最近書いたものなど

(1)連載「アジア主義を考える・第4回ーなぜ自由民権運動から右翼の源流・玄洋社が生まれたのか」『潮』11月号

玄洋社は頭山満などが率いた「日本右翼の源流」といわれる組織です。その玄洋社は、自由民権運動の中から生まれてきた団体でした。

なぜリベラルな自由民権運動のなかに右翼の源流が存在するのか?

今回の論考では、「ナショナリズムの原理」から玄洋社誕生の論理に迫りました。

(2)連載「親鸞と日本主義・第4回―三井甲之と同信の友」『考える人』冬号

三井甲之は、歌人であり、雑誌『原理日本』の中核を担ったイデオローグです。『原理日本』グループは、帝国大学の知識人を徹底的に批判し、京大滝川事件や美濃部達吉・天皇機関説事件などを引き起こしました。その言論の中心にいた蓑田胸喜は、名前を文字って「狂気」と揶揄されつつ、多くの知識人から恐れられました。

そんな『原理日本』のメンバーの多くは、親鸞の教えを信仰する「同信の友」でした。

なぜ、彼らは親鸞を信仰しながら、過激な言論闘争を繰り返したのでしょうか? 親鸞の教えが、何ゆえ日本原理主義に結びついていったのでしょうか?

今回は『原理日本』グループの形成過程とその論理を取り上げました。

(3)「保守派の私が徴兵制に反対する理由」『表現者』33号

特集は「徴兵制」。私は保守思想の文脈から、徴兵制に賛成できない理由を書きました。

(4)連載「私の保守思想・第5回:正統との再会」『表現者』33号

チェスタトン『正統とは何か』の冒頭は、一人のイギリス人冒険家が新天地を探すためにボートで大西洋に漕ぎ出でる寓話で始まります。この冒険家は、幾日もかけて海上をさまよい、ついに新大陸を発見します。そして、そこにイギリス国旗を立てるのですが、そこは実はイギリスの一部でした。彼は海上で方向を間違い、苦労の末、イギリスに舞い戻ってきたのです。

チェスタトンは、この男が「到着地点が新天地などではなくイギリスだった」と知ったときの感情に注目します。そして、そこから『正統とは何か』をスタートさせます。

チェスタトンは、この寓話から何を言いたかったのでしょうか?

今回の連載では、チェスタトンにとっての「正統」の意味を追求しました。

(5)「1989年から1995年へ:「今」が始まったときに」『世はいかにして昭和から平成になりしか』(白水社)

雨宮処凛さん、能町みね子さん、清岡智比古さんとの共著が出版されました。テーマは「一人称で書く平成」。昭和の終わりから平成の始まりの時期を自己の体験をベースに書きました。

一部が白水社のHPで公開されています。

http://www.hakusuisha.co.jp/topics/08094.php

(6)「秋葉原事件・加藤智大被告の神話化の危険性」『創』11月号

秋葉原事件に関するインタビュー。裁判で本人が語ったことを検証しながら、加藤被告の実像を論じました。

(7)「宗教ナショナリズムとコミュナリズム」田辺明生・田中雅一編『南アジアを学ぶ人のために』(世界思想社)

インドのヒンドゥー・ナショナリズムについて、初学者向けに論じました。編者は私の京大時代の師匠です。南アジアにご関心をお持ちの方は、是非、読んでみてください。

(8)連載「龍と象の比較学:第5回―インドの住宅事情:郊外型の居住区建設が高齢者コミュニティを育む?」『クーリエジャポン』11月号

インドの郊外住宅開発とその近年の変化について書きました。

(9)「再見:竹内好ー生誕百年」

毎日新聞10月20日夕刊に掲載されました。全文、毎日新聞社のHPで公開されています。

http://mainichi.jp/enta/art/news/20101020dde018040023000c.html

(10)朝日新聞書評

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■安藤礼二『場所と産霊(ムスビ)―近代日本思想史』[掲載]2010年10月17日

http://book.asahi.com/review/TKY201010190155.html

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■臼杵陽『大川周明―イスラームと天皇のはざまで』[掲載]2010年10月10日

http://book.asahi.com/review/TKY201010120048.html

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■永田浩三『NHK、鉄の沈黙はだれのために―番組改変事件10年目の告白』[掲載]2010年10月3日

http://book.asahi.com/review/TKY201010050118.html

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■根本敬『抵抗と協力のはざま―近代ビルマ史のなかのイギリスと日本』[掲載]2010年9月12日

http://book.asahi.com/review/TKY201009140157.html

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■天児慧『アジア連合への道―理論と人材育成の構想』[掲載]2010年9月5日

http://book.asahi.com/review/TKY201009070164.html

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■末木文美士『近世の仏教―華ひらく思想と文化』[掲載]2010年8月22日

http://book.asahi.com/review/TKY201008240222.html

(11)三角山放送局「中島岳志のフライデースピーカーズ」

10月8日OA「中島岳志のフライデースピーカーズ」をUstで公開中です。ゲストは作家の森まゆみさん、装丁家の矢萩多聞さん。「谷根千ブームの功罪」「1989年とは何だったのか」がテーマ。

http://www.ustream.tv/recorded/10065541

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講演・トークイベントのご案内

(1)「雑誌を仕掛ける」-森山裕之さん(『マンスリーよしもとPLUS』編集長)とのトークイベント

◆日時:9月11日(土曜日)13時30分~

◆場所:はっさむ地区センター(JR発寒中央駅すぐ、札幌市西区発寒10条4丁目1−1、011-662-8411)

◆料金:1500円

http://comiresu-hokkaido.net/news/2010/08/25/304.html

『マンスリーよしもとPLUS』編集長で元『クイック・ジャパン』編集長の森山裕之さんと、雑誌のこれまでと未来について徹底的に語り合います。森山さんは、同世代でもっとも実力のある雑誌編集者として知られ、TBSラジオ「Life」などでも活躍されています。そんな森山さんに、雑誌の魅力とあるべき方向性について、じっくりお話をお伺いしようと思っています。また、私がなぜ『週刊金曜日』と『表現者』という思想系統の異なる二誌の編集委員を務めているかについてもお話したいと思っています。申し込みのない方の当日参加可です。

(2)講演「秋葉原事件について徹底的に考える」(主催:フォーラム神保町)

◆日時:9月16日(木曜日)18時半~

◆場所:千代田プラットフォーム 506会議室

http://www.forum-j.com/

(3)講演「信仰と愛国を考える」(主催:念仏者9条の会・北海道)

◆日時:9月21日(火曜日)18時半~

◆場所:エルプラザ3Fホール(札幌市北区北8条西3丁目)

◆料金:1000円

http://nenbutusha.blog.shinobi.jp/

「宗教とナショナリズム」の問題についてお話します。私は、なぜ戦前日本や現代インドの宗教ナショナリストたちの研究を進めるのか―――。主催者の「念仏者9条の会」は、浄土真宗の僧侶・門徒の方々の団体のため、『考える人』に連載中の「親鸞と日本主義」について、じっくりお話しようと思っています。もちろん一般の方々の参加歓迎です。講演で親鸞思想についてお話しするのは、はじめての機会です。

(4)講演「地域の創造」(主催:石狩市民図書館)

◆日時:9月22日(水曜日)18時~

◆場所:石狩市民図書館

◆料金:無料

http://www.ishikari-lib-unet.ocn.ne.jp/tosho/event.html

*「新しい公共」「社会的包摂」「熟議デモクラシー」などについて、私が関わってきた「ビッグイシュー札幌販売」や「くすみ書房での大学カフェ」、「三角山放送局の番組」、「発寒商店街活性化」を素材にお話しします。

(5)講演「包摂と参画―私が商店街問題にこだわる理由」(主催:くすみ書房・大学カフェ)

◆日時:10月2日(土曜日)18時半~

◆場所:ソクラテスのカフェ(札幌市西区琴似2条7丁目メシアニカビルB1F、011-611-7121)

*「地方分権」をテーマに連続講座を開いてきた今年の「大学カフェ」。最後の今回は、私が商店街問題から地方分権時代の社会の在り方についてお話します。

(6)シンポジウム 「コミュニティ・ペーパーでまちづくり」

◆日時:10月9日(土曜日)13:30~16:30

◆場所:はっさむ地区センター(JR発寒中央駅すぐ、札幌市西区発寒10条4丁目1−1、011-662-8411) 

◆基調講演:森まゆみ「地域誌“谷根千〟とまちづくり」

◆パネリスト:森まゆみ(作家)、矢萩多聞(画家・装丁家)、中島岳志 

◆料金:700円
 
【主  催】NPO法人ぐるーぽ・ぴの「西野厨房だんらん」
【問い合わせ】電話&FAX 011-671-1443 (火~土10:00~16:00)

http://comiresu-hokkaido.net/news/2010/08/25/304.html

(7)『世はいかにして昭和から平成になりしか』(白水社)刊行記念トークイベント

◆出演:中島岳志・雨宮処凛・能町みね子・清岡智比古

http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_201010/1012.html

イベント内容:昭和から平成へ向かう時期、それまで想像もしなかった現象が次々 に起こりました。冷戦の終結、バブルの崩壊、労働市場の自由化……。 その中で青春期を過ごした者たちには「生きづらさ」がまといつき、たしかに、何かが終わったはずなのに、私たちはいまだその途上を生きています。中島岳志・雨宮処凛・能町みね子・清岡智比古という 「今」を代表する四人の表現者の方々に、そんな時代の輪郭を、社会や政治の分析ではなくきわめて私的な体験からリアルに語っていただきます。
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9月3日「中島岳志のフライデー・スピーカーズ」をUstで公開中!

9月3日(金曜日)に生放送した「中島岳志のフライデー・スピーカーズ」(@三角山放送局)をUstで公開中です。内容は「秋葉原事件」と「政治家本を読む」。

http://www.ustream.tv/recorded/9319422

前半(はじめの30分程度)は、加藤被告が事件当時住んでいた静岡県裾野市のレポートをしました。駅からアパートへの道、勤め先だった関東自動車工業、仲間との溜り場になっていたコンビニ・・・。加藤被告の生々しい日常の風景をお話しました。

中盤から後半は、この20年に出された「政治家本」を特集しました。石原慎太郎『Noといえる日本』、小沢一郎『日本改造計画』、新井将敬『エロチックな政治』、山崎拓『2010年日本実現』、安倍晋三『美しい国へ』、麻生太郎『とてつもない国』、与謝野馨『堂々たる政治』、野田佳彦『民主の敵』、渡辺喜美『「みんな」の力』、河野太郎『私が日本を立て直す』、橋下徹『まっとう勝負!』などを取り上げています。

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