BHUJ 3

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この日は最初に訪れたシャーラド・バグ・パレスは、アーイーナー・メヘルから見て、ハミサール・レイクの反対側にある。ここには1991年に手放すまで、ラージャーの家族が暮らしていたとのことだ。ゆえに最近のガラスのテーブルやソファなど、今の時代のリビングに普通に見られるような家具もある。
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モダンな室内
それでも、昔の家具、シャンデリア、振子式時計、クローゼットの類などは、欧州から取り寄せたもので風格がある。野生動物たちの剥製もある。もっとも大きなトラの剥製は、カッチでの狩猟後にわざわざマイソールに送って作らせたものだというだけに、非常に出来が良い。経年により色褪せる前には、本当に生きているかのような感じであったのではないかと思う。 獲物を仕留めた後、横たわるトラとともに撮影した写真もある。他の多くの領主たちと同様、インド独立前の時代のラージャーたちは狩猟が趣味であったようだ。
ここの裏手に住んでいるという学芸員氏によると、2001年の大地震の際には、特に旧市街の建て込んでいる場所では建物の倒壊や崩落が多く、被害が甚大であったという。人口13万でしかない街で、2万人余りの死者が出たということは大変なことである。
当時、このパレス自体にも大きな被害が出たため、復興するのは大変だったということだ。現在、博物館となっている建物のすぐ横にはねもっと大きく堂々とした洋館がある。展示されている昔の写真と見比べてみるとよくわかるのだが、建物の上部が崩落してしまっている。また背後に回るとかなり広範囲に渡って崩落してしまっている。
建物上部が崩壊している
震災前の姿
その後、街の南にある池の反対側にあるチャトリ群に向かう。オートの運転手は『すべて壊れているから行っても仕方ないよ』と言うが、確かに着いてみると、いくつかは修復の手が入っているものの、あまりに無残な光景であった。震災から10年近く経った今も、その破壊のエネルギーの凄まじさを見せつけているかのようだ。
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ただし一部では相当力のこもった修復作業が行なわれたようで、完璧に新築(?)されているところもあった。見た目がやたらとピカピカなので、周囲に馴染むまでかなり時間がかかりそうだ。
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その後、バーラティーヤ・サンスクリティ・ダルシャンへ。『バーラティーヤ・サンスクリティ(インド文化)』とあるが、実際にはグジャラート州、とりわけカッチ地方の郷土博物館である。著名人、生活文化、手工業その他に関する様々な展示が屋内外でなされている。コンセプトの自体は悪くないのだが、ちょっと展示品が少ないこと、各種解説がグジャラーティのみで書かれており、ヒンディーまたは英語による表示がないのは、州外から訪れる人も多いはずなのだが、いかがなものか?

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