熱血!避難訓練

ギャラクシー社で(恐らく)会社始まって以来始めての避難訓練が行われた。テロも横行しているこのご時勢、火事だけではなく爆弾テロも前提とした非難訓練が行われた。
日本企業では会社の行事は2ヶ月前に知らされて、しかも出欠まで集めるなんてザラだが、デースィー企業は直前にお知らせが来るのがあたりまえ。今回の避難訓練も1日前に回覧メールで知らされた。
回覧メールによると午後3時にベルが鳴るので、2分以内に建物の外に出て庭の芝生に社員番号順に並ばなければいけないらしい。離職率が高い中、社員番号順に並ぶというだけで大混乱が予想される。だが人事部もそこまでバカではなかったらしい。列と社員番号の対応表が別途配られて来た。それによると、私達は芝生で1列50人の列を作らなければならないそうだ。私は社員番号4500番から5000番までが並ぶ列に並ぶことになった。ということは?3年前に入社したばかりなのに、私と同時期に入社した社員番号4500番から5000番までの500人のうち50人しか今、会社に残っていないということか!これは驚きだった。一体、離職率何パーセントなんだ?
それはそうと定刻どおり3時にベルが鳴った。各部屋の安全管理責任者の人が黄色い防止を被って、皆を非常口まで案内した。社員全員が仕事を放って芝生に集まるという非日常的なシチュエーションに皆はコーフン気味。私もピクニック気分で人事部採用のスミターさんと手を繋いで外に出た。すると、大きな声で激が飛んできた。「カモーン、タマーシャー(見世物)ちゃうねんで〜」と、英語だかウルドゥー語だかカンナダ語だか判別が難しい言葉で誰かが大音響で喚いていた。
マイクで喚いていた男は、今日の避難訓練の講師だったらしい。彼はカルナータカ州の色々な地域で30年間勤務した消防士らしい。退職した今は、避難訓練コンサルタントとして各企業を廻っては講演して廻っているらしい。名前からしてムスリムの彼は英語はあまり得意ではないと見え、時々ウルドゥー語を混ぜて話していた。
彼は、まずギャラクシー社の社員がいかに早く避難をしたか褒め、次にオフィス・ボーイがいかに効率的に動いたか賞賛してきた。彼があまりにも「ゴーッド・ブレス・ユー、拍手!」と繰り返すので違和感を感じてしまった。マーシャアッラーとでも言いたかったのだろうか。次に「ぼくはカルナータカ州政府から勲章、皆勤賞、功労賞を貰ったんだ。みんな拍手!なぜならぼくは値するからだ。」と言っていた。シーン…。
その後『正しい避難の仕方』を教わった。こんなの日本の学校で何度も教わった。ハンカチで口を押さえ、身を低くして「慌てず、騒がず、引き返さず」避難するのだ。だが、インド流は違った。ハンカチを2つに折り口を隠して後頭部で縛り、地面を這って逃げるようにと教えていたのだ。講師は、「火が殺す前に、煙が君を殺すんだ。煙は高いところに溜まるんだ。」と強調していた。それは分かるのだが、地面を這っていたら避難が遅れると思うし、破片などで膝や肘が傷つくと思うのだが。
次に、けが人を2人で運ぶ方法を教わった。軽い人を持ち上げる場合、やや重い人を持ち上げる場合、とても重い人を持ち上げる場合、それぞれの腕の使い方を教わった。また、ロープ1本あれば担架がなくても横たわった人を運べるということを知った。
その次に、爆弾が破裂した場合どうするかを教わった。逃げるには目が大事なため、顔を両手で覆ってガードするべきらしい。そして横たわり地面をゴロゴロと転がって逃げるべきらしい。ゴロゴロと転がることにより体がガードされる面積が増えるのだとか。
最近、インドの都市部では「爆弾をしかけた」というデマの電話が学校やショッピングセンター、バスターミナルにかかってきて、時々パニックを起こしている。デマによるパニックを防ぐため、また犯人を特定するために、爆弾をしかけたという電話がかかってきたら、急いで人に知らせにいく前に出来るだけ電話をかけてきた主と話をするようにと言われた。犯人に、どこに爆弾をしかけたのか、なぜ爆弾をしかけたのか、名前は何というのか聞き、且つ電話の奥の物音、たとえば子供が遊ぶ声、交通量がはげしい道路の音が聞こえるのか聞き取るべきらしい。そして犯人が受話器を置くまで、できるだけ話をするべきだそうだ。
その後、消火器の使い方の訓練をした。日本の消火器は1度、ピンを引いてレバーを握ったら最後まで噴射が止まらないと思うのだが、インドの消火器はヘアスプレーみたいに使用したい分だけ使用して、いつでも噴射を止めることが出来るみたいだ。
こうして全部で1時間の訓練が終わった。冬とはいえ、昼間の日差しはきついので暑かった。講師は最後に『君たちは、不真面目すぎる!』と渇を入れてきた。『仕事は後でまた来るかもしれないが、命は一度無くなったら取り戻すことが出来ないんだぞ』と言っていた。そのとおりなのだが、この訓練中も仕事で忙しくしているマネジャーが多数いた。避難訓練はフマジメだけれど、いざという時にスマートに振舞う、というのなら良い。だけれどそういう人は少ないからこそ講師は喚いていたのだろう。
避難訓練には慣れている日本人の私だが、テロの時にどうするかは知らなかったのでためになった。みなさん、電話がかかってきたら出来るだけ話を引き伸ばしましょう。

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