GALAXY NX

SAMSUNG GALAXY NX

2012年11月に、韓国のSAMSUNGから、Android搭載で3GやWifiでインターネットに接続できるGALAXY CAMERAが発売されているが、このたび同社から同様にAndroid OSを積んだミラーレス一眼カメラが発表された。センサーのサイズはAPS-Cで、交換レンズは13種類。

本格的なデジタル一眼にAndroidが搭載されたモデルというのは、おそらく世界初ということになると思う。私が持っているのはGALAXY CAMERAだが、カメラそのものがインターネットに繋がっているがゆえの利便性をヒシヒシと感じている。常時通信していることになるので、電池の持ちが気になったりはするものの、もはやこれなしでは居られないと思うほどだ。

しかしながらカメラの操作性自体はまだまだ改善の余地ありで、スリープ状態からの起動時間にややストレスを感じることは我慢できるにしても、操作性については何とかならないものかと思っている。露出補正、感度設定、測光設定その他をいじる際には、いちにち画面内のメニューに入っていかなくてはならないため、かなり面倒だ。つまり廉価版のコンパクトカメラと同じだ。もっともどんな状況下でもただシャッターボタンを押すだけの人にとってはこれで充分かもしれないのだが。GALAXY CAMERAについては、このシリーズの後継機が出るころには、現行のエントリー機以外にもハイエンド仕様のモデルも出してもらいたい。

そこにきて、このGALAXY NXはなかなか面白いモデルだと思う。今後、SAMSUNGのデジタルカメラは今後順次、Android搭載というのが当たり前になっていくのではないかと思うが、同様に他社もこれに追随してくれるとありがたい。

そうは言うものの、GALAXY CAMERAを購入して、それなりに気に入っている私ではあるが、GALAXY NXも買う日が来るのか?といえば、少なくとも今の環境では否である。SAMSUNGの日本法人ではカメラの扱いはなく、日本市場においては正規ルートの販売はない(並行輸入のみ)ため、保証を受けられないということもあるが、それだけではなく交換レンズをはじめとするアクセサリ類について、現物を見たり操作してみたりすることなく購入する気にはならないからだ。

いわば「使い捨て」のコンパクトデジカメならばともかく、一眼の場合においては交換レンズは本体を買い換えても使い続ける、いわば「資産」である。カメラ作りにおいてSAMSUNGは日本のPENTAXと提携関係にあるとはいえ、前者のカメラに後者のアクセサリが使用できるということにはならない。

レンズの光学性能やカメラとしての完成度については、今なお日本メーカーのほうが高いであろうことについては疑いの余地はないとはいえ、カメラとしての機能性能プラスαという付加価値部分については、そうとは言えなくなってきているし、やはり進化の速度が日本メーカーよりも速い分、同社の製品に対する期待度も大きくなる。

個人的には、SAMSUNGにはぜひ日本でもカメラ市場に大々的に参入して欲しいと考えている。

GALAXY NX最速フォトレビュー 本格ミラーレス+Androidの実力(週アスPLUS)

 

ブームのミャンマー ついにこういう本まで!

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このところ経済界から『旬な国』とされているミャンマーだが、ついにこういった書籍まで発行されるに至っている。

これでもう迷わない!ミャンマー ビジネス・出張・駐在ガイド(週刊ダイヤモンド別冊)

コンテンツの一部をチラリと覗くこともできるようになっているが、読み物としてもなかなか面白そうだ。

私はミャンマーでビジネスを行なう人間ではないが、なかなか面白そうなので、目を通しておくことにする。

 

海外用WIFIルーター

まだまだ安くはないとはいえ、ひところよりはずいぶん低価格化が進んだ海外用3GのWIFI用ルーターのレンタル。何社もあるが、その中のひとつにこういうものがある。

アジア11カ国 利用料金1日700円 (Telecom Square)

もちろんインドで入手するのが一番経済的でいいのだが、訪問が短期間ながらも常にネット接続環境がないと困るというケースには重宝するかもしれない。仕事関係でそういうケースもあるだろう。移動が多くて入手手続きをする時間がないということもあるかと思う。

ただ、インドでプリペイドのプランで利用する場合と違って、ひとつだけ利点があるとすれば、J&K州でも使えるということだ。J&K州外で購入したプリペイドSIMによる通話やデータ通信は、州外に持ち出して使用することができない。その逆もまた同様だ。ポストペイドならば問題がないのだが、インド居住者でない場合はまず間違いなくプリペイドのプランだろう。J&K州でプリペイドのSIMを入手することは可能ではあるが、なかなか手続きが面倒であったり、開通するまでやけに日数がかかったりするため、期間が限られている人にとってはあまり現実的ではないかもしれない。

この会社のレンタルのルーターは、ポストペイド扱いとなるため同州での利用には問題がないようだ。現地ではAirtelのネットワークを使うことになるので、電波の受信状況は悪くないといえるが、ラダック地方では同社の通信網がカバーしているのはレー周辺に限られるようだ。また通信速度も2Gになるとのこと。

バッテリー持続時間は4時間程度とのことなので、バックアップ用の充電池はくれぐれもお忘れなく。

ATM

不用心なATM

インドではなくバンコクの風景だが、路上に剥き出しのATMというのはちょっと抵抗がある。

インドではたいてい日本のそれと同じく扉の中にある場合が多く、加えて警備員も配置されていたりすることが往々にしてあるが、東南アジアではタイのみならずその他の国々でもこのように商業地の歩道脇にこのような形で設置してあることがよくある。

いくらくらい引き出したのか、少し離れていても一目瞭然であるし、すぐ近くに露店でもあれば、常にそのあたりに人の視線があるのは当たり前だ。ATMを操作する人の手の動きの観察に加えて、離れたところがデジカメのズームレンズでパスワードを盗み見ることだって難しくはないだろう。画像左上の部分には、なぜかバケツがぶら下げられているが、このあたりにスパイカメラが装着されていれば、いとも簡単なことだろう。繁華街の雑踏の中に異物があったとしても、そうそう気付くことはないはずだ。

このような場所で、さほど大きな金額を引き出すことは普通ないだろうし、人目に付く中では、案外大胆な犯行には及びにくいということもあるかもしれないが、それにしてもこのような環境で設置してあるATMというのは、やはり不用心だと思う。

インドなマンダレー3

 

ごく当たり前の両替所だが、数年前までのミャンマーでは見かけない風景だった。

ヒンドゥー寺院からの帰りに80thストリートの交差点でスィク教徒男性が路上で電話屋開いている。そのすぐ背後には政府公認の両替所がオープンしていた。少し前までは、この国での両替というば、非正規の「闇両替」ばかりであったが、最近ではこうしたちゃんとした両替商がいくつも出現している。

グルドワラー

ふとその並びに目をやると、そこにはグルドワラーがあった。敷地内奥の事務所にいる老人、P氏は寺院の事務マネージャー。1936年生まれの77歳とは信じられないキビキビとした動きの男性である。ターバンは被らず、ヒゲも剃り落しているが、彼もまたスィク教徒である。

グルドワラーの事務マネージャーP氏

グルドワラーの設立は1905年とのこと。だが日本軍占領下で破壊されてしまい、再建したのは1950年代に入ってからとのこと。「基礎部分しかなくなってしまってね。土地だけ残った。」というから、ひどい状態であったらしい。「この礎石は最初に建てたときのものだよ。」

戦時中に破壊された建物の礎石が今の寺院にも使われている。

「悪いが、日本人というといいイメージはまったくないね。もちろんあんたが生まれるずっと前の話だから気にせんでくれ。ウチはイギリス側の人間だったから、占領時代にはそりゃあ大変だったんだ。」

パンジャーブのアムリトサル近郊の村からこの人の祖父が英軍兵士として来緬し、父親は警察官であったという。その後の印・緬分離、そして日本軍の占領、ビルマの独立、インド系コミュニティに対する1962年の軍事クーデター以降、社会主義化と国粋主義化を推進した政府による外国系市民に対する冷淡な扱い等々、激動の時代を生きてきたわけである。

そうした背景に、この人の人生や家族史を書き連ねると、壮大な歴史ドラマになることだろう。ちょうどアミターブ・ゴーシュの作品、グラスパレスのように。

「またあのような戦争がないことを願っています。」と言うと、「いやいや。男子たるもの、そういう時が来たらまた戦わなくてはならない。今度は誰が敵になるのか知らんけどね。」と豪快に笑い飛ばすP氏。高齢とはいえやはり尚武の民スィク男子の心意気といったところだろうか。

市内を行き来する乗合トラック

<完>