Dil Bole Hadippa !

9月18日に封切られたDil Bole Hadippaを見てきた。主演は、Kamineyで見かけたばかりのシャーヒド・カプールと久々の登場のラーニー・ムカルジーだ。
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(あらすじ)
ヴィーラー(ラーニー・ムカルジー)は、芝居小屋で働く女の子であった。彼女はクリケットが得意でどんな男が投げたボールも打つことが出来た。
そんなある日、インドとパーキスターンの間で毎年8月14日に行われているクリケットの試合『アマン杯』が行われた。インド代表がぼろ負けをしたのを見て、ヴィーラーは今度は自分が試合に出場しインドに勝利をもたらすと誓う。
アマン杯インドチームのオーナーであるヴィクラム・カプール(アヌパム・ケール)は敗北に大層痛手を受ける。そして、心臓発作だと偽って、イギリスでクリケット選手として活躍中のローハンをインドに10年ぶりに呼びもどす。彼はインドには住みたくない母親と一緒にロンドンで暮らしていた。父親の気持ちを察したローハンは、6ヶ月インドに滞在して次回のアマン杯で優勝杯をインドにもたらすことを約束する。
早速、ローハンによる代表選手の選抜が始まった。これを知ったヴィーラーは喜び勇んで選抜会場に向かったが『女子は女子チームに行け』と言われて会場にさえ入れてもらえなかった。
落ち込んだヴィーラーではあったが芝居小屋で男装したことをきっかけに、男装してチームにもぐりこむことを思いつく。頭にターバンを巻いてスィク教徒に扮した彼女は大騒ぎして選抜会場でローハンの怒りを買うが、なんとかチームに入れてもらえた。その日から選手の厳しいトレーニングが始まる。
ローハンは、ミス・チャンディーガルのギャルにアプローチを受けていたが、こてこてのパンジャービーで屈託のないヴィーラーの方に惹かれていた。父親ヴィクラムも、息子ローハンをインドの方へ向かせてくれるヴィーラーに好印象を抱いていた。
なりゆき上、ヴィーラーはヴィールの姉妹という嘘をつくことになり、ヴィーラーはローハンの前でドタバタの1人2役を演じるようになる。
なんとか正体がばれずにアマン杯の日がやってきた。アマン杯にはローハンの母親もロンドンから駆けつけた。スリルある試合の展開を見守るうちにヴィクラムと母親はよりを戻していったのであった。
一方ピッチでは大変なことが起こっていた。試合中にヴィールのカラー・コンタクトが外れたことがきっかけで、ヴィールは実はヴィーラーだったということがローハンにばれてしまたのだ。ローハンはヴィールに退場を言い渡した。騙されたことにショックを受け、怒りに震えるローハンが投球に集中できるはずがなく、試合はパーキスターン側の方に有利に進んでいった。
ヴィクラムは、ローハンがインドに来てくれたことだけでも十分嬉しいので勝つことは気にしなくていいと告げる。ローハンはヴィールを試合に呼び戻した。ヴィールはローハンを利用して試合に出る夢を叶えたのだから、今ローハンは試合に勝つ夢を叶えるためヴィールを利用することにしたのであった。
ヴィールとローハンのバッティングが開始された。ウィケットが残っていない中、2人は堅実にスコアを取っていった。その時、パーキスターンチームに足を引っ掛けられたことにより転倒したヴィールは右腕を痛めてしまう。代わりに2人は走って点を稼ぐことにし、バッティングはなるべくローハンに任せたのであった。しかし、あと2球しか残っておらず、その2球でインドは8点稼がなければならなかった。ヴィールは左手を用いて渾身のバッティングで4点を奪った。最後の1球は、ヒットとなった。2人は走ることによって4点を稼ぎ勝利をパーキスターンチームからもぎ取ったのであった。
優勝のスピーチでローハンは、ヴィールの正体を明かす。これによりブーイングが起こる。しかしパーキスターン側チームがヴィーラーの健闘をたたえたことによりその場は丸く収まり、両国は晴れて独立記念を共に祝ったのであった。(あらすじ終わり)
カラフルな娯楽映画であった。「りぼん」「なかよし」掲載のスポ根マンガ的展開で、最後はめでたくハッピーエンド。安心感を与えてくれる映画だった。
インド・パーキスターンが、お互いに8月15日を祝うというストーリーで最初、力強い社会的メッセージを感じたが、中盤になってそのメッセージはすっかり忘れ去られたように感じた。一番最後になってまた平和のメッセージが首を持ち上げる、というような具合であった。
優勝後、「実はヴィールは女だった」と暴露された後にヴィーラーがマイクに向かって演説をする。「女の子のチームに行ってプレイしなさい、というけれど私達の村にいくつ女の子のチームがあるというんですか。女の子だって夢を見ても良いでしょう。ウッウ・・・」とマイクの前で泣いていたが、あれはやや冗漫でしらけてしまった。女性に対する差別を扱って啓蒙したかったのかもしれないが、シェルリーン・チョープラーやラーキー・サーワント女史(最近ちょっと尊敬しはじめた)にお飾り的役割を与える映画に説得されても、と戸惑いを覚えた。
注目すべきはパンジャーブの農村の描かれ方である。のどかな畑と、サトウキビ、インド料理とラッスィー、水牛に藁にカラフルな風俗。パンジャーブは素晴らしいぞ、というアピールを感じることが出来た。
ラーニー・ムカルジーは目頭が熱くなるような頑張りぶりだった。ノーメイクで(そばかすが目立った)口もとと頬に髭を貼り、男役の踊りをガムシャラに頑張っていた。体重も少し落としたようである。あの仕草といい、表情といい、切り替わりようといい、もう涙ぐましかった。今年のフィルムフェア主演男優賞は彼女に決まりなのではないだろうか?
彼女の登場シーンもさすが大御所、という感じだ。足もとが映り、巻き毛が映り、チューリヤーンをじゃらじゃらまとった手元が映って最後に彼女の顔が映る。これで心はわし掴みにされてしまった。彼女のパンジャービー・スーツも可愛かった。
シャーヒド・カプールは、ローハン役として見事にはまっており、余裕の演技をしていた。ラーニー・ムカルジーとの相性も抜群。彼用にも贅沢な登場シーンが作られており、シャーヒド・ファンの女性達は黄色い声をあげたのではなかろうか?彼も、ずいぶんスターとしての貫禄がついてきた。今後も大きく伸びそうな予感である。
ストーリー展開も、早すぎることなく遅すぎることなく、ちょうど良いスピードである。ご家族とも安心して楽しめる今年の優良な作品だ。

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