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カテゴリー: economy

  • ディレーンドラ・シャストリーという「バーバー」

    ディレーンドラ・シャストリーという「バーバー」

    INDIA TVの人気プログラム「アープ・キー・アダーラト(あなたの法廷)」。そのときどきの注目されている人たち、俳優、政治家、財界人その他をスタジオに呼び、裁判の尋問と答弁の形で、様々な質問から本人の回答を引き出すというもの。

    このところ話題のバゲーシュワル・ダームのディレーンドラ・シャストリーが出演することが予告されていたが、うっかり見逃した。しかしYouTubeで見ることができた。今という時代に感謝である。

    Dhirendra Shastri In Aap Ki Adalat: बागेश्वर धाम सरकार ने कटघरे में किए बड़े खुलासे | Rajat Sharma (INDIA TV)

    まだ26歳の「バーバー」。装いもチェック柄の衣装であったり、このところ気に入っているらしい帽子をよく被って現れるなど、世俗的で、とてもヒンドゥーの「聖者」には見えない。相手を手玉に取るセリフ回し(インド人はこういうのが好きだ)や話もうまい。まだ自分を「大人に見せよう」と苦心している様子もうかがえるが、年齢を重ねるにつれて、それらしくなっていくことだろう。

    これまでは田舎で周辺地域から信者を集める新興の「バーバー」だったが、このところメディアで日々取り上げられるようになったため、全国の田舎の人たちから注目する存在になるかもしれない。彼は教えが素晴らしいとか、人格が高潔であるなどといったものではなく、まったく反対に「怪しげな奇跡を演出する」「資金の出処や流れが不明」他、インチキくさいバーバーとして耳目を集めている。

    マッディヤ・プラデーシュでとても貧しいブラーフマンの家に生まれ、学校はドロップアウト。リクシャーを引いていた時期もあったとされる。そんな若者が数年間で父母や祖父母世代をも含めた信者層を集める存在となり、一気に有名になったため、彼のアーシュラムにはBJPの代議士たちも信者に顔を売るために表敬訪問するようにさえなってきた。頭のキレは良くて話も上手い彼をプロデュースした黒幕がいるのかどうかは知らないが、少なくともどこかから資金やノウハウの援助は受けてきたはず。

    スタートアップ企業の将来性を見込んで投資する人たちがいるように「将来のバーバー」に対して先行投資をする人たちがいるはずなのだ。日本でもそうだが、こうした宗教関係団体というものは、会社組織と同じ。販売しているモノが「信仰」という目に見えないものであることを除けば。

    この若い「バーバー」の組織は、田舎からそのまま展開して全国を商圏とするテレビショッピングの「ジャパネットたかた」みたいな感じで将来インド全国へと展開していくことになるのだろうか。若年層人口が分厚いインドでは、彼の若さもプラスに作用し得る。若い人たちにとって同世代で勢いがあり、見た目も悪くない「バーバー」が人気を集めることになっても不思議ではないように思われる。

  • 米国メディアの取り扱いも増えてきた米国の購読プラットフォーム「Magzter」

    米国メディアの取り扱いも増えてきた米国の購読プラットフォーム「Magzter」

    雑誌や新聞の電子版購読プラットフォーム「Magzter」は米国の企業だが、在米インド人が起業したインドのメディア購読を主目的とするものであるため、米国のメディアの扱いはあまりないという捻じれがあった。

    しかしながらこのところNewsweekその他のアメリカの雑誌が次々エントリーされている。

    しかしそれでもようやく「今度はTIMEも!」と宣伝しているくらいなので、やはりアメリカのメディアには弱い「アメリカの電子版メディア購読プラットフォーム」。

    それにしても「インドメディアほぼ専門」でありながらも米国で操業というのは、おそらく法的その他の環境から、インドでこういうビジネスの操業は容易でなく、米国でのほうがやりやすいというようなことがあるのだろう。

    「Magzter」はいろいろなニュース週刊誌に加えて、大手各紙の様々な地方版を読むことができるという点でも素晴らしく、とりわけ読み放題の「GOLD」に加入すると、その真価を発揮する。

  • アダーニー財閥

    インドのアダーニー財閥関係の騒動が大変なことになっている。株式の時価総額がわずか1週間で半分になるとともに、総負債がGDPの1%超なのだとか。先日、同財閥の不正疑惑のニュースが出た直後から日々急展開が続いている。

    同時にアダーニー氏がモーディー首相を始めとするBJPのグジャラート人脈と非常に親しい関係にあることから、癒着や国営銀行による不正融資の疑いなども以前から言われていたが、この関係でBJPは野党から突き上げを食らうなどしており、さらに大きな問題へとエスカレートしていく可能性もある。

    このアダーニー財閥だが、ゴータム・アダーニー氏が一代で築いたエネルギーやインフラ関係企業を中心とするグループで、「アダーニーグループ」と称している。本拠地はアーメダバード。

    アダーニーは、その名が示すとおりのジャイナ教徒だが、父親は衣類取引に従事する普通のバーザール商人だったようだが、ゴータム自身は大学をドロップアウトして、もともと繋がりのなかったムンバイのダイヤモンド業界に飛び込んで身を起こしたという、まさに徒手空拳のスタート。1990年代を目前にして独立を果たすが、その後はインドの経済改革開放の波に乗ることができたようだ。

    2002年にグジャラート州でモーディー政権発足。その後さらに事業は拡大を続け、2000年代には海外進出(インドネシア等)を果たしている。アダーニーグループの成長ぶりは、とりわけモーディーがインド首相に就任してからの勢いが凄まじく、世界的な財閥へと台頭したのもこの時期なので、ごく最近のことだが、現在のインドでは港湾、空港、道路その他、「アダーニーが手掛けた案件」は星の数ほどある。

    不正疑惑、癒着疑惑が言われるいっぽうで、インドの民放によるゴータム・アダーニー擁護とみられる取り扱いも少なくない。

    インドにおいてメディアに対する政府の規制や圧力は効きにくいいっぽうで、財閥と近い関係にある大手メディアが多いため、その部分からのバイアスがかかることは珍しくないのだ。

    先日、民放連ニュースチャンネルIndia TVの中の人気プログラム「Aap Ki Adalat(あなたの法廷)」というコーナーで、ゴータム・アダーニー本人が出演していることに驚いた。法廷に仕立てたスタジオで、司会者が検察側の立場で、被告役の出演者を糾弾したり、鋭い質問を投げかけたりして回答させるプログラムなのだが、「世界的な金持ちになる手法は?」「あなたをここまで注目の的として、この法廷に召喚される原因を作った会議派のラーフルをどう思うか?」といった質問をしつつ、アダーニーをインドが誇る世界的な実業家と持ちあげるなど、世間の騒ぎ何のそのといった具合で呆れ果てるほどだった。

    このアダーニー財閥問題、今後の行方に注目したい。

    アダニ、総負債がインドGDPの1%超 増資撤回が痛手に(日本経済新聞)

  • KANGRA VALLEY RAILWAY

    昨年7月、モンスーンの大雨により起点のパンジャーブ州パターンコート駅からしばらく進んだ先の橋梁が落ちて以来、運行が休止されていたカーングラー渓谷鉄道だが、「そろそろ復旧」との報道。

    パターンコート駅から終点のヒマーチャルプラデーシュ州のジョーギンダルナガル駅までを1日2往復、ジョーギンダルナガル駅のひとつ手前のバイジナート・パプローラー駅までを4往復する山岳鉄道だ。山岳といっても緩やかな丘陵地が多いのがこの地域だ。

    インド国内の他のトイトレインと異なり、沿線に大きな観光地は存在しない(それでも文化の宝庫インドなのでマイナーな名所旧跡はある)こともあり、地元民たちの生活の足として機能しているため本数は比較的多いため利用しやすい。それがゆえに地元の人々からは運休が続いていることについて苦情が多いというのは、無理もない話だ。

    Train service to be resumed on Kangra valley line soon: MP Krishan Kapoor (The Tribune)

  • なるべく安くインドへ

    なるべく安くインドへ

    LCCも昨今はやけに高いし、帰りは書籍を買うので荷物は出発地から東京までスルーにしたい。円安と減便のため運賃は上がっているし、ロシアのウクライナ侵攻のせいもあり燃油サーチャージも上がるし辛いことになっている。いやチケット代が高いのは運賃というよりもサーチャージの高騰による部分が大半だ。

    LCC以外でインド行きに強い(つまり乗り継ぎ同一キャリアで代金も低めの)航空会社はないかと探してみると、現状ではスリランカ航空がよいらしいことがわかった。しかも南インド中心に就航地が多いのも魅力だ。チェンナイやムンバイのような巨大都市を経ずに、そのまま目的地に着くことができるという場合も少なくないだろう。

    しかし破産中の国のナショナルフラッグキャリアというのは、ちょっと気になる。とりわけ次の予定がかなり先のことであれば、なおさらのことである。

  • バゲーシュワルのバーバー

    このところニュース(インドの)を点けると必ず出てくる「話題の人」となっているディーレーンドラ・クリシュナ・シャストリー。

    MP州のバゲーシュワル・ダームのバーバーとして知られており、メディアからは「迷信を広めている」と非難されているわけだが、彼のアーシュラムで信者たちがトランス状態になっている様子、彼が信者たちに対して行うダルシャンで、相手の詳細を知らずとも何で悩んでいるのかお見通しで、的確なアドバイスを与えるとされている。

    まだ26歳だか27歳で寺の主となり、背景がよくわからないことが多い不思議な「バーバー」だが、話や人のあしらいは上手いし、頭は良さそうだ。(そうでないとこんな立場にないし、メディアから「インチキバーバーだ」と騒ぎ立てられることもないだろう。)

    カレッジをドロップアウトしたとは何かで聞いたが、この記事には「貧しい育ち゛数年前までリクシャー引きだった」ともある。

    シャストリー姓は本当のようだからブラーフマン。ブラーフマンでリクシャー引きというのは別に珍しい話ではないが、リクシャーを引いていた若者が数年後に宗教者となり、政治家の庇護も得ており、怪しげな奇跡やトランスなどを使って大衆の注目を引き、マスコミから非難されるほどの存在に成りあがるとは、なんだかすごいサクセスストーリーのようにも思える。インドは実力社会だ。知恵(ときに悪知恵)と機転(ときに狡猾さ)でどんどんのし上がる者は各方面にいる。

    善し悪しはさておき、エンターテインメント性の高いバーバーであるため、インド野次馬としては引き続き注目していきたい。まだまだ若いので、ある意味今後がますます楽しみでもある。

    Why is godman Dhirendra Shastri of Bageshwar Dham trending? (dailyo.in)

  • 専用バスレーン

    専用バスレーン

    アーメダバードのバスはやはり先進的だ。大通りでは中央がバス専用レーンとなっており、バス停は道路脇ではなく道路中央にあり、ちょうど日本の名古屋みたいな感じだ。

    もちろん市内は広いので、どこもかしこもというわけではないが、渋滞時にも公共交通機関としての市バスはスムースに運行できるようにしてある。インドの他の都市にもこのような措置が広がると良いと思う。

    こちら側の上り車線から見て右手の柵の向こうがバス専用レーン。そのまた先が下り車線
    バス専用レーン上下線の狭間にある駅のような形のバス停
    バス専用レーン

    バス専用レーンを疾走する不届者もいるが、渋滞する時間帯も基本的にバスはスムースに走行できる。
  • 平型コンセント

    平型コンセント

    宿泊先の部屋で、こちらの画像のようにコンセントがフラットタイプにも対応しているタイプだと、「ラッキー」と思う。コンセントアダプターなしで利用できる電源がひとつ増えるからだ。それとは裏腹に、コンセント複数あっても壊れていて、利用できるものがひとつしかなかったりすると、ちょっとブルーな気分になる。

  • BAPSの寺院

    BAPSの寺院

    ファミレス的なお寺というか、コンビニ的な寺院というか。BAPS(Bochasanwasi Akshar Purushottam Swaminarayan Sanstha)のスワーミーナーラーヤン寺院。礼拝施設のフォーマット化に成功し、各地でそっくりなお寺を展開する。

    アーメダバードやデリーにある「アクシャルダム寺院」もこのグループの寺院だ。海外にも大きく展開し、日本にも上野に進出している。(こちらの規模は例外的に小さい)

    こういう新興の教団を日本では「新興宗教」と呼ぶが、インドでは数多くのグルーが独自にアーシュラムを運営していたり、ヨーガを中心とする活動(に加えて「パタンジャリ」ブランドの食品や生活用品の販売も行っているスワーミー・ラームデーヴのような人もいる)をしていたりする。

    多くは自分たちの教団のみへの帰依を求めないので、日本のそうした団体とは、かなり異なるとも言える。どちらかと言うと、タイやミャンマーなどで高名なお坊さんが人々の人気を集めているのに近いものがあるのかもしれない。

    ただし、そうした教団ではしばしばトップによる強力なリーダーシップに多くのことが委ねられるため、「権力は腐敗する」という言葉のとおり、思い上がったグルーが既存の宗教権威に挑戦して暴力沙汰にまでなったり、そのグルーが婦女暴行、殺人その他で起訴されて懲役刑を受けるようなケースはしばしば起きる。

    自作自演の映画を作って公開したり、歌をリリースしたりとスター気取りにもなっていた「デーラー・サッチャー・サウダー」という教団の指導者のグルミート・ラーム・ラヒーム・スィンもそうだったし、アーサーラーム・バープー、スワーミー・ヴィカーサーナンドその他、枚挙にいとまがない。

    デーラー・サッチャー・サウダーについては、グルミート自身がスィク教コミュニティの出身で、ナムダーリーのようなスィク教の中の一派となる道もあったのかもしれないが、独自性を強めるとともに、10代目のグルーであったグルー・ゴービンド・スィン以降は聖典グラント・サーヒブに引き継がれて空位となっているはずのグルーの地位に自身があるかのように示唆するかのようなスタンスや言動などもあり、スィク教コミュニティからは総スカンを食った。そういう意味では、日蓮宗を破門されたある団体の立場と似ている部分はあるかもしれない。

    教団というものは、「信仰」という商品を製造販売するコーポレートなので、一般社会の企業で不正や問題が起きるのと同じようなものだろう。先述のBAPSは、これまであまり悪い話は聞かなかったものの、在米の教団支部は、米国当局により、教団関係者に対する強制労働、査証取得の際の不正などで起訴されて裁判が進行中。

  • アーメダーバード空港近くのホテル

    アーメダーバード空港近くのホテル

    空港そばの宿を利用したが、広くてソファーも付いていた。寝るだけなので宿はなるべく安く済ませたいが、このロケーションだとこのあたりで横並びのようだ。

    ちょうど駅前やメジャーなスポットでオート運転手たちがグルになって料金を吊り上げるのと似た構造・・・というか、同じようなホテルばかり並んでいるため、ちょうどバンコクのラートクラバーンのような謎の「そっくりな構造の宿が無数にある」のと似ている。空港周辺需要を見込んだデベロッパーが暗躍したのかもしれない。

    まあ、それでも快適に滞在できれば構わない。

  • 変わりゆくインド

    変わりゆくインド

    BOSEの専門店がこういうとことかモールとかに当然のようにあって、そこで売られる高級品が目の前でどんどん売れて行くのが今のインドなんだなぁと思う。都会ではBOSEに限らず、クルマ、化粧品、カバンに衣類等々、あらゆる分野の国際的なプランドのショップが遍在し、それらを当然のごとく消費する人たちがいる。

    コロナ前、よく映画DVDを買いに訪れていたデリーのグリーンパークのある店に行ってみるとトタンで建物が覆われていた。手前にある文房具屋で尋ねると、「あー、あの人は商売たたんでしまったよ。地所も売っちゃったしね」とのこと。

    店舗を借りているのではなく、所有していたのなら良かったのだろうけど、趣味と実益を兼ねたような人で、年配者なのに販売しているDVDについては、若者が観るような今どきの新作にも詳しかったので作品選びには頼りになった。

    もはやDVDで映画を観る時代ではないのだから、仕方ないといえば仕方ないし、おじさんもそろそろいい歳だったし、こちらも仕方ないといえば仕方ない。時代とともに街なかの様子も変わりゆくインド。

    DVD屋は建物ごと無くなっていた。
  • 時計屋が減った

    購入したHMTの手巻時計のベルトを替えようと界隈を歩くも、時計屋が見当たらない。

    昔は時計屋や修理屋はあちこちにあったものだが、今は高級時計を販売する店は健在でも、腕時計を主たる商品として取り扱う店自体がずいぶん減ってしまったようだ。あたりを見渡してみると、腕時計をしているインド人もとても少なくなっている。

    日本でも同様だが、インドでも携帯電話の普及により、腕時計があまり必要とされなくなっているのだ。