アニュアル・デー

アニュアル・デーのイベントの様子を少し紹介したいと思う。
アニュアル・デーでは私達の踊りの他に、寸劇や歌の披露が行われた。出演していた人の多くが2、3度ステージに登場していた。目立ちたい人で、且つあまり忙しくない人は限られているということなのだろう。
かく言う私も、踊りの他に『ムンナー・バーイー・エンジニア』というヒンディー語の寸劇に参加した。
ボリウッド映画のキャラクターであるムンナー・バーイーというムンバイのチンピラがITエンジニアになろうと思い立ち、ギャラクシー社(仮名)の電話面接を受けるという設定のコメディーだった。電話面接の質問に答えるために、ムンナー・バーイーは相棒のサーキットにギャラクシー社のHR(人事部)を誘拐してくるように指示する。私は、そこで誘拐されてくるHRの役だった。
電話面接でギャラクシー社の面接官からギャラクシー社のモットーについて訊かれたムンナー・バーイーは、誘拐したHRから答えを導き出し、無事電話面接をパスする。そして念願のIT企業に就職し、生まれてはじめてパソコンのキーボードを叩くというストーリーだった。
シナリオの完成度が高いわけではなく明らかに練習不足だったのだが、私のセリフに観客が異様にウケていた。日本人がヒンディー語のコメディに参加していること自体がウケたのではないかと思う。
他に、マニラトナムの映画『Guru』(2007)の主人公のセリフをひとりで延々と喋った人もいた。あまりにもシリアスなので聴衆は退屈してしまっていた。終わったときには安堵感から盛大な拍手が送られていた。ある人は冗談でアンコールを叫んでいた。それを真に受けた張本人は床に額をこすりつけんばかりのお辞儀をしてから、両手を挙げてステージの袖に去って行った。
他に、メドレーを歌ったカップルもいた。会社がバンドを用意したため、生演奏で歌っていた。贅沢なことだ。
私達の他に踊りを踊ったグループは、もう1ついた。下は、彼らがDhoom2の音楽に合わせて踊った時の写真。中央の男性はランニングシャツにマフラーを首からかけて、すっかりリティックになりきっていた。このグループの人達は、タミル語映画音楽の踊りも踊っていた。こちらは見事であった。
20071118-Dhoom2.JPG
出し物の中で一番面白かったのは、工業デザイングループによる寸劇だった。
MGロードからホワイトフィールドに向かうオールドマドラース・ロードを走っているマヒンドラ&マヒンドラ車がいた。K.R.プラムで例のごとく渋滞にはまった運転手は、K.R.プラム駅をまたぐようにして架かっている橋を見あげて「この橋はいつ作られたんだろう」とつぶやく。すると突如として一台のバジャージ・バイクが現われて、バイクの運転手が
「あれはラーム・セートゥだ。その昔、ラーマ王子とシーター姫が森に住んでいた頃・・・」
とラーマーヤナの話を始める。
ラーマ王子は留守番をせざるをえないシーターのために結界を作った。そこへギャラクシー社のアクセス・カードを腰にたくさんぶらさげた悪鬼ラーヴァナがやってくる。罠にいとも簡単にひっかかってしまったシーター姫はラーマ王子が作った結界を自ら越えてしまい、ラーヴァナに誘拐されてしまう。
悪鬼ラーヴァナはシーターを抱え、一目散にホワイトフィールドに向かった。そしてギャラクシー社に入ると数枚のアクセスカードを駆使して開発センターの中に入り、そこへシーターを監禁した。そう、実はギャラクシー社がランカ島だったのだ・・・!
シーターの誘拐に成功したラーヴァナは空腹を感じたので社員職堂へと向かった。ランチの食券は30ルピー。そこで30ルピーをカウンターで差し出したラーヴァナだったが、カウンターで食券を売っている男に300ルピーを出すようにと言われる。男は言った。「頭が10個あるでしょ?口が10個あるから10人分の料金をいただくよ。」ギャフンとするラーヴァナであった。
その頃、ラーマ王子はシーター姫がいなくなってパニック状態に陥っていた。そこへハヌマーンが現われた。「尻尾はどこ?」とラーマに言われたハヌマーンは「ハハハ!私はワイヤレスだ」と言って笑った。
ハヌマーンはシーターの捜索に行き、ギャラクシー社にシーターが幽閉されていることを突き止める。ラーマにそのことを報告したハヌマーンはラーマ・セートゥ建設の提案書と見積書をラーマに見せた。かくしてK.R.プラムのラーマ・セートゥは作られた。
・・・というオチのストーリーだった。変わっていたのは、登場人物はひとことも声を出さず、ナレーターが全てセリフとナレーションと効果音を担当していたことだ。なかなかこなれた舞台だった。
20071118-ramayana.jpg
↑頭が10個あるラーヴァナの図
アニュアル・デーに行くとタダで食事にありつくことが出来る。この日ばかりはノンヴェジが出されるという噂が立っていたが、ふたを開けてみたらいつもの給食センターによる30ルピーのランチだった。
アニュアル・デーには社員の家族が来ていた。あまりにも顔がそっくりな同僚たちの子供を見るのは面白かった。以前に会社を辞めてしまった人も来ていた。
アニュアル・デーは出し物を準備することを通して、およびそこに集ることを通して社員同士の絆を深めるためのものなのだなぁと実感した次第。

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