空の具合がずいぶん妙だぜ』と店主に言う。『どんな具合だい?』と外に出てみると、まるで夜のように暗くなっていて気味が悪い。

    散髪を終えて外に出たところで非常に激しい雨となった。とても歩いているわけにはいかないので、庇のあるところで雨宿りだ。道路端は見る見るうちに冠水していく。

    <完>

  • 再び中華朝市へ1

    再び中華朝市へ1

    コールカーター訪問の際、毎回一度は中華朝市に出かけることにしている。ごくささやかなモーニング・マーケットではあるものの、コールカーターで長年続いてきた(インド独立に続いて中印紛争以降は人口を激減させてきたが・・・)中華コミュニティの一面を垣間見る機会であるとともに、インド人たちにとっては異国情緒を味わうスポットとしてテレビ等で紹介されたこともあるため、カメラを手にしたカップルや親子連れ等も少なからず見かける。

    昨年秋に版が改まったロンリープラネットのインドのガイドブックのコールカーターのチャプターでも、『Old China Town』(旧中華街)として、このエリアのことを取り上げるようになったことから、同様に紹介されている郊外のテーングラー地区とともに、訪問する外国人客も今後増えていくのではないかと思う。旧中華街のSun Yat Sen St.つまり『孫文路』にある、知人の華人女性Cさんの中華食材屋に立ち寄った際、彼女自身のことも少し書かれているページを見せてみた。まったく知らなかったようでちょっと驚いていた。コミュニティ内外の様々な人たちが出入りするお店の主で、気さくで知己の幅が広く華人コミュニティに関する情報通であることに加えて、いつも店にいるのでコンタクトしやすいことから、従前からメディア等の取材を受けることが多かったようだ。

    そのCさんと世間話している間にも、時折地元コールカーター在住のインド人たちの中で、ちょっとグルメな人たちがソースだの、乾麺だのといったアイテムを求めて店にやってくる。『煮豚をうまく作りたいと思いましてな・・・』と、調味料や香辛料を購入するとともに、レシピの教えを乞う初老の紳士の姿もあり、さすがはコスモポリタンなコールカーター、食生活も多様なインド人たちがいるものだと少々感心。

    数少ない華人の売り子

    この中華朝市、華人たちが大勢早起きして屋台でいろんな食べ物を売っているものと期待して出かけるとアテが外れることだろう。肉まんを蒸して売っていたり、油条を揚げて販売したりしているのは、たいていインド人たち。中にはわずかに華人もあるといった具合だからだ。お客の側についても、華人の姿がチラホラ見られる程度。彼らの多くは、中印紛争以降大量に国外、とりわけカナダへ移住してしまったため、人口が激減したことに加えて、コールカーターに残った人たちの多くは高齢化しているので、あまりこういう仕事をしなくなったということが背景にある。

    そんなわけで、朝市の売り子たちの多くは、この地域で華人の屋台料理を覚えたインド人たちなのだが、それでも『華人直伝のやりかた』はしっかり身に付けているようだし、肉まんやシュウマイ等は、この地域で華人が製造したものを購入して蒸して販売しているため、味は本格的だ。

    華人の親子連れの姿があった。

    中華屋台料理の店と反対側には、野菜や魚類などを売る普通の露天商たちが店を広げている。大きなタライの中には生きたフナや鯉の類の魚たち。中には緋色の鯉の姿もある。元々錦鯉は、突然変異した緋鯉を改良していってできたものなので、普通の鯉の中にある一定の割合でこうした変種が出現するのだろう。

    緋鯉がいた。

    <続く>

  • コールカーターでGALAXY TAB購入

    コールカーターでGALAXY TAB購入

    GALAXY TAB

    以前から『あったら便利だな・・・』と思っていたものがある。SIMフリーのSAMSUNGのGALAXY TABである。AppleのiPad同様の大型のタイプではなく、画面サイズが7インチでSIMを挿入して通話も可能なモデルが欲しかった。

    なぜかといえば理由はいくつかある。

    まず、電子書籍ないしはスキャナで読み込んで電子化した書籍を読むためのリーダーとして、iPadを利用しているのだが、外出時に持ち歩くには9.7インチの画面サイズはちょっと邪魔だ。7インチというサイズは視覚的にも質量的にも、複数の書籍を常時持ち歩き、いつでもどこでも好きなところで読書するという目的にうまく合致する。旅行先に持ち出すガイドブックもこれに入れておくといいだろう。ただし、バッテリー切れには注意したい。

    次に、携帯電話として利用できる点もいい。頻繁に電話をかける人の場合は、いちいちマイク付きのヘッドセットを装着しなくてはならないのが面倒かと思う。だが私の場合は発信・受信ともに多くないので問題ない。

    また周囲に通話内容を聞かれても構わないのならば、ちょうど家の電話のハンズフリー状態での会話も可能だ。スピーカーから相手の声が流れ出て、こちらの声は本体左側に内蔵されているマイクから拾われることになる。自室内やホテルの中でならば、このほうが楽でいいかもしれない。iPadの場合は、Wi-Fi環境でSkypeは利用できるものの、マイク付きのヘッドセットをしなくてはならないことを不便に感じていた。もちろん3Gによるインターネット接続もできる。

    日本のdocomoから販売されているSIMロックがかかっていることに加えて、本来仕様に入っているテザリング機能も利用不可となっているのだが、国際版のGALAXY TABは、持てる性能をフルに発揮できる仕様だ。さらには、Bluetoothキーボードも利用可能のため、日記等を書くためのワープロとしても使うことができる。ほぼ「パソコン」として活用できることになる。

    私が購入しようとしていたGT-P1000(日本国内で販売のSC-01Cというモデルに相当)はすでに生産終了であり、後継機種との入れ替わりの時期である。そのため新しいモデルが出てくるのを待つかどうかということも少々考えたのだが、その分価格も少し安くなっていたことに加えて、スペックはGT-P1000で充分だと考えたので手に入れることにした。

    そこで向かったのは、コールカーターのサクラート・プレース(Saklat Place)だ。チャンドニー・チョウクとマダン・ストリートの間に広がる電機とIT関係の店が集まるエリアで、パソコン、携帯電話からテレビや扇風機等々まで、いろいろなモノを扱う小さな店が雑然と軒を連ねている。いくつかの店を覗いてみたが、目当てのGALAXY TAB GT-P1000はすでに売り切ったというところが多い。SAMSUNGの新製品、GALAXY NOTEを勧められたりする。5インチの画面のスマートフォンで、これも魅力的なモデルであることは間違いないのだが、電子書籍を読みまくるのには適当なサイズではないため、私にとっては目移りする対象ではない。

    マダン・ストリートとチッタランジャン・アヴェニューの交差点にあるIT関連専用のモール、E-Mallに行ってみた。規模は小ぶりではあるものの、インド国内外のメーカーのパソコンや携帯電話関連のショップが入っており、各店舗とも小ぎれいでいい感じ。

    最上階にあるe-zoneという店は一番大きくて品揃えの幅も広く、ここでようやくGALAXY TAB GT-P1000の在庫がまだあった。販売価格は25,990Rs。包装箱に出荷時に刷り込まれている価格は32,920Rsだが、すでに型落ち商品なのでもう少し安くなってもいいような気がするのだが・・・。

    店頭にいくつか並べられているデモ機の中に、Relianceの3G Tabもあった。見た目は実にそっくりで、スペックもGALAXY TABと同等、もちろんOSはどちらもアンドロイドを搭載。こちらも携帯電話としての通話機能が付いている。まさにGALAXY TABのコピー製品といえるだろう。

    Reliance 3G Tab SAMSUNGのGALAXY TABと『瓜二つの他人』

    大きな違いといえば販売価格。Relianceの3G Tabは、SAMSUNGのGALAXY TABの半額くらいなので少々心が動く。私が欲しているのは機能そのものなので、ブランドはどうでもいいのだが、3G Tabの実機を操作してみると、動きそのものは軽快であるものの、ボディの感触に剛性感が無く、繋ぎ目もペラペラしている印象。この分だと内部もお粗末な仕上げなのではないかと思えてしまう。やはり韓国製造の安心感もあり、SAMSUNGの製品にすることにした。

    それまで使用していた携帯電話からインドのvodafoneのSIMを取り外し、購入するGALAXY TABに挿入してみる。通話・ネット接続ともに問題なく動作することを確認したうえで購入。

    通信費について、こうしたスマートフォン端末から普通にネットにアクセスすると非常に割高な料金となることに気が付いた。ちょっとブラウズしただけで100Rs、200Rsと引かれていってしまう。GALAXY TABから直接のウェブ閲覧、あるいはテザリングともにやたらと不経済だ。ノートパソコンからネット接続するためのUSBスティックについては、各社からUSB機器代金込みで1か月(他に3か月、6か月等のプランも有り)で1,200Rs前後でつなぎ放題のプランが出ていることに較べると、馬鹿らしいほど高い。現時点では、少なくとも私が利用しているvodafoneからは、スマートフォンによる3Gデータ通信のつなぎ放題プランは出ていないが、スマートフォンから頻繁に3Gデータ通信を使うならば、それなりのパッケージを利用したほうがいい。

    だがデータ通信に使う機器が複数ある場合、Mi-Fiを利用すると効率がいいだろう。スマートフォンくらいのサイズのインターネット接続用のルーターだ。Wi-Fi接続機能のあるデバイスならば、何でもネット接続できる。ハードウェアの価格がまだ高いが、今後普及するにつれて、より低価格の製品が出てくることだろう。

    ところで、3Gデータ通信は、大都市ではそれなりに快適な速度が出るものの、地方とりわけ山間部に行くと具合があまりよくなかったり、極度に不安定であったりすることもある。これはインドに限ったことではなく、日本でも例えばソフトバンクの場合は大都市圏外でなかなか繋がりにくかったり、首都圏でも丘陵地になっているエリアでは利用できないスポットも少なからずあったりするのはいたしかたない。だが概ね広範囲で常時接続できる環境が簡単に手に入るのはありがたいことだ。

    さて、話はGALAXY TABに戻る。コールカーター市内でWi-Fi環境下に持っていき、とりあえず入れておきたい無料アプリケーションをダウンロードしてインストールした。SAMSUNGのGALAXYの国際版は、購入した状態では日本語読み書きの環境がないため、こちらも無料の日本語IMEを入れたところで、Bluetoothのキーボードはまだ持っていないが、当面必要な環境はほぼ揃った。

    だがひとつわからないことがある。iPadで書籍リーダーのi文庫を愛用しており、有料アプリケーションだが、こちらは是非とも入れておきたかったので購入しようとしたのだが、うまくいかなかった。『お住まいの国では、このアイテムをインストールできません。』とのエラー表示が出てしまう。端末のロケーションを日本に変更すれば購入できるかも?と試してみたが、どうもダメなのである。

    i文庫はなぜか購入できないと表示された。他にもいくつか入手できないアプリケーションがあるのだが、これらは日本での販売モデルと違うからだろうか。たいていのアプリケーションは入手可能なようだが、他にもいくつかi文庫同様にダウンロードできないものが存在することに気が付いた。私自身、こうした分野に詳しくないのでよくわからないのだが、似たようなアプリケーションはいくつもあるわけだし、あまり細かいことは気にしないことにしよう。

    付属のケースを装着してみた。

    購入時にパッケージ内に同梱されていたケースを装着。一見、普通の手帳みたい(?)であまり目立たずいい感じだ。とりあえず、持参のノートパソコンの中に保存してあるLonely Planetガイドブックのコールカーターのチャプターを転送して表示してみた。

    Lonely Planetのガイドブックを表示してみた。

    同社のインドのガイドブックの判型よりもやや小さく、厚み四分の1程度の躯体に、ガイドブック、その他の書籍が収まり、ウェブ閲覧、メール送受信に加えて携帯電話機能、そしてワープロソフトその他パソコン的な機能も有していることから、やたらと重宝しそうな予感。盗難にはくれぐれも気を付けようと思う。

  • インドの食事

    インドの食事

    2009年に出た『インドカレー紀行』という本がある。

    南インド史研究の第一人者の辛島昇氏が著した書籍である。タイトルからわかるとおり、一般向けに書かれたものだが、インド各地の料理と文化的・歴史的背景、古来インド固有のものではなかった食材の伝播と定着に関する過程等も含めてわかりやすく解説してある。食事から見たインド文化誌といった具合だ。本文中にいくつも散りばめられているレシピもぜひ試してみたくなる。

    カラー版 インドカレー紀行

    カラー版 インド・カレー紀行 (岩波ジュニア新書)

    辛島昇著

    大村次郷写真

    出版社: 岩波書店

    ISBN : 4005006299

    2006年に日本語訳が発行された『インドカレー伝』(リジー・コリンガム著/東郷えりか訳)と重なる部分もあるのだが、特に代表的な料理を論じている関係上、自然とそうなってしまうのだろう。

    『インドカレー紀行』によると、インド料理の本が数多く出版されるようになったのはここ40年くらいのことであるという。早い時期から全国的に普及していた北インドの料理はさておき、その他はごく当たり前の日常食として地方ごとの家庭で伝えられてきたものであり、特定の地域の料理がそれと関係のない地域で食されるということがあまりなかったためらしい。インド国内における一種の『グローバル化』現象のひとつということになるのだろう。おそらく娯楽としての外食産業の普及という点もこれに寄与しているのではなかろうか。

    ともかく、人々の間で地元以外の料理についての関心が高まり、ローカルなレシピであったものが『インドの料理』というナショナルレベルに持ち上がることとなり、そこから今でいうところの『インド料理』という捉え方が出てきたという指摘には思わず頷いてしまう。

    歴史の中で、各地で生じた様々な食文化の混淆、新たな食材と料理法の導入の結果、生み出されてきたのがインド料理の豊かなレパートリーである。その末裔に当たるのがイギリス経由で入ってきて日本で定着した『カレーライス』ということになる。

    かつてなく各地の味を楽しむことができるようになっており、加えてレディーメイドの調合スパイスや食材、レトルト食品なども広く流通してきている昨今、とりわけファストフード等の普及により、特に若年層の好みの味覚は確実に変わりつつあるだろう。そうした中で、新たな味覚が創造されつつあるのもしれないが、同時に各家庭あるいは地域ごとの味のバラエティが少しずつ収斂されて『標準化』されつつあるのではないかとも思われる。

    この『インドカレー紀行』について、今後続編の計画があるのかどうかは知らないが、個人的には『インド菓子紀行』が出てくれると大変嬉しい。ラスグッラーとゴアのベビンカは取り上げられていたが、本来の食事同様にバラエティ豊かで味わい深く、それ以上にカラフルなインドの甘味の世界だ。『インド菓子文化』をカラー画像入りでを包括的に取り上げた本が出れば『本邦初』の快挙となることだろう。

  • モノクロームの遠い過去

    今年の7月に『古い写真の記憶』と題して取り上げてみたOld Indian Photosは、主に19世紀から20世紀前半にかけてのインドの古い写真が紹介されている。かなり頻繁に更新されているようで、しばらく見ない間に新たなクラシック写真が沢山掲載されている。

    過去のアップロード分が月別になっているだけではなく、年代別、地域別、関係別になっているので参照しやすい。例えばIndustryの項をクリックすると、19世紀末の大規模な工場の作業現場の写真を見ることができるし、Railwaysからは、インドの鉄道草創期から発展してゆく過程、事故の画像、駅の賑わいや乗客の人々の姿を垣間見ることができる。当時はまだインドの都市だったカラーチーダーカー、同じくインドの一地域であったビルマはもとより、ブータンネパール等の周辺国の画像もある。

    各地の藩王国の貴人たち、市中の人々、農民や部族民など、各地の様々な人々の姿が出てくるが、それらの人々の装いを眺めているだけでも興味深い。繊維産業のマスプロダクション化が進む前の時代なので、衣類に地域性が極めて高く、まさに格好そのものがそれを着ている人となりを表していたことが看て取れるだろう。着ているものが新しいとかヨレヨレとかいう話ではなく、衣服の様式やデザインといった意匠についてであることは言うまでもないだろう。

    もちろん今のインドでもそういう部分はあるのだが、多くの人々が洋服を着るようになり、『インドの衣装』そのものが大資本によりマスプロ化され、地場の町工場の製品もそれに追随しているため、地域色は限りなく薄くなっている。

    エンジンの付いた乗り物、スピーカーで電気的に増幅した大きな音が存在しなかった時代、都会の街中でもさぞ静かであったのではなかろうか。モスクから流れるアザーンの呼びかけがスピーカーを通して流れるようになったのはどの年代からだろうか。大きな通りも往来に気を配ることなく悠々と横断できたことだろう。

    写真に姿を残している人々の姿を手掛かりに、往時の街中の雑踏の様子に想像を巡らせるのもまた楽しい。

  • 日本の技をおみやげに

    日本の技をおみやげに

    食品サンプルの出来栄えは、日本製品の右に出るものはないだろう。発祥は80年ほど前のことという。レストランや食堂のショーケースに並ぶ本物そっくりのそれらを目にしていたく感激し、東京都台東区の合羽橋あたりで買い求める外国人は少なくないようだ。

    これらは外国へのみやげにいいかもしれないが、製作を体験できる教室を開いている業者もある。在日の外国人の方を誘って出かけてみると喜ばれるかもしれない。

    サンプルFAN FUN FAN (大和サンプル製作所)

    料金等は以下を参照のこと

    食品サンプル体験(大和サンプル製作所)

    実は最近妻が子供と一緒にサンプル作りにトライしている。手前ミソながら、初めての割にはまずまずの仕上がりなのではなかろうか。私も今度試してみようと思う。

    素人が初めてトライした割にはまずまずの出来かも?

     

  • 地震情報

    今年3月11日の東日本大震災の揺れが発生したとき、私は東京都内のビルの中にいた。

    突然、耳慣れない音声と電子音が聞こえてきた。「あと××秒で強い揺れが来ます。注意してください。あと××秒で強い揺れが来ます。注意してください。予想震度5」という機械的なアナウンスに続いて警報音、ふたたび同様のアナウンスが流れるといった具合だった。

    最初は何かの訓練かな?と思った。それを耳にしている周りの人たちもキョトンとした様子でポカンと宙を見つめている人たちもあれば、そうしたノイズに気を取られず、あるいは気が付かずに自分の仕事らしきものに没頭している人たちもあった。

    「あと10秒、5秒・・・」

    音声は続いた。

    それが終わらないうちにカタカタと小さな振動が始まっていたことで、ようやく私はさきほどの「予想震度5」というアナウンスが、訓練ではなく本当の警報であったことに気が付いた。

    この予想どおりの震度であれば、倒壊する建物はほとんどないにしても、私はこれまで体験したことのない規模の揺れだ。小さな振動は急激に大きな揺れへと展開していき、建物の下の階にいたものの、ここにいて大丈夫なのか?と不安を覚えた私は即座に外に出た。

    周囲の建物はグラグラと揺れている。大きな木々だってまるで根本から巨大な手で揺さぶられているかのようにユラユラとしなっている。 立っている私も酔ってしまいそうだ。

    大地の震動が収まり、ホッと一息ついて建物の中に戻ると、先ほどの警報が鳴ったので再び外に飛び出す。まもなく同じくらいの規模の地震が来た。

    揺れがあった時点では、震源地がどこであるかわからず、まさか東北地方の東沿岸を中心に大きな津波被害が出ているなどということは想像もしなかった。

    津波はともかく、地震については、それがやってくる数十秒前、あるいは10秒ほど前でも判ればだいぶ被害を減らせるのではないかということはわかった。最初の揺れのときには警報が一体何だかわからなかったものの、2回目のときには即座に対応できた。例え逃げ場のないところに居たとしても、最悪の被害を回避するために相応の努力はできるのではないだろうか。

    日本の携帯電話やスマートフォンで、地震を事前に知らせる機能が付いているものは多い。またSignalNow Expressのように、パソコンにインストールできる無料ソフトもネットで配布されている。

    ところで、南アジアにも地震多発地帯は少なくない。近い将来、巨大地震が来ることが予想されている地域もある。そうしたエリアの中でもとりわけ地震の多いヒマラヤ沿いの地方において、インフラ事情は日本とは比較にならないとはいえ、携帯電話の普及については先進国並みであったりする。スマートフォンをはじめとする高性能機種も広く使われているとはいえ、庶民の間では通話とSMS送受信しかできない廉価な機種を持つ人が多いという点はネックではある。

    それでもネット経由で地震発生を事前に知らせるネットワークがあれば、たとえ限られた層のユーザーであっても、強い揺れの到来を事前に知らせることができれば、それなりの高い効果が期待できるに違いない。

    このシステム、地震多発国で共有できないものだろうか。もっとも震源があまりに近いと予報が間に合わないことがある、つまり直下型地震の場合は震源地の人々の間での有用性があまり期待できないという欠点はあるのだが。

  • インドの雑誌デジタル版

    インドの雑誌デジタル版

    すでにIndia Todayグループ系列の雑誌や同グループのウェブ広告にて、これらの雑誌のデジタル版が利用できるようになった旨が告知されている。紙媒体で販売されているものと同じ誌面がデジタルで配信される。

    これらはmagzeterを経由しての販売だ。ちなみにインディア・トゥデイ(英語版)は一部売りで0.99ドル(日本からは85円)、年間購読は23.99ドル(日本からは2,100円)で、インディア・トゥデイ(ヒンディー版)の場合は、一部売りが同じく0.99ドル(日本からは85円)であるものの、年間購読は16.99ドル(日本からは1,500円)と低めになっている。

    例えば、iPadユーザーであれば、magzeterでユーザー登録と支払いをすると、使用しているiPadならびに自分自身のアカウントでログインしたパソコンから閲覧できるようになる。定期購読の場合は、発売日に新しい号が配信される。

    私自身、試しに購入してみた。Newsweek のように掲載誌面にいろいろ仕掛けがしてあって、デジタルならではのインタラクティブな仕上がりになっているわけではなく、あくまでも紙媒体と同じものが表示されるだけだ。それでも紙媒体をスキャンして作成したPDFのような表示のもたつき(グラフィックが多い際の)は無い。おそらくデバイスに占める容量も少ないのだろう。

    違法コピー防止のため、タブレットPCのアプリケーション内に保存されるだけで、通常のパソコン内に保存したり他のデバイスに移動したりすることはできないあたりは不便に感じる。始まったばかりの新しい試みなので、これから変更や改善が積み重ねられていくことと期待したい。