Quick Gun Murugan

待望のクイックガン・ムルガンを観てきた。

時は1982年。ヴェジの食堂を襲っては、ノンヴェジ食を強要するマフィアがはびこっていた。クイックガン・ムルガンは、ヴェジのためにマフィア達と正面きって闘っているカウボーイだった。
ある日、アジトである『椰子の木登り学院(ビンロウジュのディプロマ・コースあり)』に呼び出されたクイックガン・ムルガンは、椰子の実爆弾の威力に屈し、あっけなくマフィアのドン、ライスプレート・レッディーに殺されてしまう。
胸を銃で撃たれた後、ヤマ(死神)が現れて、クイックガン・ムルガンはまるで官公庁のようなあの世に連れ去られた。彼は書記官に事態が急なことを説明し、地上に戻してもらう。
クイックガンムルガンが戻った地上は、2007年のムンバイであった。早速、ムンバイに住む兄とお弁当ビジネスをしている義理の姉のもとを尋ねる。
2007年でもライスプレート・レッディーは健在であった。彼は外国人の手を借りて、ノンヴェジのチャトニーと一緒に食べるマック・ドーサというファーストフードを世界中に展開しようとしていた。ところが、機械で作ったドーサは美味しくなかった。「母親の味が足りない」ということに気づいたマフィア達は、街中にいるおばさんを誘拐してはレシピを聞き出すことにした。「ケーブルテレビを解約してしまうぞ!」と言う殺し文句に恐れおののいたおばさん達は、レシピを教えるが、どれもマフィアの舌を満足させることは叶わなかった。
クイックガン・ムルガンが生きているという情報を得たマフィアは、ムルガン家に刺客を送る。彼らによってムルガンの兄は殺され、義姉はレシピのために誘拐されてしまった。クイックガン・ムルガンは、マック・ドーサ本部に向かい、ムンバイの大渋滞の中、10歩歩いて撃つという決闘をして勝ち、おばさん達全員を救出したのであった。
ムルガンはムンバイのヒーローとなり、おばさん達は、マックドーサに対する抗議運動を繰り広げる。それに対抗する手段としてライスプレート・レーディーが取ったのは弁当箱爆弾であった。クイックガン・ムルガンの義姉が作る弁当箱に似せて爆弾を作りムンバイ中にばらまくことにしたのであった。弁当箱は各所で破裂し、ムルガンの義姉はテロ容疑で刑務所に入れられムルガンと口をきいてくれなくなってしまった。
ショックを受けたクイックガン・ムルガンは、一時は自殺を考えたが、マフィアが義姉の顧客先で更なる大爆破計画を考えていると知り立ち上がる。彼は駅でダッバーワー・ワーラーに扮したマフィアを次々と倒し、ムンバイを爆弾テロから救った。そしてライスプレート・レッディーを追い詰めていった。クイックガン・ムルガンの怒りの拳銃は炸裂し、ライスプレート・レッディーの悪事は終焉を遂げたのであった。(あらすじ終わり。)
主役のクイックガン・ムルガン(ドクター・ラージェーンドラ・プラサード)は、50年前のタミル語映画俳優とか、カンナダ映画のラージクマール風のちょびひげと髪型で現れる。ストーリーに、失われた恋人と、ムンバイで出会った恋人候補マンゴー・ドーリー(ランバー)が現れるのだが、その時に照れてほっぺが赤く染まるのが、なんとも気味悪かった。作り物臭が濃いキャラクターではなく、もっと素でタミルの生き生きとしたキャラクターが見たかったなあというのが率直な感想だ。セリフも、ぎこちなくて、せっかく面白いものが面白くなくなっているという感じだった。投げ放ったマッチに天井のファンで火を付けたり、跳ね返りを利用した銃の技なども、見知らぬテルグ語俳優がやっているのを見ると視覚効果が例えお粗末でも「おぉ!」と驚嘆するのだが、彼の場合は資格効果が例え巧妙でも、感心しなかった。これは俳優のオーラのせいだと思う・・・。
反対に、吹っ切れた演技をしており素晴らしかったのは、ライスプレート・レッディー役のナーセル。安心して見ることができた。あと、タイプライターのおじいさん。
「お!」と思ったのは、クイックガン・ムルガンが首からぶらさげているロケットの中の恋人のアヌラーダー・メーノン。この人は南インドはタミルばかりではなく、マラヤーリーもいるんだということを北インド人に知らしめたローラー・クッティであった。
「アイヨー!ちゃんと食べないで、ドラムスティックみたいに痩せちゃって」
(ミスインディアをあきらめたマンゴーに向かって)「IAS(国家公務員試験)みたいに制限があるわけではないし、何度もトライするべきだ。そのうち映画1本くらいには出られるようになるよ!」
というセリフを聞いても、フーンだった。タミル語版だと、パンチが効いたり抑揚があったりしてもっと面白いのかもしれない。
食べ物に関するストーリーなのだから、もっと食べ物を見たかったが、食べ物の扱いは小さく、しかもあまり美味しそうに映っていなかった。でも、ムンバイ名物でチャールズ皇太子も見学したというダッバー(お弁当宅配)サービスの様子が分かって面白かった。内職として、普通のおばさんが自宅で作れる分だけ作って、宅配業者に取りに来て貰っているいるとは知らなかった。我がオフィスにも、おばさんの手料理の弁当を届けてくれるダッバーワーラーが欲しいものである。
ミスタービーンのテレビ番組は面白いけれど、ミスタービーンの映画は、使い古されたネタがちりばめられており、あまり面白くない。クイックガン・ムルガンには、同様の間延び感がしていた。この映画を見て、テレビ番組の方はさぞかし面白かったんだろうなぁと想像された。
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