帰ってきた日本人 ~水の飲み方

日本に帰ってきてからもやめられないのは、

ペットボトルの注ぎ口から、口をつけずに水や麦茶を飲むこと。

それがあたりまえの感覚になっているのですが

家族に「器用だね」と言われて

ハッと気づきます。

こういうのは、ラッパ飲みと言うんですよね。

私の家族はグラスに注いでから飲んでいます。

私も、食事や休憩の時間には

さすがにグラスで飲みますが

台所の通りすがりに、ちょっと一口水分補給したいときは、

面倒なので、冷蔵庫の前で立ったまま

ラッパ飲みしてしまいます。

そういえば

JNUの寮に、韓国人の家族が住んでいました。

その家族の長女はインド生まれ、インド育ちの9歳。

ヒンディー語がペラペラで、

寮では、インド人の子供たちと

走り回って遊んでいます。

その彼女に、

「おばちゃん、水くれない?」

と言われました。

近所のインド人の友達の家で遊んでいたにも関わらず

私に言ってくるからには

ボトルに入ったミネラルウォーターが欲しかったのでしょう。

そう思った私は、当然のようにAquafinaのボトルを渡しました。

すると彼女は、少し戸惑っていました。

ボトルから直接飲んだことがないらしいのです。

それでもトライしたら、ゲホーッと

口に含んだ水を床にぶちまけていました。

むせてしまったのです。

そして、慌てて謝っていました。

こっちこそ、ごめんなさい。

彼女は、インド人の子供のようだと思っていたけれど

水の飲み方に関しては韓国人だったんですね。

§

ペットボトルなどから口をつけずに水を飲むのは

みんなで気兼ねなく回し飲みできるようにするためなのでしょう。

それでも、同じペットボトルの水をシェアするのを

嫌う人もいますけれどね。

私が勤めていた会社では、

お掃除スタッフが毎朝

ペットボトルにフィルター・ウォーターを詰めて

各デスクに置いていました。

インド人は、よく水を飲みます。

(オシッコの色が透明になるまで飲むべきだ、と

考えている人もいるそうです)

だから、そのデスクに座る社員が、席を立たなくても

水を飲めるようにするために

水を置いているのです。

そのペットボトルの水なのですが、

デスクにやってきた同僚が、なにげなく飲むこともあります。

私の隣の席に座っていた秘書は、

営業たちが彼女のボトルから水を飲むのを

すごく嫌がっていました。

「このお水を飲まないで。私の言いたいこと、分かっているでしょ」

と言っていました。

それを聞いて、彼女が言いたいことについて

考えをめぐらしていました。

やはり、ブラーフマンであるからなどの理由で

他の人と飲み水をシェアするのを

避けなければいけないのかもしれません。

§

私はゴールコンダ城を観光中、

岩の上に座ってガードマン達とおしゃべりをしていた

見ず知らずのおじいさんに

水をくれと言われたことがあります。

焼けつくような暑さの中でした。

だから、おじいさんは水が飲みたくなって

旅人に声をかけてみたのかもしれません。

その頃、私はペットボトルの注ぎ口に

口をつけて飲む派だったので

物凄く躊躇しました。

彼だって、口をつけた水を飲むのは嫌だろうと思ったのです。

そして、印象を悪くするかもしれないと思ったけれど

断ってしまいました。

周りにいたガードマンは

言葉が通じていないと思ったのか

おじいさんがかわいそうと思ったのか

「水をくれと言っているだけだよ」

と、しつこく言っていましたが頑なに断りました。

あの頃から、注ぎ口に口をつけずに水を飲んでいれば

あの時、水をあげたかもしれないなぁと

今になっても、思い出します。

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