インドでいいかも?PowerShot G7

PowerShot G7
 ちょっと気になっていたキヤノンのPowerShot G7を結局購入した。このモデルは広角端が28mmからとなるのでは?という予想が一部あったようだ。ところが発売されてみると従来どおり35mmであったこと、従来のこのGシリーズは広角側のF開放値が2.0と明るいのが特徴だったのに、今回の新モデルでは2.8とずいぶん抑えられていることなど、期待を裏切る部分があったためか、10月26日の発売時には『まあフツー』の売れ行きだったらしい。
 ところがこれまでのデザインから一新されたルックス、マニュアル志向の操作感覚、そして何よりも使ってみて意外に良かったという購入者たちの反応もあり、一気に加速がついて売れているらしい・・・というよりも、目下ほとんどの店で品切れ状態が続くヒット商品になっている。
 レンズが沈胴式になったこと、グリップの形状が変わりフラットになったことなどによって小型化とコンパクト化が一段と進むいっぽう、先述のマニュアル操作を多用することを前提に設計されていることなどから、手軽に持ち歩くことができるのにかなり凝った絵作りをするのも苦にならないという、『高性能機種といえばデジタル一眼・・・』となってしまった昨今にあっては実に貴重なモデルといえる。もちろん被写体を目の前にして『ただ押すだけ』でも充分にレベルの高い絵ができあがることはいうまでもない。
 他の多くのコンパクトデジカメ同様に発色がハデ目、メリハリが効いてずいぶん鮮やかな色合いの『パッと見重視』のチューニングがなされている。一眼レフの絵とはかなり違う感じなのだがこれはこれでまたキレイでいいと思う。

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こんなクジャクに誰がした!?

クジャク
輸入されて野生化したインドクジャクが増えて農作物などに大きな被害が出るとともに、生態系への影響も懸念されている。数年前から駆除に乗り出している行政当局は、このほど地元猟友会の協力を得て大攻勢に乗り出している。目下、新城・上地島を立ち入り禁止にしてクジャクの根絶作戦が進行中だ。
・・・と書くと、多くの方がいったいどこの話だ?と思うことだろうが、実はこうした事態が日本国内で進行中なのである。
 沖縄県の宮古地方では稲やサトウキビなどを食い荒らすことが問題になっており、いまやインドクジャクは環境省の要注意外来生物リストに掲載されるほどの悪者である。見目麗しきインドの国鳥がまさか日本で『害鳥』になろうとは思いも及ばなかった私にとって、ショッキングなニュースだ。
 沖縄にクジャクが入ってきたのはそう遠い昔のことではない。1980年に小浜島のリゾートホテルで観賞用に飼育されたのが始まりだという。ところが飼育小屋から逃げ出したり、島外に持ち出されたものが繁殖したりして八重山全域に増えてしまい、いまでは与那国島でも目撃されるようになった。
 前述の環境省ウェブサイトには『小浜島(約400羽)、石垣島(約90羽)、黒島(約50羽)、宮古島(約40羽)、新城島(約25羽)、伊良部島(数羽)などで野生化し、繁殖もしている。西表島にも、小浜島から飛来する個体がある』とある。作物への被害はもちろんのこと、トカゲやハブなどの爬虫類、小型の鳥類、チョウその他の昆虫などを手当たり次第にガツガツ捕食することが生態系への影響を云々されるゆえんである。

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その写真、どうやって撮ったの?

Exif Viewer
 Exif Quick Viewerというフリーソフトがある。デジタルカメラで撮影した写真に埋め込まれたExifという画像情報を読み取るものだ。ある新聞記事で紹介されているのを目にして、『ああ、そういうのがあるのか』と何の気なしにダウンロードしてみると、これがなかなか興味深いものであった。
 このソフトを起動して、該当する画像をエクスプローラからドラッグ&ドロップすると撮影時の情報がポンと出てくる。シャッタースピード、絞り値、焦点距離や使用したレンズのタイプ(これはニコンとキヤノンのみとか)まで表示されるのだと新聞記事には書かれていたのだが、それだけではなく使用した撮影モード、測光モード、ホワイトバランスといった情報も表示されるのだ。自分の撮影した画像のこれら情報を見てあれこれ反省するのもいいが、上手い人たちの作品からExif情報を読み取るのもいい勉強になるかもしれない。
 デジタル写真が主流になってからというもの、撮ることがコスト的に負担にならなくなった。そのため人々の撮影機会はグンと増えたためではないだろうか。巷にこれほど『いい写真』が氾濫する時代はかつてなかったように思う?しかもそうした作例だけではなく、それらの撮影情報もふんだんに入手できるのだから。スゴイ時代になったものだとつくづく思う。さあインドでガンガン写真を撮ろう!
Exif Quick Viewer(フリーソフト)

天空の斜面でヴァージン・スノー

ヘリ・スキー
 インドのスキー場といえば、カシミールのグルマルグ、ウッタラーンチャルのアウリー、ヒマーチャル・プラデーシュのナールカンダーなどが頭に浮かぶ。国土の北側に『世界の屋根』ヒマラヤを擁するだけに、もっとスキー場があってもいいような気がしないでもない。
 だが単に山に雪が積もっているだけではなく、ゲレンデに適した地形でないといけないし、スキー場の開発や維持には相当の資金が必要だ。もちろん地域への交通や宿泊施設等のインフラの問題もある。肝心のスキー人口はその国の経済力を反映するものだ。いくら好調に発展を続けているとはいえ、もともとのスタート地点が低かったがゆえに華々しい成長率を記録していること、膨大な人口を抱えているがゆえに将来性を評価されているのであり、一般市民の生活はまだまだとても慎ましいのが現状である。
 それでも将来、インドで交通、通信その他のインフラが遠隔地でも整備され、市民生活のレベルが大幅に向上して名実ともに『消費大国』となったころには、カシミール、ウッタラーンチャル、ヒマーチャル・プラデーシュの三州を中心とする各地にスキー場ができて、賑わう様子を見るようになるのかもしれない。まだまだずいぶん遠い将来であろうが。

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でかいカメラの呪縛

CANON G7
コンパクトなデジカメが欲しいと考えているのだが、興味を引かれるモデルがなかなか見当たらない。今やデジタル一眼レフ全盛の時代なってしまい、ちょっと前まで市場に溢れていた『ハイエンド機』なるものがすっかり淘汰されてしまったことを少々いまいましく感じている。
かく言う私もデジタル一眼レフは持っているのだが、ちょっとそのあたりを散歩するのにいちいち『でかいモノ』を持ち歩く気はしない。旅行に出るとなれば荷物はなるべく小さくまとめたいので、やっぱり大きなカメラは嫌だということになってしまう。プロでもないのに機材はデカいというのは何だかスマートじゃないし、小さいながらもさりげなく高機能かつグレードの高いモノを持つこと、余計なモノを持たずに肩の力を抜いて楽しむのが賢い大人(?)いうものではないだろうか・・・とも思うのだ。
ならばそもそも何故そんなものを買ったのかと叱られてしまいそうだが、まあそれでも写真を撮ることは楽しいし、荷物や体力に余裕さえあればいろいろ持ち歩きたいという気はある。
 それはともかく『でかいモノ』を持ってきていても、取り出せる雰囲気ではなかったりすることもあるだろう。それでも臆することなくシュパッと懐から取り出して遠慮なくシャッターを切れるような一台というのがありがたい。
目下、リコーのGR-Digitalを日々持ち歩いて使っているのだが、いかんせん28mm単焦点であることから、なんでもこれ一台でOKというオールマイティーさはない。この28ミリから100mm超の焦点距離のズームレンズ、広角端での開放値がF2..4くらい、細かいマニュアル設定が可能でそれらの操作が一眼レフ並みに扱いやすい高画質なコンパクトデジカメ・・・というのはちょっと見当たらないものである。
 一世代、二世代前のそうしたデジカメの高級機にはそれなりにアピールするものがあった。デジタル一眼レフブームが始まる前だったので、各モデルごとに対象となるユーザー像がはっきりしており、利用目的によりいろいろ比較検討することができた。ウチでホコリを被っている当時のデジカメはもちろん、中古カメラ屋に行けばそれらが格安で販売されているのだが、やはりデジモノは秒進分歩で陳腐化も早いので旧型モデルなど触る気も起きない。描写、書き込み速度その他諸性能のうちの大部分において今の『押すだけカメラ』以下だったりするからだ。それだけデジカメは急速に進化したといえる。ただしコンパクトデジカメ市場はどれも似たり寄ったりの金太郎飴状態になってしまい面白みを失った。

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