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投稿者: ogata

  • ミャンマーの空が近くなる

    今年のGWにミャンマー国際航空(MAI)がミャンマーと日本の間のチャーター便を飛ばしたことは以前お伝えしたとおり。

    MAI (Myanmar Airways International) ミャンマーから日本への直行便就航 (indo.to)

    ※2013年のGWのみ

    このときには成田からマンダレー、ヤンゴンから成田、そして関空からマンダレー、ヤンゴンから成田のフライトであったが、来年2月には茨城からマンダレー、ヤンゴンから茨城というルートで5本のチャーターフライトが運行する予定だ。

    ミャンマー国際航空、2月に茨城チャーター、計5本 (Travel Vision)

    すでに全日空が成田からヤンゴンへの直行便が毎日就航しているところだが、ミャンマー側の航空会社も定期便を飛ばすようになると直行便の選択肢が増えてありがたい。

    同様に、以下のような動きもある。これまで隣国のタイと較べて、実質の距離以上の隔たりが感じられたミャンマーの空が、少しでも近くなってくれるとありがたい。

    ミャンマーと航空当局間協議、オープンスカイ視野に (Travel Vision)

    ミャンマー、成田路線が自由化、以遠権も (Travel Vision)

     

     

  • ミャンマーの国内線フライト ネット予約とEチケット発行が可能に

    ミャンマーの国内線フライト ネット予約とEチケット発行が可能に

    クレジットカードによる支払いとEチケット発行ができるようになった!

    このところ、インドのお隣のミャンマーを巡る様々な動きは実に目まぐるしく変化しているが、旅行事情も同様である。

    従前は、基本的にクレジットカードは使用できなかった。ヤンゴンのような大都市の一部の外資系高級ホテルではカードによる支払いは可能であったようだが、実際の決済は国外でなされる形であったため、厳密に言うとミャンマー国内での支払いということにはならなかったようだ。もちろんその分、割高になってしまうのは言うまでもない。

    そんな具合であったので、ミャンマー到着前に国内線のフライトを押さえようという場合、同国内の旅行代理店に依頼して予約を取ってもらう必要があった。代金は現地に到着してから航空券と引き換えであったり、代理店がミャンマー国外に持っている銀行口座に振り込むという具合であったりした。

    筆者が幾度か利用した旅行代理店の場合、ミャンマーに到着してから米ドル現金払いであったが、先方にとっては決して小さくないリスクを負う取引きであったはずだ。

    フライトを依頼した人がちゃんと約束の日時に現れなかったりしたら、そのチケット代金は代理店自身が被ることになってしまう。世の中にはいろんな人がいるので、もともと行く気がないのにいたずらで予約を依頼したり、あるいは突発的な理由により予定直前にミャンマーを訪れることができなくなり、代理店で発券後であるにもかかわらず、放置してしまったりするような人もいるのではないかと思う。

    いっぽう、利用者側にしてみると、旅行代理店に対して搭乗したいフライトについて、電子メールで自分の目的地、日程、希望の時間等々を伝えて、予約が確定するまでの間に、おそらく数往復のメールがあることだろう。その間に数日間はみておかなくてはならないので面倒であるとともに、急に思い立って訪問という場合にはなかなか難しい。加えて現地での航空券の受け取りという手間もある。平日の昼間に到着する便で、受け取りが空港であればいいかもしれないが、夕方以降であったり、週末であったりすると、別料金というケースも少なくないようだ。

    他の多くの国々の場合は搭乗を考えている航空会社のウェブサイトあるいはskyscannerその他の予約サイトで簡単に席が確保できてしまうのと較べるとずいぶんな手間である。

    そんな事情も、ミャンマーでクレジットカードの決済が可能となったことにより、大きく変化した。今のところ国内線航空会社により対応は様々かもしれないが、エア・バガンはカードによる支払いにより、即時Eチケット発行という形になっている。間もなく他社のサイトも同様に整備されることだろう。

    航空券の事前予約と同様に、ミャンマー旅行において不便であったことのひとつのお金の事柄もある。観光地の入域料や宿泊費の支払いが基本的にはドル払いであったことだ。これにより、小額紙幣を含めた米ドル現金をかなり多量に持ち歩く必要があった。

    だが、これについても変化の兆しはあった。「ミャンマーブーム」の今年前半ならびにと昨年同時期の訪問で、場所によっては現地通貨チャット払いの選択もできたことである。それが今では、すべての場所についての適用かどうかよくわからないが、入域料はチャット払いとなっている。

    ミャンマー、各観光地の外国人入域料、現地通貨チャットでの支払いに (Travel Vision)

    外貨による支払いとなっていたのは、同国の外貨事情が逼迫していることによるものであったため、現在のように外国からの投資がブームとなると、当然の帰結として必要度が下がる。また、言うまでもないことだが、現金を扱う出納上でも現地通貨のほうが都合がよいことはもちろんのことだ。

    先述のクレジットカードのことはもとより、トラベラーズチェックも基本的に使用できなかったミャンマーだが、これについては経済制裁により、欧米先進国等との金融ネットワークから遮断されていたことが理由である。制裁を加えていた側との関係改善により、様々な方面での規制が廃止されたり、大幅に緩和されたりしている。

    日本から持参したカードでATMから現地通貨で引き下ろすこともできるようになっているため、従前のようにミャンマーで両替するお金はすべて米ドル現金で持参という不用心なこともしなくてよくなってきている。

    VISAカード、ミャンマーでATM取引開始 (ミャンマービジネスニュース)

    国内の様々な少数民族と政府の間で続いてきた紛争も、このところ和解が進んでいることから、外国人が入域することすらできなかった地域も次第に訪問が可能となってくると、新たな見どころが「発見」されていくことになることが予想される。

    そうした地域は同国の周縁部に多いため、やがては大手を振って陸路で行き来できる地点も出てくるはず。タイやマレーシアはもちろんのこと、インドの北東部とも長い国境を接しているため、東南アジアからインドへ陸路で抜けることが可能になるのもそう遠い未来のことではないだろう。

    経済制裁により孤立していたことにより、ちょっと特殊であったミャンマーの旅行事情だが、今後加速がついてどんどん「普通の国」となっていく方向にある。

    目下、ミャンマーをめぐる様々なニュースから目が離せない。

  • SAFF CHAMPIONSHIP NEPAL 2013

    隔年で開催されるSAFF (South Asian Football Federation) Championship。今年の開催国はネパールで、8月31日から9月11日にかけてカトマンズで開催された。

    indo.toに掲載する時期を逃してしまっているが、せっかくなので簡単に触れておくことにする。SAFFの公式Youtube Channelにて、各試合のハイライト画像はもちろんのこと、ゲームをフルで観ることもできるようになっているのも幸いであり、南アジアのサッカー事情に多少なりとも関心のある方はぜひ視聴していただきたいと思う。

    A組(インド・ネパール・パーキスターン・バーングラーデーシュ)とB組(アフガニスタン・スリランカ・ブータン・モルジヴ)に分けてのリーグ戦にて1位、2位を占めたチームがそれぞれ決勝トーナメントに進出するわけだが、A組では地元開催のネパールがインドを下すという大健闘を見せて1位通過、2位がインドとなった。インドの初戦はパーキスターンで、サッカーにあってもやはり印パ戦ということを感じさせる激しい試合であった。B組はモルジヴとアフガニスタンがともに2勝1分で同率であったものの、モルジヴが持前の得点力で稼いだ得失点差にて1位、アフガニスタンが2位という形になった。

    地元開催でぜひとも初優勝を狙いたいネパールだが力及ばず、0-1でアフガニスタンの決勝進出を許してしまう。同様に勢いに乗るモルジヴもたびたびインドのゴールを脅かすものの得点に至らず、安定感に勝るインドが1-0で寄り切る形で決勝戦へと進むこととなった。

    決勝戦は、まさにインドで開催された2011年大会と同じく、インド対アフガニスタンというカードとなった。前回、決勝戦の笛を吹いた主審はシンガポール国籍のスィク教徒であったが、インドのほうに肩入れしたい私からしても、不可解なジャッジが重なり、何かウラがあるのではないかと勘繰ってしまうほどであり、インドの優勝にも素直に喜ぶことができなかった。

    今回も内容は互角の好ゲームではあったものの、アフガニスタンが2-0で勝利することにより、前回の雪辱を果たした形となった。

    ここのところ地域の大会で躍進しているアフガニスタン。政情が安定しており、スポーツが振興する環境にあり、それなりに育成面でもシステムが機能しているはずのインドを初めとする他国のありさまを不甲斐ないとするか、国内事情もままならない新興国ながらも活躍しているアフガニスタンを賞賛するかという点について、人それぞれ考え方は違うかもしれない。

    欧米その他(インドのI Leagueを含む)の外国のクラブでプレーしている選手たちがかなりいるという事情はあるため、他国の代表チームと単純に比較できない部分があるのがアフガニスタン代表チームの特徴ともいえる。同国内では昨年からアフガン・プレミアリーグが始まっており、国策としてのサッカーの振興という意図が背後に見える気がする。この世界的なスポーツが国民や地域の心をひとつにまとめるという、平和貢献の役割が期待されているのではなかろうか。

    さて、次回大会は2015年となるが、ふたたびインドが開催国となることが決まっている。前々回に引き続いてなぜ?という気がしなくもないが、やはり国力と企画実行力という点で地域において圧倒的な存在感がある大国の責任ということにもなるのかもしれない。

    さらに先の2017年が行われるのはパーキスターン。開催国となるにあたっては、南アジアの頂点を狙う地域の強国としての台頭を期待したい。

    蛇足ながら、南アジアのサッカーといえば、現在までのところ日本と最もゆかりが深い国はブータン。2008年から行徳浩二氏、松山博明氏、小原一典氏と3代続けて日本人が代表チームの監督に就任している。

    日本で中継されることはもちろん、試合内容が新聞等で報道されることもまずないが、ブータンのサッカーファンたちの間では、「日本のサッカー」に対する関心度はかなり高いのではないかと思われる。

  • SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

    SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

     

    SIGMA 18-35mm F1.8 DC HSM

    今年6月下旬に発売となって以来、とても気になっているレンズがある。

    18-35mm F1.8 DC HSM (SIGMA)

    APS-C用のレンズだが、35mm判換算でおよそ28-53mmという画角。これ一本でなんとかオールマイティーにという訳にはいかないが、ズーム全域でF1.8というのが凄い。単焦点レンズ数本分の画角をカバーするとともに、その間の画角も自由自在となれば、思い切り割り切って、このレンズだけ装着してインドで思い切り撮りまくってみると、さぞ楽しいことだろう。

    必ずしも「サードパーティーのレンズ=純正品に対する価格優位性」ではなく、しばしば「純正品にはない超絶性能」で勝負できるのは、さすが自社一貫生産方式の「日本製」にこだわるSIGMAブランドである。

    日常も旅行の際も「軽量・コンパクト」で、いかに写真を楽しむことができるか、ということにこだわる私としては、用途の割には決して小ぶりとはいえないこのレンズに食指を伸ばすということは、ポリシーに齟齬をきたすものの、唯一無二の製品を世に送り出した企画力と現場の「職人力」に敬意を表して、「インドでどうだろう、このレンズ!」として取り上げることにいたしたい。

  • インドの次期首相候補最有力者 ナレーンドラ・モーディー

    インドの次期首相候補最有力者 ナレーンドラ・モーディー

    近ごろ、Androidのアプリでこんなものが出回っている。いろいろな種類があるが、ナレーンドラ・モーディーの写真、スピーチを取り上げたものであったり、簡単なゲームであったりする。この初老ながらも眼光鋭い男性、モーディーはご存知のとおり、現在のグジャラート州首相にして、近い将来にインドの首相の座に上り詰める可能性が高い人物だ。

    ナレーンドラ・モーディー関係の様々なアプリ

    来年前半、おそらく5月に実施されることになりそうな独立以来16回目のインド総選挙。BJPの優位と国民会議派の苦戦が予想されている。近ごろ評判が芳しくない国民会議派、支持の着実な高まりがみられるBJPのどちらが第一党になったとしても、いずれも単独過半数を獲得することはないと思われるため、連立工作が政権奪取への鍵となる。

    国民会議派vs BJPという構図は従前と同じだが、これまでとはその中身がずいぶん異なる。前者では現在副総裁の地位にあるラーフル・ガーンディーが党の主導権を握るに至り、党指導部の大幅な世代交代が予想されている。

    後者にあっては、85歳にしてなお首相の座への意欲を見せていたL.K. アードヴァーニーが党内の争いに敗れて、グジャラート州首相の三期目を務める地元州での圧倒的な支持がありながらも、それまでの党中央との折り合いが良くなかったため雌伏を余儀なくされていたナレーンドラ・モーディー氏が次期首相候補に躍り出ることとなり、BJP内での勢力図が大きく塗り替えられている。

    BJPは、従前からヒンドゥー至上主義の右翼政党として知られているが、ナレーンドラ・モーディーが主導権を握ることにより、右傾具合にさらに拍車がかかることから、これまでBJPと連立を組んできた政党の離脱と他陣営への接近といった結果を生み、政界の新たな合従連衡の再編の時期に来ているといえる。

    凋落の方向にある国民会議派の新しいリーダーとしての活躍が期待されるラーフル・ガーンディーは、インド独立以来長く続いた「ネルー王朝」直系男子という血筋と支持基盤、そしてハンサムな風貌には恵まれているものの、政治手腕は未熟で、演説も青臭い「怒れる若者」的な調子で、とても「世界最大の民主主義国」にして、「多様性の国」の様々な方向性を持つ民をひとつにまとめて引っ張っていく器には今のところ見えない。首相としての任期をまだ半年残しているマンモーハン・スィンとの乖離には、副党首としての調整力の欠如は明らかだ。

    対するBJPの首相候補のモーディーは、2001年にグジャラート州で起きた大規模な反ムスリム暴動の黒幕であるとの疑惑を払拭することができずにいるものの、しかしながらそれがゆえにヒンドゥー至上主義に賛同する層からは強力な支持を受けるとともに、インドでもトップクラスの経済成長を同州で実現させた政治的な力量と実力は誰もが認めるところだ。州外の人たちの間でも「グジャラート州のようになりたい。中央政界をモーディーに率いて欲しい」と思わせるだけのカリスマ性のある政治家である。

    今後、両党のトップとなる二人の政治家たちの器という面からは、国民会議派のガーンディーの力量不足とBJPのモーディーが着実に積み上げてきた実績は比較のしようもない。

    BJP体制になることにより、これまで国民会議派支配下にあることにより保護を与えられてきたムスリムや後進諸階級の人たち以外にも、不安を感じる人たちは少なくないはずだ。党内の有力者たちの中でもとりわけ「サフラン色」が濃厚で極右的な人物であるだけに、「ナレーンドラ・モーディー首相誕生」とは、それ自体がひとつの災害ではないかとさえ思う。それでもBJPが魅力的に見えてしまうのは、やはり国民会議派の無能ぶりがゆえのこととなる。

    そうした状況なので、来年の総選挙により、インド中央政界は今後よほど想定外のことが起きない限りはBJP体制に移行することになるのだろう。今後の国のありかたを決定付ける大きな転機となるが、それを決める主体が国民自身であるということこそが、まさに世界最大の民主主義国インドだ。

    だがBJPについては、同党の方針や政策そのものが大半の国民の大きな信任と信頼を得て当選ということにはならないであろう。最大政党のコングレスが不甲斐ないがゆえの、いわば「Protest vote」が集まった結果ということを重々認識しなくてはならない。

    以前、BJPがインドの中央政権を握った際の首相はアタル・ビハーリー・ヴァージペーイーという、右翼政党指導部にありながらも、大いに自制の利いた賢者であった。ナレーンドラ・モーディーがどういう政権運営をするのかということに、彼の政治家としての器が果たして「世界最大の民主主義国の首相」にふさわしいものであるのかどうかが問われることになる。

  • 観光は平和と安定の呼び水

    観光は平和と安定の呼び水

    中華人民共和国国家旅游局のインドにおける出先機関である中国駐新徳里旅游辦事処(China Tourism)をニューデリーのチャナキャプリに構えている。

    インドにおける対中不信感は根強く、しかもそれを風化させないようにと中国側が努めているかのように、ときおりインド領内への中国軍の侵入があったり、その他両国間の領土問題に関する挑発的な発言や行為があったりする。

    そんなこともあってか、中国の公の機関としての活動は控えめなのかもしれない。だが、やはり90年代以降、インドでとどまることなく高まり続ける旅行に対する意欲は、インドから多くの旅行者たちを国内各地はもちろん、国外にも送り出してきている。

    こうした分野で集客を現場で牽引しているのは、インドにあっても中国にあっても民間の力である。インドからの年間に1,400万人ほどの出国者たちの中から、中国を訪問している人たちの規模はすでに60万人を突破している。これに対して、出国者の規模は8,000万人を超えている中国からインドを訪れる人たちは10万人強ということだ。

    これらの数字には観光と業務を区別していないため、このうちどのくらいの人たちが観光目的なのかは判然としない。だが、かつてない規模で人々の行き来がある中、観光先でたまたま出会ったのがきっかけで知己となったり、仕事で協力関係にあったりなどといった具合に個人的な付き合いも増えていることだろう。中国からみたインドという国のイメージはもちろんのこと、インドにおける中国の印象も、個々のレベルではかなり異なったものとなっていくはずだ。

    国家という往々にして傲慢かつ身勝手な組織が、自分たちの側と相手側との間に不信感や緊張感があるからといって、それぞれの国に所属する市民たちが自らの国家に迎合して相手側を適視する必要などない。高い文化や資質を持つ両国の人たちが、平和に共存することは、互いの安全保障上でこのうえなく大切なことであるとともに、その「平和」と「安定」の恩恵は東アジアのさらに東端にある私たちにも与えられることは言うまでもない。

    「観光」の多くは物見遊山に終始することだろう。それでも体験と記憶はそれを経験した人の心の中に長く残るとともに、訪問地への「また訪れてみたいな」憧憬というポジティヴなイメージを形成する。また、観光がきっかけでその国に留学したり、仕事絡みで関わってみたりという形で、その土地への関与を深めていく人たちも少なくない。

    観光とは、単に産業としてのみならず、安定と平和の呼び水という側面にも注目すべきであると私は考えている。

  • FRONTLINE インド映画100年記念号

    FRONTLINE インド映画100年記念号

    「前線」という名前どおり、思い切り左傾した隔週刊のニュース雑誌。いつも読み応えのある硬派な内容だが、前号(2013年10月18日号)の特集は「インド映画100年」であった。ここで取り上げるのが少々遅くなってしまって恐縮ながらも、iPadやandroidのアプリmagzterからバックナンバーとして購入できるのでご容赦願いたい。

    深い洞察眼で物事を徹底的に分析する「しつこいニュース雑誌」が全誌面150数ページのほとんどを費やしての総力特集を組んだだけに、とても濃い内容の記事がズラリと並んでいる。

    ノスタルジアや憧れといった感情抜きに、社会学的な見地、言語学的な見地から見た映画事情、昨今の映画検閲の実情について、映画の周辺産業、ボードー語(アッサム州のボードー族の言葉)のようなマイノリティ言語による作品等々、「映画雑誌には出来ない映画特集」で、まさにフロントライン誌でしか読むことのできないものだ。

    インドの映画界に関心を持つ者にとってはマストなアイテムと言って間違いない。うっかり買いそびれることがないように!と呼びかけたいところだが、幸いなことにmagzterならばいつでも購入できる。電子媒体なので在庫切れなどということもない。

    ずいぶん便利な時代になったものだと思う。

  • Namaste Bollywood  Mook Sutra Vol.4  はじめてのボリウッド

    Namaste Bollywood Mook Sutra Vol.4 はじめてのボリウッド

    今年の夏、かつて一緒にヒンディーを勉強したドイツ人の旧友と、デリーで久々に顔を合わせて一緒に飲みに出かけた。彼はジャーナリストとして南アジア関係のニュース等を精力的に書いてきた人だが、現在はロンドンに在住。

    その彼が言うには、「ロンドンはいいところだよ。誰が暮らしても自分がマイノリティであることをあまり意識しないね。いろんな人々がゴチャまぜに暮らしているから。ドイツではこうはいかないな。それに映画館では最新のボリウッド映画が当たり前に鑑賞できるとなれば、来てみたいと思うだろ?」

    彼曰く、観客の大半は南アジア系の人々だそうだが、昔々の宗主国の首都は今でもインドとの間の心理的な距離は近いのかもしれない。ボリウッドをはじめとするインドの大衆娯楽映画の普及の背景には、往々にして文化的・民族的なインフラの下地の存在の有無が大きいということは否定できない。

    ところで、ハリウッドに代表されるアメリカの映画の場合は、普遍性が高く、民族性も薄いものととらえられているのではないだろうか。こうした映画が文化圏を越えて広く鑑賞されるのには、世界に浸透している同国の政治・経済・文化の影響というインフラがあるためとみて間違いないだろう。これがフランス映画、イタリア映画となると、まだグローバル性はあるものの、かなり民族色や地域色が濃くなってくるといえるかもしれない。

    ここからさらに日本映画、韓国映画となるとずいぶん事情が異なってくる。あくまでも日本の映画、韓国の映画ということで、それぞれの国外の人たちにとって、自分たちの世界とは違う異文化世界の物語ということになる。

    ボリウッド映画は、といえばどちらとも少し事情が異なる。隣国パーキスターンのように、あるいはネパールその他の南アジア各国、つまり広義のインド文化圏にある国々の人々にとっては遠い異国の話ではない。加えて世界中に散らばるインド系移民が多くすんでいる地域でも、こうした映画の文化背景は決して遠く離れた世界のことではないだろう。

    東南アジア地域に視点を移すと、タミル系住民の多いマレーシアではタミル映画が各地のシアターで公開されており、反対にマレーシアのタミル系住民の規模とは比較にならないほど人口規模は小さいが、北インド系移民の多いタイやミャンマーで劇場公開されるインド映画はボリウッド作品という事情に鑑みても、現地にそれなりの人口規模で在住するインド系の人々の出自による影響は無視できないものがあるようだ。

    今思えば、90年代の日本で突如沸き起こった「インド映画ブーム」は何だったのだろう。一般的に市井の人たちの間にインドで製作された作品に対する興味や認識があったわけではない。つまりそれを受け容れるインフラも何もないまっさらな下地であった。少々意地悪な解釈をすれば、ある意図を持った仕掛け人たちが自らの描いた路線で、わずかに存在していた愛好家やその道に通じている人たちを都合よく利用してキャンペーンを張った結果の産物であったといえる。

    「自分たちがこれまで親しんできた映画とはずいぶん異なる異次元世界」といったスタンスで、「歌って踊ってハッピーエンド」という紋切り型のワンパターン作品群という前提での取り上げ方であった。そこでは、貧しい庶民が苦しい日常を忘れてつかの間の喜びを見出す場であるなどといういい加減な言質がまかり通り、幾多のメディアによるそうしたスタンスで日本の読者や視聴者たちにそうした印象を与える扱いが相次いでいた。

    それまでインド発の娯楽映画がほとんど未知の世界であった日本の観衆は、そうした仕掛け人たちの意図する方向へと容易に誘導されてしまうこととなったのはご存知のとおり。その結果、ヘンな映画、笑える映画といったキワモノの扱いで、ストーリーは単純でコトバが判らなくても楽しめるなどといった、ひどく安っぽいレッテルが貼られることになってしまった。

    文化的な面を尊重する姿勢は見当たらず、「上から目線」でリスペクトの感情さえ欠如した負のイメージだけが残ることになり、その「ブーム」当然の帰結として一過性のものとなってしまう。当時のブームを知る世代の間では今も「歌と踊りのハッピーエンドのアレね・・・」という認識が根強く残っているようだ。

    インドの娯楽映画に対する理解や普及といった面に限れば、当時刷り込まれた負のイメージの影響が、同国からの映画の日本での普及、とりわけそのインド映画の華といえるボリウッド作品の日本市場への浸透を妨げる要因のひとつとなっていることは否定できず、個人的にはあのような形でのブームはなかったほうが良かったのではないかとさえ思っている。とりわけ現在のボリウッド映画はかつてない幅広いバリエーションの作品群を抱えているだけに非常に残念なことである。

    もっとも、当時のブームでインド発の映画作品に触れる機会を持ったことにより、一部ではインドへの留学や舞踊等の伝統文化の習得を目指して渡航する人たちが増えたり、あるいはビジネスでインドと関わりを持ったりする人々が出てきたというプラス面もあったようだ。

    前置きが長くなってしまったが本題に入ろう。おなじみNamaste BollywoodのMook Sutraシリーズ第4弾の「はじめてのボリウッド」では、巻頭にて「ボリウッド(梵林)の定義とは」と題して、インド映画の中におけるボリウッド映画の位置づけを示したうえで、この偉大なる娯楽映画の世界を包括的に紹介している。

    「梵辞林」という記事では昨今活躍している俳優や女優たちが取り上げられている。こうした企画は他の書籍でもときどきあったが、時代とともに移ろうものなので、ときどきこうして今の時代に旬な出演者たちを確認しておくといい。同様に大切な音楽監督たちやプレイバックシンガーたちついても代表作とともに紹介されており、このあたりをよく把握しておくことで、ボリウッド映画鑑賞の楽しみの奥行きも広がること必至だ。

    その他、サルマーン・カーンのブレスレットのような細かな演出、ボリウッド映画のマーケティング戦略等々、この世界にまつわる様々な事柄について言及されている。これらの知識もボリウッドを理解するために大切なファクターである。

    またボリウッド映画をめぐり、日本で流布する不可思議な都市伝説についての検証もなされており、これで汚名返上となることを期待せずにはいられない。

    今年で2回目となるIFFJ (Indian Film Festival Japan)の開催や時折日本国内でも時折ボリウッドの秀作がロードショー公開されるようになるなどといった、ボリウッドをはじめとするインドの映画を愛する関係者の方々の努力により、これからは上映される作品に対して正当な評価が与えられて普及していくことを願いたい。

    ごく一部の例外を除き、私たちの日常にはインドの文化・民族的なインフラがほとんど存在していないという不利な点はあるものの、それとは反対にボリウッド映画をはじめとするインドの映画の裾野の広さがそれをカバーして、日本の人々が自分たちの日常を忘れて異国の夢の世界に遊ぶ愉しみを見つける手助けをしてくれるのではないかという気もしている。

    豊かなボリウッド映画世界への案内書として、ぜひともこの一冊をお勧めしたいと思う。お求め先については以下をご参照願いたい。

    vol.4「はじめてのボリウッド」好評発売中! (Namaste Bollywood)

  • Namaste Bollywood #37

    Namaste Bollywood #37

    Namaste Bollywood #37

    ナマステ・ボリウッド第37号の特集はIFFJ(Indian Film Festival Japan)。目下開催中のこの映画祭は東京・埼玉・大阪の3会場にて進行中で、会期はそれぞれ10月11日(金)~18日(金)、10月12日(土)~14日(月)、10月19日(土)~25日(金)となっている。見応えのある作品が目白押しで、できることならば会期中ずっと入り浸っていたい。

    チケットは1回券が1500円、3回券が3000円となっているため、会期中に3回単位で鑑賞する、あるいは複数人数で押しかけるとお得となるようになっている。

    今回のIFFJで上映される作品のひとつ、Chalo Dilliでラーラー・ダッターとともに主役を演じるヴィナイ・パータクといえば、もはや名優の域に達している素晴らしい役者だが、この映画祭初日には会場に姿を見せていたようだ。ちなみにこの作品は来年1月14日から日本で正式に公開される予定。ヒーローものでもアクションものでもないが、コミカルな役柄とともに幅広く懐深い彼の演技をひとたび目にしたならば、誰もが魅了されるはず。

    その他、今回のIFFJで上映されるわけではないが、インドのディワーリーのタイミングで公開される大作についても触れられており、Krrish 3やDhoom 3など、いつか日本で公開される日がやってくることをぜひ期待したい。

    その他、特別企画「インド舞踊を語る」、そして「カタックを語る」といった舞踊に関する記事、ボリウッドDVD、ボリウッド映画に関する書籍の情報等々、ファンにとっては欠かすことのできない情報に満ちている。

    ボリウッド映画は、大きな娯楽だが、これを鑑賞していくにつれて、スクリーンの背景にある文化や伝統といったものもチラチラと見え隠れしていることから、語学以外の面からも、インドを学ぶには格好の素材でもある。公開される作品には、製作時のインドの世相も色濃く反映されており、これをフォローしていくには日々発信されるインドのニュース、もちろんインドのメディアが伝える政治経済、映画関係ニュースはもちろんのこと、雑多な三面記事にも日頃からよく目を通しておくと、作品の内容にもよるが製作者の意図やメッセージが鮮明に見えてくることが少なくない。

    楽しい娯楽でありながらも、その背後にあるものの奥行きの深さもまた、このボリウッド世界の豊かな魅力である。

  • 旅先にPC持参不要となるか・・・?

    旅先にPC持参不要となるか・・・?

    AQUOS PAD SH-08E用にBluetoothのキーボードを購入してみた。

    旅行先で日記を書いたり、ネットを利用したりするためにいつもノートPCを持ち歩いているのだが、いくら小型のものであっても、ちゃんと両手で普通に文字を入力できるものとなると、それなりのサイズにはなってしまう。

    旅行先に限らず、日常でも何か気が付いたことを書き留めたり、メモしたりするためにキングジムのポメラの購入を考えたこともあったが、結局購入することはなかった。ネットとの連携ができないとあまり魅力を感じないからである。

    7インチのタブレットPCと無線接続したキーボードを並べてみると、ちょうどそのポメラみたいな感じになる。画面はパソコンよりもかなり小さくはなるものの、日記その他を書いたりする程度ならば充分実用に耐えるだろう。

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    ただしキーボードについては、「かな入力」を前提で考えると、選択できるモデルにかなり制約があることに気が付いた。なぜならば、多くの持ち運び用のコンパクトなキーボードの場合、小型化するためにかな入力の際の「ろ」「む」「-」にあたるキーが省略されているからだ。そうしたモデルの場合、確かにかな打ちはできるのだが、それら三文字がどうしても出てこなくなる。

    売り場の人に尋ねてみると、日本語入力の際にかな打ちよりもローマ字打ちを選好する人のほうが多いため、往々にして「ローマ字入力を前提」としてこのようなコンパクトなキーボードが製造されているとのこと。

    私自身は、英文を作成する場合はローマ字入力であるのは当然としても、日本語の場合は「かな入力」を常用することにしている。なぜならば、ローマ字入力の場合は明らかに打鍵数が倍近くなってしまうため、文章作成速度に差が出てしまうためだ。かな入力であればなんとか「人がしゃべるのと同じ程度」の速度で入力できいても、私のスピードではローマ字入力の場合はとてもそのような具合にはいかない。もちろん打鍵数が多くなるので疲れるということもある。

    折りたたみキーボードは、スペースキーが中央で左右に割れているので多少の慣れが必要であること、私が購入したモデルは一応「ろ」「む」「-」は備えているのだが、スペースの関係で妙な場所にあるため、こちらも同様に最初は少々戸惑いがある。だがしばらくするとすっかり馴染んでしまうので、大した問題ではない。

    だがもっとも気になっていたのはアンドロイド上で利用できるオフィスソフトの出来具合である。これまであまり縁がなかったのでよく知らなかったのだが、ウィンドウズでもある程度普及している中国企業による「KINGSOFTオフィス」はなかなかちゃんとしていて感心した。

    ファイル形式は基本的にMicrosoftのオフィスシリーズと同様の形式なので、双方でファイルを共用できるようになっている。またクラウドとの連携も良好で、通常はローカルで文章等を作成しておき、必要に応じて3G回線ないしはwifiを利用できればクラウドにバックアップを取ることができる。当然、クラウド上に保存した資料等を参照することもできる。便利な時代になったものだ。

    電話とパソコンとガイドブック等がひとまとめに出来て、荷物の軽量化に寄与するところ大であると思う。盗難に気を付けるのはもちろんのことだが、同様にバッテリー切れももう注意だ。給電事情の良くないところではちょっとキビシイこともあるかもしれない。もちろんそれ以上に故障でもしたらまったくお手上げとなる。やはりデータ等はいくつかに分散してバックアップしておくことが肝要だろう。

    さて、スマホ兼タブレット+Bluetoothキーボードで、外出時や旅行先でのノートPCが不要となるか、しばらく様子を見てみようと思う。

  • デカいスマートフォン AQUOS PAD SH-08E

    デカいスマートフォン AQUOS PAD SH-08E

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    「もうすっかり・・・」と言っていいほど、スマートフォンとタブレットPCが普及した。私もiPhoneを使用していた時期があったのだが、手軽なサイズはいいものの、携帯できるPC端末のようなものであることから、電子書籍を読みたくなったり、雑誌を購読したくなってきたり、旅行の際にはガイドブックを入れておきたくなったり、と様々な欲求が出てくると、あの小さな画面では収まりがつかなくなってしまう。

    そんなわけで、昨年の今ごろはMEDIAS TAB UL N-08Dというモデルを手にして、当初は多いに気に入っていたのだが、これもやはり欲求の増大により、大きなデータの電子書籍を閲覧しようとするとハングアップしてしまったり、動きが非常に遅かったりと、非力なCPUのため、すぐに限界が来てしまった。

    半年ほどで嫌気がさしてしまい、次なるモデルを模索していたのだが、7インチのタブレットで普通に通話ができるモデルとなると、なかなか見つからないのである。

    SIMフリーで、通話もできるタブレットとしては廉価なASUSのFonepad ME371MGは有力な候補とはなりえなかった。スペックが前述のMEDIAS TABと同じくらいなので、ノロノロとしたぎこちなさからは解放されないことは明らかであるからだ。

    その他といえば、クアッドコア搭載でキビキビ動いてくれそうなモデルで画面が大型のものといえば、SAMSUNGのGALAXY NOTE Ⅱをはじめとする、画面サイズ5インチ台のスマートフォン以外は見当たらない。このあたりで妥協してしまうと、確かに普通の携帯電話としてズボンのポケットには入る大きさであっても、書籍リーダーとしては物足りない。

    それがゆえに、やや小型のタブレットも同時に携行している人たちがいるわけだが、スマートフォンのテザリングでWIFI使用というのはちょっと面倒な気がするし、あるいはもうひとつ3G回線を得てというのも不経済である。そもそも同じような目的のモノをふたつも持参するというのが気に入らない。よって「大は小を兼ねる」で、タブレットのほうでスマートフォンとしての用途もまとめてしまいたい。

    すると、やはりタブレットとしては最も小型な7インチというサイズが一番合理的な選択であると私は考えている。ポケットには入らないが、冬の上着ならばなんとか収まるが、常時身に付けているカバンに放り込んでおくというのが適当だろう。また、未確認ながらもMEDIAS TABと異なり、こちらは海外で現地SIMを差してもテザリング可能という情報もある。

    蛇足ながら、ワンセグ放送受信機能が付いている携帯電話は多いが、こちらには「フルセグ」も(ワンセグとフルセグと切り替え可能)受信できるようになっている。私自身はテレビはあまり見ないので関係ないのだが。

    非常に好感の持てるモデルなのだが、やはり値段は張る。白ロムでも4万円台後半、Docomoで契約すると8万円強という価格となる。7インチ画面で高性能なWIFI専用タブレットが2万円台くらいから手に入る昨今の状況を思えば、携帯電話とまとめてしまうことがかなり高くついてしまう感は否めない。

    やはり「バカでかいスマートフォンが欲しい」という層が限られているため、競合機(携帯電話としても使用できる7インチタブレット)がほとんど存在しないことからくる「プレミアム」のようなものだろう。

    最後にもうひとつ、このモデルのバッテリー容量は4200mAhと、他の製品に比べてかなり大きなものとなっているのだが、それ以上に電池の持ちが良いこと。通常のスマートフォンであれば、朝出てから夕方くらいには電池が危うくなってしまうが、同じような使い方をしてもこちらは2日間くらい持つような具合だ。

    そうした点からも日常でも旅行先でも、バッテリーの減りをあまりに気にすることなく過ごすことができるのは助かる。インドその他の国々に持参しても大いに役立つことだろう。Docomoで購入した場合は、SIMロックを解除してから持っていかなくてはならないため、別途3,150円の手数料の支払いが必要となるのが癪ではある。

  • 旅行予約サイト

    旅行予約サイト

    インドを代表する旅行予約サイト、cleartripとMakeMyTripにアクセスしてみると、以前はなかった「バス予約」が可能になっていることに気付かれた方は少なくないことだろう。予約時に画面で座席指定できるものもある。
    バス内の座席指定画面

    予約サイトでブッキングできる路線限られるため、前者の場合は出発地と目的地を入力して検索してみると、中途の乗り継ぎやルートはずいぶん遠回りしたものが表示されたりする。後者については少なくとも現時点では、バス予約部分の造りが良くないので使い勝手は良くない。しかしこうした業界の競争は熾烈で進化も速いので、遠からず改善されることだろう。

    CleartripではWay To Goというメニューを選んで、出発地と目的地を入力すると、所要時間とルートを表示してくれる。その中から『Greenest』『Fastest』『Cheapest』のそれぞれのカテゴリーで選択することができる。試しに西ベンガル州都コールカーターからグジャラート州の中堅都市ラージコートまでの行程を調べてみると以下のようになる。

    「Greenest」なルート
    「Fastest」なルート
    「Cheapest」なルート

    インドから国外へのルートも調べることができるようになっており、出発地をデリー、目的地をウズベキスタンのタシケントで入れてみると、飛行機で向かう以外に陸路でパーキスターン、中国、タジキスターンを経てドライヴでのルートが表示された。

    所要42時間などと出てくるが、途中まったく休止せずに走ることができたとしても、まさかそんな短い時間で到着することはできないだろう。通過する国々のヴィザ取得にかかる手間なども考慮されているはずもない。それでもおおまかな交通機関の乗り継ぎ等の見当はつくのでなかなか便利そうだ。

    デリーからタシケントに飛行機で行く場合
    デリーからタシケントまでクルマで行く場合

    Small Worldというメニューでは、任意の地名を入れると、その土地の歴史、概要、直近の天気、見どころ、アクセスなどの情報を一覧することができる。独自の情報を提供しているわけではなく、Trip Advisor、Google Map, WIKIPEDIAなどのサービスに連動させているだけだが、複数のサイトの情報をひとつの場所で集中的に閲覧できると、ずいぶん使い勝手が良くなる。とても良いアイデアだと思う。

    各地の案内もいろいろ閲覧できる。
    Google Mapと連動して地図が表示される。
    各地の見どころもCleartripで閲覧できる。

    飛行機等の予約に便利なだけではなく、各地の情報を閲覧したりルートを検索しているだけでも楽しそうだし、何か新しい発見があったりもしそうで愉快だ。

    ホテルの予約の扱いも充実しているし、先述のとおりバスの予約も行なうようになっている。あとは鉄道予約の際のOTP(ワンタイムパスワード)が必要になってから、インド国外からのブッキングがずいぶんややこしいことになっていることについて、利用者の視点に立った改善がなされることを期待したい。もっともこれについてはCleartripを始めとする旅行予約サイトが解決できるものではなく、インド国鉄自身が何かいい手段を講じてくれないとどうにもならない。

    ともあれ、こうしたウェブサイトの今後の進化がますます楽しみである。