有権者の誇り、指のインク

今日は投票日のため、会社がお休みになった。
インドの選挙で興味深いと思うものに、指のインクがある。こちらでは、同じ人が何度も何度も投票をしないように、投票をした人の指から爪にかけて、黒や紫色のインクを塗る。このインク、何で出来ているのか知らないが、1週間から2週間は消えず、不正投票を防ぐのに大活躍している。インクは普通、ひとさし指に塗られている。
選挙が近づくにつれ、メディアは有権者に熱心に投票を呼びかけてきた。ボリウッド俳優達も、投票を呼びかけるのにひと肌脱ぎ、「ひとさし指のインクをファッションとしよう」というキャンペーンもあった。
これらを背景にしたタイムズオブインディア紙の風刺マンガがこちら。
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淑女「タイムズオブインディア紙のキャンペーンのおかげで、指のインクがおしゃれの印になったのよ」
若者「じゃぁ、あの男は超おしゃれってことね」
   「5本指ともインク塗ってあるわよ」
ところで、今回ムンバイで意外なことが起こった。ひとさし指ではなく、中指にインクが塗られたのだ。おかげで投票後、マスコミに指のインクを見せるセレブ達の姿が滑稽なものになった。
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力いっぱい中指を立てるラーフル・ボース。彼も投票を呼びかけるのに尽力していたため、誇りを持って指のインクを見せたかったのであろう。
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バッチャン一家。アビシェークは、まさに挑発しているように見える。ジャヤ・バッチャンの指の見せ方が一番優雅である。ちなみにアイシュワリヤは、バッチャン家に嫁いだため、投票者リストに手違いで重複して名前が載っていたらしい。
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左からソーナム・カプール(カワイイ!)、ヴィディヤー・バーラン、ジョン・アブラハム。
しかし、やはり人に向かって中指を立てるというのは抵抗があるもの。中指を立てるのを避けるセレブも多かった。例えば、シャールフ・ハーン。
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「アーダーブ」のようでもあり、カンフーにも見えるようなスタイルはさすが。彼はIPL(インディア・プレミアム・リーグ)のため南アフリカにいたところを、わざわざムンバイに舞い戻ってきて投票をしたらしい。キング・シャールフたるもの、社会に対する責任が違うというわけだ。反対に、同じくIPLで南アフリカにいたシルパー・シェッティーは、南アフリカにいることを理由に投票をしなかったそうだ。
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左からリティック・ローシャン、ファルハーン・アフタル、
ゴーヴィンダ。リティックの、広告のように気取った指の見せ方がこれまたよろしい。(ジョジョ立ち?)ファルハーンは、マスコミに取材されて迷惑そうな貌をしている。ゴーヴィンダは、インクが乾くまで待っている、という様子だ。
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アーミル・ハーンも、やっぱり中指を立てず、控えめに見せただけだった。右は、クナール・カプール。
この騒動を風刺した漫画がこちら。
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政治家「インドの有権者は、分からない」
政治家「例えば、彼らは投票したぞと指を見せているのか、それとも私たちに向かって中指を立てているのか分からない」

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2 Responses to 有権者の誇り、指のインク

  1. たか says:

    時々読ませていただいています。
    いつも詳しい内容で、面白い!
    テンションが上がります。
    特にこれには大笑いしてしまいました。

  2. ケヘカシャーン says:

    ありがとうございます。今後もガンバります。

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