復活ミティラー博物館 たばこと塩の博物館で展覧会開催

exhibition
 新潟県のミティラー博物館は2004年10月に起きた中越地震以降、しばらく休館状態にあったが今年7月からようやく再開したという。
 そしてこのたび9月9日(土)から10月15日(日)にかけて東京渋谷のたばこと塩の博物館にて『ミティラー博物館展 インドの民族アート』を開催することになった。
 同博物館のサイトにアクセスしてみると、その催しの中で展示以外にフォーラム、講演会、ワークショップなどが開かれる予定であることが記されている。期間中実演などを行なうアーティストはボーワ・デーヴィーさんとカルプーリー・デーヴィーさん。ふたりとも以前にもミティラー博物館の招きで来日したことがある大ベテランの描き手だ。
 会期中のうち9月23日(土)と24日(日)はナスマテ・インディア第二会場として同イベントと共催となる。

9月は代々木公園で「ナマステ・インディア」

ポスターより
 今年は昨年の5割増の規模で開催されるとか。メイン会場は代々木公園のイベント広場。渋谷駅から来るとNHKのちょうど裏手にあたる。同駅から歩いてくる途中の右手にあるたばこと塩の博物館が第二会場となる。
 イベントのプログラムはじきにナマステ・インディアのウェブサイトに掲載される予定。同サイトには『雨天決行』とあるが、もちろん当日は良い天気に恵まれることを願おう。
 代々木公園のイベント広場では10月14日(土)と15日(日)にはスリランカフェスティバル2006が開催される。こちらもまたオススメだ。
 同時期に関西方面では9月16日(土)〜18日(祝)の三連休に天王寺公園でタイフェスティバル2006大阪が開かれる。
 まだしばらく残暑は続くが、食欲の秋はすぐそこまでやってきている。ビール片手においしいものをつまみながら友と語らいゆったりとした休日を過ごすのもまた秋らしくていいものだ。
ナマステ・インディア 2006

チベット料理屋はどこにある?

momo
 20年ほど前の『エスニックブーム』以降、またバブル以降には海外旅行する日本人や仕事や留学その他で来日する外国人が急増したことなどもあり、日本の都会では世界各国地域の料理がオリジナルに忠実とはいわないまでも、一応それらしきものを試すことができるようになっている。
 従来から外国料理としてはもっともポピュラーな中華料理も幅が広がった。日本在住の中国系の人々の数が増えるのに比例して、北京、四川、上海、台湾と様々な地域色を主張する店が増えているし、それらの多くはやはり華人たちの経営する店だ。
 上野や大久保では延辺料理なる看板を掲げるところも見かける。これは中国東北の朝鮮族料理の専門店で、ちょっと日本の焼き鳥を思わせる串焼き肉がビールのおつまみに最高だ。
 さいたま市にはウイグル料理の店もあり、ラーグー麺というトマト風味のアンかけうどんやプラオ、サモサ(ウイグル式の)などを食べることができる。こちらは現在閉店しているという話も聞くが、実際のところどうなのだろうか。
 ともあれ日本の中華料理の世界はなかなかディープになってきた。

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チョーティーワーラー

チョーティーワーラーの人形
 ウッタラーンチャル州のリシケーシュにて1958年創業の菜食専門店(場所柄もちろんのことだが)で、半世紀近くにわたりパンジャービーとマールワーリーの料理を得意とするこのレストランは営業を続ける老舗。創業の地リシケーシュ、ハリドワールなどに幾つもの支店を展開してきたChotiwala (चोटीवाला)。
 メニューのバリエーションも料理の味のほうもどうということはないのだが、ちょっとした中級レストラン並みのところから場末のダーバー程度ものまでと、同じ「Chotiwala」の看板を掲げていながらもまったく統一感がないのは田舎のレストランチェーンらしいところ。
 ちなみにchoti(チョーティー)とは写真にあるとおりのピッグテイルというか、頭のそり残した部分からなる髪の房のこと。チョーティーワーラーとはこの髪房のついた人ということになるが、いっぽう幽霊や化け物といった意味もあるようだ。同時にchotiとは山の頂のことでもあるため髪の房と「最高の」ということをかけた駄洒落のつもりなのだろうか。

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インドでいかが?

レンズベビー 2.0
 近ごろネットなどで話題になっているLensbaby 2.0を手に入れてみた。鏡胴部分が樹脂でできた蛇腹状になっていてグリグリと曲げることができる。ここに捻りを加えることによって画面にアオリを生じさせて画像の周囲を流したりボカしたりという効果をいろいろ加えることが可能。日本では昨年初夏に発売されて評判を呼んだレンズベビー・オリジナルの改良版とでもいうべきもので、日本では昨年8月から発売となっている。
 価格は前者が12,600円、後者は19,950円である。両者の違いといえば『2.0』で開放値がF2.0(オリジナルはF2.8)となり、絞りの板の固定がマグネットでなされるようになったこと、レンズが光学ガラス2枚構成となりコーティングも改良されたことなどである。
flower
 オモチャみたいな造りのこのレンズは35mm判で50ミリ相当の画角を持つ。一眼レフ製造各メーカーのマウントの規格に合わせたものが販売されており、銀塩、デジタルともに使用可能である。絞り優先オートとマニュアルモードで撮影することができる。
 フォーカスは完全に手動。先述のとおり蛇腹部分をビヨヨ〜ン伸ばしたり縮めたりして焦点を合わせ、グイグイッと捻ってアオリを加えるのだが、ごく微妙な力の入れ具合で効果が全く違ってしまうため、風景や静物を連続して撮影していても同じ写真は二度と出てこない。まさに一期一会であるのが難しくも面白いところだ。自在に操るには慣れが必要みたいだ。   
 絞りはF2.0, 2.8, 4, 5.6, 8と5段階あるが、真ん中に穴が開いた絞り板をレンズの上から指で落としこむという素朴なものである。作業はやや面倒くさいのだが口径部に付いている小さな磁石固定されるため、撮影中に台風並みの強風でも吹かない限り簡単に落ちてしまうことはない。 もちろん絞り込むほどにアオリの度合いが少なくなり、普通の写真に近くなっていく。
噴水
 オプションで販売の専用フィルターを装着してマクロ撮影も可能だ。カメラ本体に装着すると実にユーモラスな姿となる。やたらと癖があるレンズだが人物、建物、自然、 マーケット、夜景など何を撮ってもそれなりに面白い絵になることが期待できそうだ。
 ただしAPS-Cサイズのセンサーを持つカメラではほぼ中望遠域の画角になってしまうためワイドコンバーターが欲しくなる。そこでKenko社製のワイドコンバージョンレンズ0.5倍と合わせれば使用機会がより増えることだろう。
ビル
 こんな奇妙なレンズを常用する人はあまりいないと思うが、ごく小さなモノなのでカバンの隅にでも放り込んでおけば、ときに面白い絵と出合うことができるはず。インドでも大活躍する潜在力を秘めたアイテム・・・かもしれない。
レンズベビー