Skype 今年11月10日よりインド国内からインド国内の携帯・固定電話への通信サービス終了

最近、Skypeからこんなメッセージが届いた。

Skypeのウェブサイトにもこのような記事が掲載されている。

11月10日から、インド国内にてSkypeの「Skype Out」のサービスによるインド国内の携帯電話や固定電話と通話することが出来なくなるのだという。インド国内のSkype間の通話やインド国外からインド国内の携帯電話や固定電話に発信することは引き続き可能であるとのことだが。

今回の措置についてSkypeによる説明はなされていないようだが、インド国内の通信会社の利権に関わる問題が生じてのことであると思われる。

Skype to block local voice calls from India starting November 10 (The Times of India)

上記の記事を読む限りでは、「Skype said that users will not be able to make calls to phones in India if they are based in India.」とあることから、インドに居住しているわけではなく、Skypeにインド居住者として登録しているユーザーでもないのであれば、同国内からの通話に差し障りがないようにも読めるかもしれないが、ユーザーがどこの国に居住していようとも、インド国内からの発信については、この措置の対象となる。

場所によってはSIMの購入があまり簡単ではない場所はあるものの、概ね簡単に購入できるし、インド国内の携帯電話の通話料金は廉価ではあるのでそれほど困ることはないかもしれないが、これまでごく当たり前に使うことが出来たものが、じきに利用できなくなることについては知っておいたほうがいいかもしれない。

今後、Viberの「Viber Out」についてもこのような形でのサービス停止が待ち受けているのかどうかはわからないが、これに続くことになるとすれば、やはりインドの当局の圧力によるものということになるだろう。

Namaste Bollywood #41

Namaste Bollywood #41

ナマステ・ボリウッド#41が発行された。今回の特集は10月中旬に東京、高崎、大阪の三つの会場で開催されるIndian Film Festival Japanである。

今年で3回目となるこの映画祭は、東京(ヒューマントラストシネマ渋谷)においては10月10日から17日まで、高崎(シネマテークたかさき)と大阪(シネ・ヌーヴォ)では10月18日から24日までが会期となる。

10月10日のオープニングイベントに出演するために来日するのは誰か?!というところも大いに興味をそそるところであるが、今回の映画祭もまたMadras Café、Barfi !、Pied Piperその他のキラ星のような傑作タイトルがその名を連ねているので、大いに盛り上がること間違いなし!

2015年に日本公開となるであろうボリウッド映画の予測、ボリウッド都市伝説の検証その他のカラフルな記事を読み進んでいくと、今後日本の劇場で鑑賞できるムンバイー発のヒンディー語映画の幅が更に広がっていくことを期待せずにはいられなくなる。

なお、同誌のフリーペーパー版はこれが最終号となり、次回からは増ページした有料版へ以降するとのことで、更にパワーアップした誌面を楽しみにしたい。

購入方法等については、やがて同誌のウェブサイトにて案内がなされることと思うが、詳細が明らかになればindo.toでもご紹介したいと思う。

東京都内のインド料理店

従来、多くの「インド料理店」とは、ムグライ料理やパンジャーブ料理といったインド北西部の料理が大半であった。その経営者や従業員も主にインド北西部かネパール、パーキスターンから来た人々というケースが多く、どこも似たり寄ったりの食事を提供していた。

そのため、インド料理といえばタンドゥーリー・チキンやケバーブ、そしてナーンが必須であるかのように捉えられていたりするようだ。

そんなわけで、南インド料理を標榜するレストランでもこれらのディッシュがメインメニューに挙げられていたりして、ちょっと何だかなぁ?と思ったりする人も少なくなかったことだろう。もちろん現在も同様で、新しくオープンした料理屋を覗いてみても、往々にしてそんな具合。

ちょっと趣向の違う感じの店となると、飲み屋主体の店などもあるが、そうしたところでは「メイン」の品目に入っているタンドゥーリー・チキンとやらが、タンドゥールで焼いたものではなく、食紅だかパプリカだかで赤く着色した鶏肉のブツ切りを油で揚げたものになってしまっていたりして、これまたたまげてしまう。知り合いのヒマーチャル出身のオジサンがやっている「オヤジの手料理」的な店では、おそらく簡単に手に入るし、冷凍の大きな半身を買うと安いからなのだろうが、魚料理にシャケ(!?)を用いていて、これまた困ってしまうのである。こんな具合だったら、東京で「標準化」されたありきたりの店のほうがよっぽどマシだったりするのだ。

だがそんな状況の中でも、インド各地の料理で勝負する店もいくつかあるようだ。

インド料理の固定観念が180度変わる珠玉の12軒in東京 (mecicolle)

個人的には、ピュア・ヴェジながらも多彩な小鉢とバリエーション豊かな味わい、食事の最中にこれまた様々な甘味類が提供されるグジャラーティー・ターリーの専門店が出来たら楽しいのになぁ!と思ったりもする。

グジャラーティー・ターリー

次々にいろんなアイテムが気前よく提供される中で、「ライスを頼んだらシメの合図」というグジャラーティー・ターリーのお約束事は、米食文化の日本には合わないはずではあるけれども。いや、それよりも大変高価なターリーとなってしまいそうで、なかなか手が出ないものになるのではないかと心配したくなったりもする。

MAJNU KA TILLA

デリーのカシミーリー・ゲートから北の方角、ヤムナ河とアウター・リングロードに挟まれた部分に、チベット難民たちの定住地として有名なマジヌー・カー・ティッラーと呼ばれる地域がある。デリー・メトロのヴィダーン・サバー駅を降りたところから、この場所を往復している乗合オートリクシャーを利用することができる。

オートを降りて、歩道橋で道路を越えた先がこの場所。沢山のタルチョがかかっていたり、チベット旗が建物にかかっていたりすることから、いかにもチベット人居住区という感じがする。

チベット人地区の入口
チベット仏教寺院
非常に狭い路地。こうした建物は違法建築ということになるのだろう。

最後にここを訪れたのは、もう十数年も前のこととなっているので、着いてしばらく歩いてみても、ここが同じ場所であるとはとても信じられなかった。建物の背が高くなり、空が非常に狭くなっているためもあるだろうし、洒落た店が増えているためでもあるかもしれない。もちろん、ずいぶん前のことであるがゆえに、私の記憶自体が変質してしまっているということも考えられるが、それら全てが合わさった結果、「とてもどこだか判らない」という具合に感じられるのかもしれない。

狭い路地の多いオールドデリー地区にあっても、あまりに狭く、くねくねと曲がり、道幅が少し広くなったり、極端に狭まったりしている頭上に高い建物がそびえている様子から察するに、このあたりのビルの多くは典型的な違法建築なのだろう。近年はさらに上階を建て増ししたりして、この有様にさらに拍車がかかっているのではないだろうか。

路地にはインド人の姿も少なくないが、チベット人たちがやはり多い。さきほどこちらに渡る歩道橋には路地には仏具の店があったりして、チベット文化圏のラダックのレーに戻ってきたような気さえする。中国からの麺その他の食品の輸入品が食料品店の店頭に並べられているのも目にする。

実に久しぶりに来てみたということもあるし、すでに昼前になっているが、まだ朝食を済ませていないため、レストランに入ってみることにした。月並みではあるが、ギャトクとモモを注文して、かなり待たされたものの大変おいしかった。

ハウズカース・ヴィレッジにあってもおかしくないようないい感じのレストランやチベット関係のグッズの気の利いた店もあって、なかなか楽しい。また、このあたりにはゲストハウスがいくつもあり、外国人の姿もままあることから、滞在している人たちもあるのではないかと思う。両替所もあるので特に不便はないことだろう。今度デリーに来たときには、ここで滞在してみるのもいいのではないかと思う。

mcleodganj.com

唐突ながら、ダラムサラのマックロードガンジの道路がきれいになるそうだ。

McLeod Ganj to get world-class roads

インド国外に住んでいる人はもちろんのこと、インド国内にあっても当のマックロードガンジの住民以外にとってはどうでもいいニュースではある。

しかしながらこのマックロードガンジは、チベット亡命政府が本拠地としており、ダライラマ猊下も居を構える土地であることから、このmcleodganj.comからのニュースにとりわけ関心を持つ人々は世界中に数多いはず。

地域の動向を伝えるメディアであり、観光案内であり、ボランティアを募ったり、求人情報を出したりする場でもある。いわばダラムサラのポータルサイトということになるのだろう。

同ウェブサイト内からリンクされているMcLeod Ganj Shopは丁寧に作り込まれているが、本体であるmcleodganj.comのサイト上段にあるリンクメニューが空白であることがちょっと気にかかる。

このサイトで取り上げている内容からして、チベット亡命社会の人々が運営しているものであるらしいことが判るのだが、こうした広告料を取って宣伝させる、つまり収入を上げる部分が機能していかないと、継続・発展させていくことは容易ではないだろう。こちらが心配するまでもなく、ウェブ上ではなく、地元の社会関係・人間関係で、きちんと収支の帳尻を合わせる算段があれば良いのだが。

なかなか面白い試みであるがゆえに、なんとか踏んばってもらいたいものだ。