HIT & RUN

写真は文中の事故車両と関係ありません
アッサム州のジョールハートの空港に着いた。運が良いことにちょうどそこからシブサーガル行きのバスがあるとのことで乗り込む。空港からしばらく走るとジョールハートの市街地に出る。ジョールハートは、アッパー・アッサムへの玄関口であるとともに、ここから南東へ続く道はナガランド州へ、北西への道路はアルナーチャル・プラデーシュ州につながる交通の要衝でもある。郊外に出たバスはシブサーガル方面には国道37号線に乗り入れる。
片側二車線で舗装の状態も良好な快適な道が続いている。運転手はギアを一段下げてアクセルを大きく踏み込みバスをガガーッと加速させていく。まさにそのときだ。進行方向向かって左側に何かが衝突し、バス左側面にそれが嫌な音を立てながら引きずる音がしたのは。
車内の十数人ほどの乗客たちが総立ちになって左後方へ顔を向けている。そこには自転車とともに路面上に横転した男の姿があった。背後から陽が差しているため外傷があるのか、流血しているのかはわからないのだが、男はなんとか立ち上がって自転車を運ぼうとしているように見えた。
後続車がなかったのは幸いであったにしても、加速中のバスに衝突して無事であるはずはないだろう。街にどの程度の救急医療施設があるのかわからないが、急いで病院へ搬送されるべきである。

続きを読む HIT & RUN

今年のサクラ・バザーは週末2日開催

春先に東京のインド大使館で開催されている恒例の『サクラ・バザー』だが、今年から週末2日間の開催となるらしい。今のところ3月最後の週末(26日と27日)に予定されている。しかし桜開花の時期のためかあるいは準備の都合なのか、開催期日が変更となることはこれまでよくあったようなので、出かけてみようという方は時期が近くなったら確認したほうがいいだろう。なおこのサクラ・バザーに関する情報は詳細が決まったら在日インド大使館のウェブサイトにアップロードされるとのことだ。今年の関東地方は冬らしい寒さを迎えないままに2月下旬を迎えた。サクラ・バザーとともに訪れる(?)東京九段の春近し。

デジタル雑誌に思う

デジタル雑誌
このほどニューズウィーク日本語版Digitalのダウンロード販売が開始された。これをFujisan.co.jpが取り扱っている。
表紙と広告を含めた記載内容すべてが市販されている号そのままのレイアウトでパソコン画面上に再現されるものである。表紙から裏表紙までが全部デジタル化されているため、ウェブサイトと違って紙媒体のメディアの記事をすべて目にすることができるのだ。
同サイトでは他にもダカーポベースボール・マガジンWan等々のデジタル版が販売されている。もちろん定期購読申し込みのみならず、一冊ずつ単品での注文もできる。
私は冒頭のニューズウィーク日本語版を含めて何か個別の雑誌の定期購読を検討しているわけではないのだが、海外在住の人々にとって是が非でも目を通しておきたい日本の雑誌があれば、発行日に即、すでに発刊されているものを単品で購入する場合は注文後即座に、そして確実に手に入るという点で紙媒体を凌駕するメリットがあるだろう。
現在、ニューズウィーク日本語版を買うと、同じ号のデジタル版が無料でダウンロードできるようになっているが、ここで取り扱っている電子雑誌類の中にはいくつか無料の見本誌が用意されているので使い勝手を試されてはいかがだろう。
これらデジタル雑誌は一見PDFファイルに似ているが、記事内にある参照URLサイトのアドレスをクリックするとそのまま飛ぶことができる、いくつか音声および動画プログラムが埋め込まれている部分ではマウス操作によりインタビュー内容や映画の予告編などのビデオが動き出すようになっていたりするなどデジタル雑誌ならではの工夫がなされている。また雑誌によっては音声付で発売されているものもある。
Fujisan.co.jpで取り扱うデジタル雑誌をダウンロードしたり読んだりするためには、専用のFujisan Readerというプラットフォームが必要となり、まずはこれを所定の手順を踏んでダウンロードしてパソコンにインストールすることになる。
電子媒体であるがゆえにコピー対策は万全なようだ。その反面、利用者にとってはやや使いづらい部分もある。ダウンロードしたパソコンでしか読むことができないため、最初からモバイルPCにダウンロードしなくては屋外に持ち運ぶことができないし、自宅でダウンロードしたデジタル雑誌を出先のパソコンで参照するなどといったこともできない。本来手軽に持ち運びできるはずの雑誌ながらも、デジタル版だと読む場所が限られてしまうのだ。
また複数の見本誌をダウンロードしてみて気がついたのだが、版元によっては記事を印刷することができない(Print Screenも不可)なものがあることについても不便に感じる人は少なくないではないだろうか。例えば記事中で取り上げられていたスポットや店などを訪れる際、文章や地図をプリントアウトしてカバンの中に放り込んでおきたいことだってあるはず。
それに紙媒体の場合に必要となってくる大規模な印刷設備、大量の用紙、流通システムその他が不要なので、デジタル雑誌にかかるコストは相当安くなっているのではないかと思う。それでも印刷物とデジタル版の競合を避けるためか、同一誌ならば紙・デジタルともに価格が同じであることもちょっと解せない気がする。
このデジタル雑誌は利用者のスタンスから眺めると不利な部分も少なくないものの、保管スペースが不要という点では大いに魅力的だ。とかく週刊誌類はあっという間に溜まってしまうものだ。何か気になる特集記事や興味深い時事問題を扱った号のみ保存することにしていても、積もり積もればかなり邪魔になってくるし、それらを適当に放っておくと散逸してしまいどこにあるのか探すのが大変!なんてこともある。やや読みづらく取り回しが悪くても、パソコンの中に規則正しく保管できるということは大いに助かる。蛇足ながら通常の雑誌と違い誌面が劣化しないのもいい。
IT大国インドでも、いつかこうした共通企画(メディアごとの規格でもいいが)のもとで、各メディアからデジタル化された週刊誌や新聞を出してくれないものかと思う。いつでもどこでもインド中の『今読みたい』メディアを自宅にいながらにしてダウンロードして読めるといいし、それらが必要に応じ発行時期で検索してバックナンバーを購入することができるといい。もちろんそれぞれのウェブサイトでもおおよその内容は把握できるとはいえ、『実物』のボリュームはそれらと大違いだ。近未来のインドのメディアのありかたに大きく期待したい。せめてインディア・トゥデイやフロント・ラインといった大手週刊誌からでもこうした流れが始まってくれないものかと願っている。

インド国営航空会社二社統合へ

air india
indian
エア・インディアとインディアン(元インディアン・エアラインス)の統合がいよいよ差し迫ってきた。両社を併せて122機のエアクラフト、3万4千人の従業員(1315人の操縦士を含む)国内線およびインド発着のフライトのそれぞれ2割のシェアを持つ。
今のところエア・インディアがインディアン・エアラインスを吸収合併するのか、あるいはその反対なのか、はてまた両社とも一旦解散してふたつを合わせた新会社が立ち上がるのかよくわからない。
だが主に国際線を飛ばす前者と国内線を主体に近隣国へのネットワークを持つ国営二社の合併により、従来よりも効率的かつ競争力のある航空会社へと脱皮させようというのが狙いである。両社を所有するインド政府は統合後の新会社を世界のトップ30航空会社の中のひとつとなり、1億1300万ドルの利益を稼ぎ出すことが期待されているのだという。
航空省のパテール大臣の発言によれば、今後2、3か月のうちに統合させるとのことだ。

続きを読む インド国営航空会社二社統合へ

サウス・パーク・ストリート墓地 3

動物愛護家の『先駆者』だろうか? 
あくまでもこの墓地に埋葬されているのはイギリス植民地当局の中でもかなり上のほうの人々ということになろう。それ以下のクラスの人々つまり鉄道建設時代にイギリスから多数渡ってきた技師や機関士といった技術職の人々、比較的小さな商売を営んでいた民間人たちなどは含まれていないようだ。
往時の時代をリードしていた人々の名前や業績は歴史の中に刻まれて後世の人々にも伝えられるものだが、そうした人々のプライベートな生活となるとなかなかそうはいかない。どういう家庭生活があったのか、親子関係はどうだったのか、子供の教育問題はどうしていたのか、貯蓄は、引越しは・・・・となるとトンとわからないものである。欧州人たちが長い旅行や調査に出かけるなど特別な機会に記した旅行記、歴史的な大事件例えば大反乱のときに書かれた個人的な記録といったものは今でも出版されているが、ごく平凡な日常を綴った個人的な日記というのはまず耳にしない。往時は何の変哲もない日々であっても、時代がまったく変わった今にあっては、当時の世相を知るための大変貴重な資料であろう。

続きを読む サウス・パーク・ストリート墓地 3