ムシャッラフ元大統領の生家

デリーのダリヤガンジでよく書籍類を購入する。パーキスターンの元大統領パルヴェーズ・ムシャッラフ氏が生まれた地域であり、2005年に彼が大統領在職時に訪印した際に訪れている。

ダリヤガンジのGolcha Cinemaからデリーゲートに向かって少し歩いた先の右手にある左側の「MEHTA’S」というスナック屋のところで路地を少し入ったところにある。

Golcha Cinema

ここで画面左手にある小路へ

道なりに進んでいくとすぐに袋小路に突き当たる。

袋小路突き当りに向かって右側がその場所

現在は新しい建物に建て替わっており、細部の仕上げが進行していた。近年までは荒れ果てたオリジナルの家屋があったらしい。その様子はYoutubeに動画でアップされている。父親はAligarh Muslim University卒業で、当時としてはエリートの部類に入る人物であったが、住まいは簡素であったようだ。

Pak Prez Parvez Musharraf’s Chilhood Home – Nahar Wali Haveli (Youtube)

おそらくムシャッラフの幼少時代には、ここの路地で近隣の子供たちと遊んでいたのだろう。界隈はヒンドゥーの人たちやヒンドゥー寺院が多い。印パ分離時に大勢のムスリムたちがパーキスターンに移住するまでは、ずいぶん異なった雰囲気であったことだろう。

Huawei Ascend Mate 7

Huawei Ascend Mate 7

使い始めてから半年くらいになるが、高性能でストレスを感じないし、国外への旅行時にも重宝している。

SIMロックがかけられたスマホをロック解除しても、その機種を販売している携帯電話会社により制限がかけられている機能があったりするが、最初からSIMロックフリーで発売されているモデルの場合は、本来の機能をフルに活用することができる。

例えば前者の場合、他社SIMを入れて、すぐに通話することが出来ても、インターネット接続設定は最初からしなくてはならず、少々苦労することも少なくないのだが、後者の場合はメジャーどころのSIMを挿入するだけで、普通にブラウジングすることが可能であったりする。

OSはAndroid 4.4、CPUはオクタコア。キビキビ動き、フリーズすることもなく、快適に操作できる。2014年12月の発売時には「ハイエンド機」という位置づけであったが、今では同程度のスペックの機種は沢山出ていることから、特にこのモデルに拘泥する必要はないかもしれないが、バッテリーの持ちが大変良いことは特筆できる。待ち受け状態で少なくとも2日間は大丈夫で、ヘビーに使用してみても朝から晩までは優に持つ。容量の大きな外付けバッテリーも携行しておけばなお安心だ。

ロンリープラネットのガイドブックその他、旅行情報や読み物などを保存して、カサが張って重たい紙媒体は相当省略することができる。

最近のスマホのカメラ機能はなかなか使えるようにもなっており、カメラまで省略してしまうほどの思い切りの良さは持ち合わせていないが、手軽にこれで撮影してみたりということも多い。

前述のとおり、今は同等の高性能モデルが他社からもいろいろ出ていることから、敢えてこれを「性能の割には安価」ということで選択したくなる優位性は発売当時ほどではないかもしれない。

それにしても、安かろう悪かろうではなく、性能の高さで顧客を引き寄せるハイエンドなモデルが中国企業から出るようになったということは注目に値する。こうなってくると、すでに韓国のSamsungに大きく水をあけられている日本メーカーには、失地回復の機会のチャンスが巡ってくることはないのだな、とも思ってしまう。

インド国鉄のウェブ予約 2015年アップデート

2012年にIRCTCを通じてのインド国鉄のチケット予約についてのアップデートを書いてからそのままになっていたが、現状においての最新情報について掲載することにする。

IRCTCのサイトは、ときどき不安定であったり、インターフェイス面でもやや使いづらい部分があるなど、あまり芳しくないことがあるため、インドのポピュラーな旅行予約サイトCleartripを通じてブッキングするほうが簡便でいいだろう。Cleartripは手数料として20ルピーを徴収するが、動作が非常に安定しているのでお勧めだ。

このサイトの鉄道予約の部分に進み、日付、予約クラス、出発地、目的地を入れると候補となる列車が表示される。

そして、予約したい列車について、「Check availability」をクリックすると、「Log in to you IRCTC accout」という画面が出てくる。

すでにIRCTCのアカウントを持っていれば、それでログインすればいいし、持っていない場合は新規に取得することになる。そのあたりの作業については、Cleartripは判りやすい画面表示でフォローしてくれるため、その指示に従って操作していけばよい。

指示どおりに進んでいくと、CleartripのアカウントとIRCTCのアカウントを結合がなされる。ここまできてから、Cleartripのウェブサイト上で、インドの携帯にIRCTCからSMS送信された認証コード、続いてワンタイムパスワード(OTP)を入力すると、めでたく両方のアカウントが結合され、以降はCleartrip上にて、フライトその他の予約をするのと同じような調子でブッキングすることができるようになる。

インドの携帯電話については、SIMが有効かつ必要な残高があれば、国外にいてもローミング可能な対象国にいれば、SMSを受信することができる。vodafoneやairtelならば日本もそうした対象となっており、前者についてはsoftbankの通信回線を使ってSMSが送られてくる。

インドの携帯電話を持っていなくても、パスポートの写しをIRCTCにメール添付で送信すれば、翌日あたりにはメールで認証コードとワンタイムパスワードを送信してくれるので心配は無用。そのあたりのやりかたについても、上記Cleartripのサイトの指示に従って進んでいけば丁寧な解説がなされているので、「どうもうまくいかない」ということはまずないはず。

こうした懇切丁寧さや必要に応じてメール、電話その他により問い合わせをしたときの親切かつ迅速な対応からも、インドの大手旅行予約サイトの中でも、私にとってCleartripの印象はすこぶる良いため、もっぱらこればかり利用するようになっている。

アーグラーの近くで現代のタージマハル建設中

元郵便局長のファイズル・ハサン・カードリー氏は、アーグラー近くのブランドシャヘル近郊の村の住民。3年前に亡くなった妻との間に子供はなかった。生前、「私が死んだら誰も思い出してくれる人はいないでしょうね」という妻の言葉に「いや、私が廟を建ててあげる」と答えたとのことだ。

その約束を実行中のファイズル氏だが、経済面の問題から廟は完成していない。UP州CM(チーフ・ミニスター=州首相)のアキレーシュ・ヤーダヴが資金援助を申し出たりするのは、いかにもムスリム票獲得のためにイスラーム関係者の集会その他に足しげく通う、彼とその父親ムラーヤム・スィン・ヤーダヴが率いるサマージワーディー・パーティー(社会党)らしいところではある。

ムガル朝第五代皇帝、シャー・ジャハーンが愛妃のために建設したタージマハルとは違い、大理石ではなく焼き煉瓦を積みあげて作る簡素な造りではあるものの、一般人がこうしたものを、私財を投じて建てるというのは大変なことだ。

58年間連れ添った妻との愛のモニュメント。ファイズル氏が元気なうちに完成することを願いたい。

Uttar Pradesh Government to Help Retired Man Build ‘Mini’ Taj Mahal in Bulandshahr (NDTV)

Bulandshahr postmaster builds Taj Mahal in memory of his Mumtaz (Newzstreet)

箱根がピンチ

インドとまったく関係のない話で恐縮である。
8月最後の週末に泊りがけで箱根を訪れてみた。

箱根観光マップ(箱根離宮)

箱根山の火山活動が活発化し、「大涌谷周辺の想定火口域から700メートル程度の範囲まで影響を及ぼす噴火が発生する可能性」のため、警戒レベル3となり、入山規制が敷かれていることは常々報道されているところだ。

この影響により例年になく行楽シーズンの箱根が空いているという話をよく耳にはしていた。直前になってコンタクトしたにもかかわらず、箱根登山鉄道の終点の強羅駅目の前にあり、エコノミーな料金ながらも豪華なバイキング形式の夕食と朝食で人気の宿泊施設が予約できたので訪れてみることにした。

小田急線で小田原を経由して箱根湯本に到着した時点ではわからなかったが、箱根登山鉄道のプラットフォームで到着電車を待つ時点で、おかしなことに気が付いた。

「電車を待つ人がいない・・・」

8月最後の土曜日の午前9時ごろである。普段は週末であれば(箱根は首都圏各地からのアクセスの良さ、温泉場でもあることから、年中「シーズン」であったりする)、それなりの混雑があるものだが、到着した車両のドアが開いて着席すると、車両内にはひと組の家族連れ以外には誰もいなかった。本来ならば、ラッシュアワーの通勤電車なみに混雑していいはずの休日の朝なのだが。
ほとんど空気を運んでいるような具合の電車は、途中幾度かスイッチバックをしながら高度を上げていく。聞こえてくるのはエンジンのモーター音と車輪の軋む音だけだ。静まり返った途中駅で降りる乗客はなく、乗り込んでくる人もない。

閑散とした途中駅

執着駅の強羅もこんな具合

強羅駅前 休日の午前中とは思えない寂しさ

出発駅の箱根湯本から40分ほどで終着駅の強羅に到着。ここから早雲台へ行くケーブルカーが接続しているのだが、早雲台から大涌谷を経由して桃源台までを結ぶロープウェイへの乗り継ぎのためにあるがゆえに、そのロープウェイが運休している今、利用する意味はほとんどなくなってしまった。
出発直前のケーブルカー車内はガラガラであった。

そのため、強羅駅前から桃源台までの代替バスが運行されているのだが、登山鉄道でやってくる観光客よりも、この案内のために配置されているスタッフのほうが多いように見える。

桃源台、箱根町、元箱根を繋ぐ遊覧船に乗り込んでみる。もともと少ない乗客の半数ほどが外国人であった。その大半は中国語話者、そして若干の西洋人。話し声が大きいのはやはり中国語での会話であること、周囲の山の景色などから、四川省の九寨溝にでも向かっているような気さえしてくる。

「海賊船」という遊覧船からの眺め

箱根町船着場の目の前にある食堂に入ったが、他のところがそうであるように、お客のいない店内で、ただ時間ばかりが過ぎていく。みやげ物屋も同様で、品物が山積みされた傍らでそれを手に取って眺めたり、購入したりするお客が不在。

宿泊したのは家族連れに人気の宿で、夕食時にはテーブル席の半分くらいが埋まっていたが、それでもこの時期としては大変少ないのだという。流行っているところでさえもこんな具合なので、その他の宿泊施設は目も当てられない状況だろう。

温泉場が発展してリゾート地化した箱根には、固有の歴史や文化と呼べるものはないため、見るべきものといえば山あいの景色くらいだ。その中でも目玉であった大涌谷が立入禁止となっているため、「とにかくのんびりして温泉を楽しむ」のが正解となる。

のんびりするといっても、それがなかなか出来ない人たちのために「××美術館」「××博物館」「××ギャラリー」といった、土地に縁もゆかりもないものを、取ってつけたような施設がたくさんある。特に興味も関心も抱くことはできないが、やはりこうしたところに立ち寄ることになる。訪れてみると、それなりに楽しむことはできるのだが、やはりこれらでも訪問者よりもスタッフのほうが多いような印象を受けた。

宮ノ下駅近くの富士屋ホテルはジョン・レノンが家族で滞在したことで有名。こちらはそのホテル近くの写真館に飾られていた写真

一番のピークの時期のひとつでこんな有様ならば、週半ばの平日などはどのようになっているのかと心配になる。箱根山の火山活動の状況は、警戒レベル3となっており、噴火による災害が発生する可能性があることを呼びかけているわけだが、統治の経済(ほぼすべてが観光ないしは観光関連に依存しているといって間違いないだろう)にとっては、すでにこの閑散とした状況そのものが甚大な災害であるともいえる。

今年4月と5月にネパールで発生した大地震の影響により、インドのラダックでも観光客の数が大きく減っていることはすでにindo.toにて伝えたとおりだ。もともと不要不急の観光という目的への出費については、その時々の景気の波に左右されやすく、政治や治安状況によっても大きな変動に見舞われることが多々ある。これらが安定している国においても、気象の変化や災害の発生といった予見できない要因に翻弄されるリスクが常につきまとう。いずれも地元の努力では解決のしようもないのは辛いところだ。
観光業というものは、まさに水物であることを改めて感じずにはいられない。