コーヒー・ウィズ・カランにシャバーナー・アーズミーとジャーヴェード・アフタルが出た(2)

「コーヒー・ウィズ・カランにシャバーナー・アーズミーとジャーヴェード・アフタルが出た」の続きである。
即答ゲーム
CMの後は、カランの質問に即答しなければならないというゲームが行われた。例えば「ヒメーシュ・レーシャミヤーは正直どう思いますか?」「今後、政治家になりそうな俳優は?」「俳優に転向したら成功しそうな政治家は?」などだ。以下は中でも面白かったやりとりの抜粋である。
K:「シャバーナー・アーズミーを詩に表すと?」
J:「khush shakar bhii hai woh, yeh alag baat hai magar, hum ko zahiin log hamesha aziiz the(見た目も良いがそれは関係ない。私は常に賢い者を愛しく思っていた。)」
S:「オー、ゴーッド」
K:「シャバーナーさんの逆鱗に触れた出来事は?」
J:「約束を忘れること」
S:「20人の人と11時にアポイントメントを入れていたのよ。20人よ!」
J:「・・・11というのは私の好きな数なんでねぇ」
K:「まぁ、ジャーヴェードさんなら、それも何とかなっちゃうんですよね?」
J:「そう、何とかなっちゃうんですよ」
K:「シャバーナーさん、自伝を出すとしたらタイトルは何ですか?」
S:「サーングテ・アイカ」
K:「ハ?」
S:「…サーングテ・アイカ。」
K:「サーングテ・アイカ?」
S:「boltii huuN, suno:話すから聞いて。」(マラーティー語らしい)
K:「そうですか。」
J:「『The Story of Javed’s Wife』とか。」
S:(怖そうに)「ハハハ…」
J:「いや、ただ、セレブ感を醸し出させてあげようと思ってね」
K:「思って、ですよね。」
S:「ハハハ」
K:「あと商業的に成功するためにもネ。」
息子のファルハーン・アフタル登場
次に今をときめく若手ボリウッド映画監督であるファルハーン・アフタルが登場した。『Dil Chahta Hai』(2001)や、『Don』(2006)などのヒットで知られるファルハーン・アフタル(33)はジャーヴェード・アフタルの息子である。
ジャーヴェード・アフタルとシャバーナー・アーズミーが結婚した年とファルハーン・アフタルの年齢が合わないと思っていたら、wikipediaによると、ファルハーン・アフタルと妹のゾーヤー・アフタルはジャーヴェード・アフタルの前妻でボリウッド映画の脚本を書いているハニー・イーラーニーの息子だそうだ。(代表作は『Koi…Mil Gaya』(2003)や『Krrish』(2006)など。リティック作品が多い)ゾーヤー・ハーンをテレビで観た時に「シャバーナー・アーズミーと瓜ふたつだ!」と思ったが、それはとんだ間違いだったようだ。会話の中でジャーヴェード・アフタルが「ファルハーンとは彼が7歳の時に初めて会った」と言っているあたりが意味深である。ちなみに、ジャーヴェード・アフタルとシャバーナー・アーズミーの間にはシャキアという名前の小さな子供がいるらしい。
K:「今日はスペシャルゲストが来ています。おふたりにとって特別な方で僕にとっても愛しい友達でもあります。超クールでダイナミックで成功していて格好良くて、と言うと僕のことを指しているんだとお思いでしょうが、実は彼のことです。ファルハーン・アフタルです、ようこそ」
   (音楽が鳴ってファルハーンが登場)
J:「ファルハーン・・・11時に来るように言ったのに?ケホッ」
K:「ハハハハハ」
S:「あなた、具合が(吹き出しながら)病気だったんじゃないの?なのに番組に来てくれたの?それもカランのためだけに?何て素晴らしいの」
K:「ファルハーン、今日はわざわざ来てくれてありがとう。ファルハーンは前も番組に来てくれたことがあったんですよね。今、シャバーナーさんとジャーヴェードさんと楽しいお喋りをしていたところなんです。ファルハーンにとって彼ら2人はカップルとしてどうですか?」
F:「2人は何年もこうして一緒にいて幸せそうにしています。ファンタスティックだと思います。」
世代を超えた友情
K:「ジャーヴェードさんとファルハーンは、健全な友達関係があるみたいですね。やりとりを聞いていると、もう可笑しくってたまらないんですよ。あなたがたが2人でいるところを見ていると「友達2人がお喋りしたり、衝突しているみたいだなぁ」といつも思います。ジェネレーション・ギャップがあったらこれほどまでの友情は無理ですよね」
F:「はい、そうなんです。シャバーナーは僕のことを『パパのお匙』と呼んでくるんですよ。僕が彼のジョークに笑ってばかりいるから。だけど、それは僕だけではないと思いますよ。僕を含めたみんながそうですよね」
K:「ファルハーンは本当に面白いんですよ。ジャーヴェードさん、この方は傑作ですよ。」
S:「あ、そうなの?」
J:「よく、『この世に1人だけジャーヴェード・アフタルよりも面白い奴がいる。それはあなたの息子だよ』と人から言われるんですよ」
K:「彼のモノマネとかを見たんですけどパフォーマンスが凄いんですよ。
ファルハーンは父親似だったってことですね?」
F:「はい」
K:「じゃぁ、世代の差とかを感じないんですか?全く?」
F:「ないですね。話していて普通ですよ」
J:「実はそんなに年齢に差が無いしね、何はともあれ」
K:「アハハ・・・そこは詳しく突っ込まないで置きましょう」
S:「そうね、はい、次。」
F:「僕、実は62歳なんですよ、見た目はこんなですが」
J:「ギャハハ(爆)・・・ゲホッ」
K:「シャバーナーさんにとってファルハーン達はどうですか?」
S:「ファルハーンと彼が某宅に泊まった時に初めてファルハーンを見てびっくりさせられたんですよ。というのも8歳の子供が父親そっくりの格好で寝ていましたからね。すぐに父親が誰か分かっちゃうほどそっくりでしたよ。彼ら2人はとても健全に対等に付き合っていると思います。ジャーヴェードはファルハーンをとても尊敬しているし、ファルハーンもジャーヴェードを高く評価している。ファルハーンは感受性の強い若者ですね。」
お仕事が絡むと厳しい!
K:「じゃぁ、ちょっと微妙な質問をしますね。父親が手掛けた『Don』(1978)をリメイクすると言った時の、ジャーヴェードさんのリアクションはいかがでしたか?」
F:「父は『本当にやりたいのか』と訊いてきましたね。あの映画の地位は高いし、リメイクすると絶対に比較されるでしょう。だから僕が計画をざっと説明したんです。そうしたら彼は以来、絶大な支援をしてくれましたね」
K:「じゃぁOKしてくれたんですね」
F:「そうです」
K:「ジャーヴェードさんがファルハーンのために脚本や歌詞を書いてくれる時、ジェネレーションギャップなどを感じますか?」
F:「もちろんです。詩を書いてもらうと、いくつか聞いたことのない言葉が混じりますからね。『Dil Chahta Hai』の中にもありますよ。「Chamki Le」という言葉なんですけれど、僕にとってこの言葉の関連付けがどうしても出来ませんでした。声に出して読んだ時に「Chamki Le」 はどうも妙な響きだなと思っていました。そしたら『信用しなさい、この言葉は以前どこも使われていない』と言われましたね。」
K:「あ、僕もひとつ思いつきました。「Hichki Chaana」(It’s the Time to Disco)も、そのような言葉の例ですね」
F:「父は歌詞がどのように響くべきか、というセンスを持っているんですよ。僕は彼の立場をもう完全に尊重していますね。このような作詞が出来る人は他にいないので。」
K:「じゃぁジャーヴェードさんはファルハーンの仕事に対して批判的になれますか?」
J:「オーイエス、オーイエス。僕はフィードバックをしますよ。それを受け入れるか、受け入れないかの選択は彼に委ねています」
S:「でも、あなた『Dil Chahta Hai』を見た時、『あれはカルト映画だ』と言ってたわよね」
J:「そうだとも」
K:「じゃぁ、『Don』がリリースされたときは何が起こりました?賛否両論ありましたが、あなたの意見はどうでしたか?」
J:「誰でも35歳以上の人はスタンスがあるし、誰でも35歳未満の人はまたスタンスがあるし、でも・・・」
S:「私はあれはとてもスタイリッシュな映画だと思いましたよ。私はファルハーンの作品は好きですね」
F:「シャバーナーが『Don』を見た直後に言ったことは『とっても良かったわよ。で、何が起こったの?』だったんですよ。」
K:「・・・(笑)!!」
S:「・・・ストーリーが理解できなかったのよ。」
再びジェネレーション・ギャップ論
J:「ジェネレーション・ギャップがどうして起こるかと言うとね。尊敬の念が足りないから起こるんだよ。僕らが知っていることは若い人は知らないし、若い人が知っていることを私達は知らないよ。子供達が知っていることは私達は理解できない。でも私達は謙虚になって、正直になって、お互いから学ぼうとすることもできるでしょう?ファルハーンは私の息子だが、私が彼に初めて会った時、彼は7歳だった。」
F:「そして僕はキュートだった。」
J:「そうとも。そして今はすっかり変わってしまった…」
全:「ハハハ」
F:「で、何です?」
J:「エート、そうだ。となると、どうやって意思疎通をはかると言うんだね。私はあなたが知っていることを知らないという事実を受け入れなければならない。相互理解をしてさえいれば、私達はお互いを豊かにすることが出来るんだよ。すると『ジェネレーション・ギャップって何?』となるんですよ」
K:「シャバーナーさんは俳優として若いクルーや、若い俳優に囲まれることがあると思うのですが、違和感を覚えますか?ファルハーン・アフタルがメガホンをとった『Honeymoon Travels Pvt. Ltd.』(2007)では若いクルーばかりに囲まれてシャバーナーさんが出演していましたけれど、シャバーナーさんのパフォーマンスに誰も「カット、カット」と言えませんよね。クルブーシャン・カルバンダーさんが言っていたんですけれど、女性から「5分、カット」と言われて「よくも俺に向かってカットしたな」と激高したらしい。そしたら、勘違いだったんですって。」
S:「ハハハハ。私は1989年から映画のお仕事をしていますけれど、そのことは忘れて欲しいと思います。『Honeymoon Travels Pvt. Ltd.』のお仕事をやったときは楽しかったですよ。もう慣れ親しんだセットですが、そこで今や私たちの子供が指揮をとっているのを見て満足しました。熱意やエネルギーも感じました。もし尊敬されているのだったら、あなたがそれに値しているということだと思います。もし、あなたも尊敬しなければ若い人たちはあなたに興味がなくなるでしょうし、同じように若い方達もするべきだと思います。みんなお互いに責任があると思います。」
ウムラーオ・ジャーンのリメイクについて
シャバーナー・アーズミーは、あまりヒットしなかった『Umraao Jaan』(2006)でひときわ良い演技をしていた。彼女が演じた役は、25年前に彼女の母親であるショォカト・カェフィーが演じた役だった。出演にあたって、ショォカト・カェフィーがシャバーナー・アーズミーの衣装をたっぷりと時間をかけて選んでくれたらしい。
K:「あなたは母親が演じた役をJ.P.ダッターの映画で演じましたよね?あなたは母親が演じた役を演じられるということで喜んで引き受けたのですか?それともJ.P.Duttaが、フュージョン版リメイク映画を作るに違いないと思ったからですか?」
S:「私はヒンディー映画界の歴史の中でこんなことが起こるとは思っていなかったです。母と娘が同じ役を演じるだなんて。もちろん、とても楽しかったですね。ショォカト・カェフィーの演技はよく知られているように、優れた俳優です。出演のお話をいただいた時は嬉しいと思いましたよ。J.P.ダッターなら、センスが異なるから絶対何か違うことをするだろうということは思っていました。彼ははなよりアート・フィルムを作ろうとはしていなくて今のメインストリーム系の映画を作ろうとしていることは分かっていましたよ。映画の中の衣装は素晴らしかったですね。」
K:「じゃぁ、僕はダンサーが良いと思いました。アハハ」
以上が、コーヒー・ウィズ・カランにシャバーナー・アーズミー、ジャーヴェード・アフタルとファルハーン・アフタルが出演した時の番組の大筋である。これを読んだらもう番組をYouTubeなどで見る必要がないと思われる(笑)。
にしても、なんと素敵な家族なんだろう。
新聞のインタビューによるとシャバーナー・アーズミーとジャーヴェード・アフタルの喧嘩は、たまにヒートアップしすぎることがあるらしいが次の日には持ち越さないらしい。「どちらが寛大か」と言う新聞紙の質問に、「シャバーナーは忘れっぽいから許すタイプで、反対にジャーヴェードは何ひとつ決して忘れないが許してしまうタイプなのだ」と答えていた。これを知る限り、ジャーヴェードの方が一枚上手なのかもしれない。
ジャーヴェードは交渉力に長けていて、シャバーナーの社会奉仕活動で揉め事が起こると間に入って、うまくまとめてくれるらしい。
詩と交渉力だけではない。ユーモアに溢れていて、シャバーナーがいくら社会貢献活動の件で頭にきていても「オーム・シャーンティー、シャーンティー」と言って怒らせてもくれないらしい。また、スラム住人のためにハンガー・ストライキを敢行した時も、ジャーヴェード・アフタルとその妹が腕を組みながらやってきて「バープー・ジー(マハートマ・ガーンディーのこと)、ナマスカール。お水を飲んだ方がいいですよ。私達はさっきチキン・ビルヤーニーを食べてきたところです。」と言っていたらしい。この彼らなりの優しさが込められた冗談で、支えられているとシャバーナーは語っている。
シャバーナーは、ジャーヴェードは全くロマンチックではないと常に言っているが、結婚して23年たった今でもジャーヴェード・アフタルは夜に彼女に向かって詩を詠んで聞かせてくれるらしい。
こんな素敵なカップルである。だから私は「将来はシャバーナー・アーズミーみたいな家族を持ちたいなぁ」と常々思っていた。だが、そんなことを言っていたら、シャバーナー・アーズミーに叱られてしまいそうだ。今回のインタビューであったとおり、理想の家庭は用意されているものではなくて、それに向かって努力していくものなのである――

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2 Responses to コーヒー・ウィズ・カランにシャバーナー・アーズミーとジャーヴェード・アフタルが出た(2)

  1. 閑話休題 says:

    インタビューの内容もさることながら、かくも大量のテキストを起こしてしまうブログ主さんの能力と労力に敬意を表させていただきます。リスニングも完璧なようで羨ましい限り。さて、参考までに伺いますが、1と2を併せて、どの程度の時間を費やして完成されたのでしょうか。

  2. kahkashaan says:

    費やした時間は敢えてヒミツにしておきます。好きなことに没頭していると時間を忘れてしまうものでもあります。

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