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カテゴリー: society

  • Trains At A Glance 2017年11月更新版

    11月に入ると、インド国鉄時刻表「Trains At A Glance」が更新された。
    今ではインドの各旅行予約サイトで検索・予約出来るので利用価値は下がっているとはいえ、方面別に一覧できるのはありがたい。

    かつてメーターゲージの短い路線の途中駅だったところが、長距離のブロードゲージ幹線と繋がったり、昔鉄路がなかったトリプラ州のアガルタラなどにも近年延伸されていたりと、時代の変遷も感じる。

    また、Trains newly introducedとして、最近導入された4タイプの急行列車についての紹介もある。

    2005年Garib Rath Expressは、AC付客車が廉価な料金設定で提供されることがエポックメイキングだったが、近年追加された3タイプの新しい急行列車は、従前の同クラスの客車に較べてアメニティ等を向上させることにより、幾分高価な設定となっている。プレミアムなサービスを提供することはさておき、そうした割高感から、比較的予約が取りやすいという状況を創り出すことも狙いにあるのではないかと思う。

    もともと客車のクラス分けが多様なインド国鉄だが、こうした列車が追加されることにより、なおさら複雑になったため、あまり利用したことがない人にとってはよくわからない部分もあるかもしれない。

    さて新たに導入された急行列車の中のもうひとつのタイプ、Antyodaya Expressで特徴的なのは、連結される全てが2等車両で予約無しの設定となっていることで、まさに早い者勝ち。出稼ぎの人たちによる利用が多いことだろう。

    時刻表を眺めているだけでも楽しいインド国鉄である。

  • 「Ambassador」ブランドがプジョー・シトロエン傘下に

    今ごろになって気が付いたのだが、ヒンドゥスターン・モータースの「アンバッサダー」ブランドが、今年2月にプジョー・シトロエンに売却されていた。人口大国インドでの販売を意図してのことであろうことは言うまでもない。
    モーリス・オッスクフォードⅢをベースに、1957年から2014まで製造されていて、英国本国では1959年に製造終了となってからも、インドで「新車で買えるオックスフォードⅢ」(途中、いくつもマイナーチェンジが入っているので、正確にはオックスフォードⅢではないが)であった。英→印→仏と国籍を変遷・・・といっても、まさか今の時代にオックスフォードⅢを復刻するなんてことはないと思うので、いったいどんなモデルをインド市場に投入するのか楽しみなところである。

    Hindustan Motors sells iconic Ambassador brand to Peugeot-Citroën (AUTOCAR INDIA)

  • アールシ事件から9年

    2008年にデリー近郊で発生した不可解なアールシ殺人事件は世間を大いに揺るがす急展開を見せた。

    非常に醜悪かつ第三者にとっても不愉快な事件(事件のおおまかな内容はリンク先のとおり)であったが、最終的に被害者の両親であるタルワール夫妻による「名誉殺人」であると結論付けられ、夫妻は終身刑となったところで決着したものと誰もが思っていたはずだ。

    ところが今月16日に夫妻はUP州の刑務所から釈放されることとなり、デリー近郊の身内のところに身を寄せている。CBIまで乗り出して大掛かりな捜査が行われた事件だが、その取り調べに問題があったこと、証拠不充分などがその背景にある。この事件発生時、一見、何不自由なく、幸せそのものに見えた家庭で起きた惨劇であることに世論は同情的だった。

    だが、時間の経過ともに明るみになった新事実により、タルワール夫妻が犯人らしいという展開となると、エスカレートする報道とともに、視聴者もニュースの取材などを相手に、自分なりの分析などをベラベラと喋るようになり、公共の電波もそうした戯言を垂れ流すという、実に醜いものとなっていった。

    同様にこれをテーマにした書籍や映画も世に出るなど、大変な反響に驚いた人は少なくない。警察に前後左右を固められて出廷するラージェーシュ・タルワール(アールシの父親)が、野次馬の中から飛び出してきた男に刀で顔を切りつけられる事件も起きるなど、法の裁きによらない私刑(メディアによる私刑、個人による私刑)を容認する空気というのもまたインド的であった。

    ちょうどこの頃、地理的にデリー首都圏に近いパンジャーブ州で、凄惨な「名誉殺人」の事件が立て続けに報じられていたこともあり、モダンな街区に暮らす都市型中産階級の家庭でもそうしたことが起きたということが、なおさらのこと世間の耳目を集めたのだろう。

    警察、司法、メディア、市民にリンチを加えられた形となったタルワール夫妻だが、本当に無実であったとすればどうなのだろうか。

    大切な一人娘を失い、夫妻自身が勤勉(夫妻ともに開業歯科医)により積み上げてきた財産、信用、名誉を失って老境に差し掛かろうとしている。事件発生当時まで暮らしていた屋敷も裁判費用捻出のために売却している。

    事件そのものだけではなく、メディアや社会の反応など、いろいろと考えさせられることの多かったアールシ事件だったが、まだこれで終わりというわけではないかもしれない。

    Aarushi Talwar: India parents walk free after murder acquittal (BBC)

  • ランパーンへ

    ランパーンへ

    チェンマイのバスターミナルに待機するロットゥー

    チェンマイからロットゥー(ミニバス)でランパーンへ。

    ランパーンの見どころといえば、カート・コーン・ターという古い屋敷が並ぶエリアが有名だ。河による水運で栄えた過去を持ち、その当時に財を成した人たちが19世紀後半から20世紀初頭にかけて建てた立派な屋敷が並んでいる。こうした家屋の前には、タイ語、英語、中国語による説明文を掲げた看板が出ている。それらを見たところ、やはりこうした商館を兼ねた屋敷を建てた人たちは主に華僑であったらしい。

    レストランとゲストハウスとして再利用されている屋敷もある。
    レストランとして改装されている屋敷の内部
    屋敷の由来がタイ語・英語・中国語で書かれている案内板
    カート・コーン・ター地区についての案内板

    20世紀に入ると、鉄道が敷設されるとともに道路も整備されていくこととなったため、物流の中で水運が占める比重が下がっていき、この地区は衰退していくこととなったようだ。
    元々のオーナーの家族が今も所有しているのか、他の人の手に渡っているのかは判らない。多くは、現在も住居として使われているため、中を見学することはできないが。食堂やカフェに改装されているところもあった。

    この通りで、週末にはナイトマーケットも開かれるらしい。観光客が多いチェンマイに近いため、ナイトマーケットといのうが手っ取り早い町興しの手段となるのだろう。

    カート・コーン・ター地区の寺院内部
    寺院内の僧房

    幾つかのお寺を見物しながら、ワン川に架かる橋を渡って東に進み、バーン・サオ・ナックというビルマから居を移した豪商の館へ。大規模な高床式住居で、中には洋風になっている居室もある。ソーダメーカー、ミシン、ラジオその他の舶来品も置かれており、国王に謁見したときの写真もあった。屋敷の所有は政府等に移管しているわけではなく、現在も私財である。

    大規模な高床式住居バーン・サオ・ナックの内部は洋風

    館の主の家族の写真

    その後、ワット・プラケーオ・ドーンタオというランパーンきっての名刹を参拝。ビルマ風の意匠も見られてなかなか興味深い。

    ここからバススタンドまで戻るための足が見つからない。トゥクトゥクもソンテーウもサッパリ見当たらないからだ。途中にあった美容室で、どこでクルマがつかまるか尋ねてみると、女性は店のカギをかけはじめて、「クルマで送ってあげるわ」と言う。さすがにそれは悪いので丁重に辞して、さらに歩く。

    道すがらにあった英語の表示もあるギャラリーで尋ねてみると、ソンテーウを呼んでくれた。

    バススタンドに戻り、チェンマイ行きのバスをつかまえる。

    ランパーンのバススタンド
    バススタンドにて。こういう感じの高校生は日本もタイも共通。
  • インド国鉄のモダンな客車

    アーンドラ・プラデーシュ州のヴィシャーカパトナムからアラークーへ向かう丘陵地の景色の美しさはよく知られているが、こういう車両を走らせるというのは良い。ごく最近導入されたものらしい。

    Suresh Prabhu flags off train with new vistadome coaches along scenic Visakhapatnam-Araku route (Scroll.in)

    インド国鉄では、車両の古臭くて窓が小さかったり、AC付きだと遮光ガラスで外がよく見えなかったりするが、これならば風光明媚な眺めを満喫できることだろう。

    Vistadome train ride between Visakhapatnam and Araku (India)

  • Diamond Crossing

    Diamond Crossing

    インド国鉄の東西南北からやってくる列車が交差する、通称Diamond Crossingは、インド鉄道マニアの「聖地」のひとつらしい。

    ONE & ONLY DIAMOND CROSSING in INDIA

    こうした施設も運行管理や安全面の観点から、今後は立体交差化されることだろう。ナーグプルを訪問される際には「一見の価値あり」であろう。

  • デリー・ジャイサルメール間のフライト就航 (今年10月29日から)

    これまで有りそうで無かったデリー・ジャイサルメールの定期便フライトが就航するとのこと。航空会社はスパイスジェット、乗り入れ開始は10月29日からだ。

    SpiceJet to commence New Delhi-Jaisalmer route from October 29 (Business Standard)

    しかしながら不思議なのは、インドで民間機定期便発着(乗客および貨物)のために造られた空港のうち、現在まで30ほどの施設は、まったく使われていないことだ。
    これらの中にはコールハープル(マハーラーシュトラ州)、クーチビハール(西ベンガル州)、ジャグダルプル(チャッティースガル州)などが含まれる。これらは空港があるには相応しくない寂しい田舎町だ。

    もちろん使われていない空港がある街で相応の規模のところもあるとはいえ、どの航空会社も乗り入れしなかったところを見ると、もとより需要がないのだろう。

    ほとんどがここ十数年間くらいで建設されたものと思うが、空港の誘致、それらの認可などで、ずいぶん杜撰なものがあったということになる。

    こういうムダなことにつぎ込むのは、どこの国の政府も似たようなものである。その背景には、「どうせ自分のカネではないから」という無責任さと、我田引水型の政治体質がある。

  • チベット代表サッカーチームが大善戦

    チベット代表サッカーチームが大善戦

    スィッキム州都ガントクで、12のクラブがエントリーするSikkim Governors’ Gold Cup football tournament 2017が開催されている。初戦でパンジャーブ州のCRPF Jalandharを6-5で振り切り、勢いに乗るチベット代表(大会にはRoyal Tibetan NSAという「クラブ」としてエントリー)は、本日、インドを代表する名門クラブチームのひとつ、モーハンバガーンA.C.と対戦。

    同クラブは1889年の創立。インドで現存する最古のサッカークラブだが、おそらくアジアでも最も歴史のあるクラブということになるだろう。

    インドサッカー界のレジェンド、バイチュン・ブーティヤーも在籍したことがあり、元アルビレックス新潟の末岡も引退前には、ここでプレーしていた。同じくカルカッタを本拠地とするイーストベンガルF.C.とのマッチは、「カルカッタダービー」として、多くのファンを集める。

    そんな強豪を相手に、チベット代表は90分もの間、相手に自陣ゴールを割らせなかったが、ついに試合終了直前に得点を許した。しかしそれでも0-1という大善戦だ。Iリーグのプロ、しかもインドのサッカーを牽引してきた伝統あるビッグネームを相手に、インド全国に散らばるサッカー好きで元気な亡命チベット人のお兄ちゃんたちが、「よもや?」を演じたとは嬉しい限りだ。

    試合開始後、90分でようやく得点して勝ったモーハンバガーン。まさかチベット代表を相手にヒヤヒヤしながらのゲーム展開となるとは想像もしていなかっったことだろう。

    2018年には、FIFAとは縁もゆかりもない別団体の主催による、国連加盟していない事実上の国・地域の代表が出場する「ワールドカップ」がロンドンで開催されるが、チベット代表はこれにエントリーすることになっている。ひょっとすると「クルディスターン」との対戦もあるかもしれない。

    今後ともチベット代表から目が離せない。

  • インディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン IFFJ2017

    すでに日本の秋の風物詩となった感のあるIFFJ

    東京では10月6日から10月27日まで、大阪では10月7日から10月27日までの開催だ。

    今年からは会期を3週間に拡大されており、日本に居ながらにしていろんなインド映画を楽しむ貴重な機会となっている。今回上映されるのは全部で16作品。いろいろなジャンルの作品が含まれており、誰もがきっと好みの映画に出会うことができるはず。

    インド映画ファンの皆さん、ぜひお楽しみください。

  • ナイトマーケットの似顔絵屋

    ナイトマーケットの似顔絵屋

    チェンマイでもナイトマーケットが大盛況だ。
    ちょうど週末の日曜日ということもあり、規模が大きく、様々な品物を扱う露店が出ていた。
    最も面白かったのは似顔絵屋で、どの描き手も巧いのだが、上手に特徴を捉えつつも、実物よりも数段顔立ちを上方に補正して描いている。やはりそこがこの商売のコツなのだろう。

  • インド国鉄運行情報提供サイト

    インド国鉄運行情報提供サイト

    以下のサイトは、ニュース番組などでお馴染みのndtvが運営している。

    RAIL BEEPS

    手軽に最低限必要な情報をパッと調べられるのでいいかもしれない。急行列車だけではなく、各駅停車の運行状況も見ることができる。

    今、列車がどのあたりにいるか、どの程度の遅れか、自分の車両はどのあたりに連結されているか(停車時間3分程度の駅だとけっこう焦る)、PNRステイタスはどうなってるか(WLやRACの場合)、そして予約しようとしている列車のクラス別の空き状況(このサイトでは予約できないけど)など。

    同様のサービスとしては、昨年「インド国鉄に関する便利なウェブサイト」と題して取り上げた以下のサイトもあり、こちらのほうがさらに詳しい情報を得ることができる。

    etrain.info

    また、インド国鉄傘下のNational Train Enquiry SystemのサイトのメニューにあるIR Train Trackerでは、Googleマップ上に列車のルートと進行状況を表示させるサービスもある。

    こうしたIT系の仕事はキチッとよくやっているのだから、鉄道運行の根幹となるインフラのほうもアップデートしてくれると嬉しいのだが。

    それはそうと、本日10月6日現在、インド国鉄のサイトで公開されている「TRAINS AT A GLANCE」は、2016年10月~2017年6月版のまま。

    上記の各種参照サイトや旅行予約サイトでタイムテーブルは確認できるので、もはや紙媒体やPDF版の「時刻表」は、あまり重要ではなくなっているとはいえ、こういうところは、まだまだノンビリしている。

  • 近年のタイと中国語

    近年のタイと中国語

    とにかく中国語での表記がやたらと増えている今どきのタイだ。20年、30年前のタイでは華人の店でお飾り的にお札とかで貼ってあるものの、本人たちは読めず・・・というのが普通だった。

    華人人口が多く、一説では国民の3/4近くに、どこかで華人の血が入っているとまで言われ(タイの王家だってそうだ)ながらも、タイへの同化具合の高さゆえに、華語教育の普及度合いは低く、漢字が読めないことはもちろん、華語もしゃべれない者が多いことがタイ華人の特徴(チャイナタウンで集住し、父祖の言葉である潮州語、広東語をコミュニティ内で話すという例は除く)だったはず。

    それが今や、観光地では漢字表記が溢れ、食堂のおばちゃん、トゥクトゥクやソンテーウの運転手さえもが怪しげなマンダリンを使って、中国人客に応対するという柔軟さにビックリ。

    もっとも、今の日本では飲食店やコンビニで働く中国人は多いので、メジャーな観光地では、けっこう中国語が通じるという環境になっているのかもしれない。

    昔はこうではなかったことを知らない人は、「タイは華人が多いので多少の中国語が通じることがけっこうある」と思ってしまうかもしれない。もちろん華人が多いというインフラあっての部分もあるのだが。