意外に多い『外国の人たち』

シローンで両替するため銀行を訪れた。カウンターの中で働く人々の中にはモンゴロイドやモンゴロイドの血が混じった顔立ちの人は多い。目の前奥のデスクの課長さん?みたいな雰囲気の人は、私たち東アジアの人間と変わらない顔立ちと肌色だ。『橋本さん』と呼んだら『はい』と返事してくれそうな感じの顔立ちと立ち居振る舞いで、訳もなく親近感をおぼえる。コンピュータは入っているが、相変わらず分厚い帳簿がデスク間を行き交っているし、とにかく時間がかかる。昔々のインドの銀行そのままといった感じだ。
とにかくヒマなので、両替カウンター前に並ぶ人々の間でとりとめのないおしゃべりが始まる。私以外の十数人の客たちは皆インド系の顔立ちであったので、どこから来たのかと思えば、アメリカやイギリスといった欧米在住のNRIやPOIの人たちばかりでなく、隣国バングラデシュの中産階級旅行者もけっこういた。国境を越えれば目と鼻の先にあるシローンやダージリンといったヒルステーションはなかなか人気なのだという。インド旅行のリピーターも相当多いらしい。この国からインドにやってくる不法移民等が大勢いる理由のひとつは交通のアクセスの良さ。すると同様に観光客も多く訪れるのは当然のことだ。
多少のお金を換えるだけで2時間以上待たされた銀行を後にした直後、宿泊先のホテルのすぐそばに民間の両替商のカウンターがあることに気がついた。でもしばし私と同じく『外国から来た人たち』とおしゃべりを楽しむことができたので、まあ良しとしよう。

4月15日(日) 池袋西口にリトル・ダッカ出現!

今年も恒例の『カレーフェスティバル&バングラデシュボイシャキメラ』というイベントが東京の池袋西口公園にて開催される。日時は4月15日(日)の午前11時から午後6時まで。
JBS(ジャパンバングラデシュソサエティ)によるこの催しで、在日バングラーデーシュ人の方々による詩の朗読、子供たちのお絵描き、音楽その他様々なプログラムが予定されている。
そして今年も多数のカレーの屋台、インド映画ソフト販売、インターネット経由による南アジアのテレビ番組配給、ベンガル語の雑誌や書籍販売、衣類に雑貨といった様々な業者がここぞとばかりに自らの商品の売り込みと新たな顧客開拓を図ることだろう。
例年、首都圏在住のバングラーデーシュおよびインドを含むベンガル地方出身の方々が集まるが、中にははるばる地方から上京して参加される在日ベンガル人の方々もかなりあるらしい。
池袋西口公園とは、文字通り池袋駅西口を出た正面にある広場。アクセスも良いので、お近くの方は立ち寄ってみてはいかがだろう。

在京インド大使館のサクラバザー開催日変更 3/31(土)と4/1(日)に

東京の花見もそろそろか?と思っていたところ、今週末(3月24日と25日)に予定されていた九段にあるインド大使館のサクラ・バザー延期となった。新たに組まれた日時は3月31日(土)と4月1日(日)である。今年から週末2日間開催という部分は変わらない。
桜祭りやその類の催しを企画していた各自治体等は、当初気象庁から発表されていた桜の開花予想時期にもとづいて日時を確定しているが、同庁の開花予想の計算に用いるプログラムに一部不具合があり、新たに発表された開花予想日はかなり後にずれ込むことになった。
このため新たな日時を設定するかどうかについての検討、変更の場合は催しの手配の仕切りなおしその他で、不幸な担当者たちはてんてこ舞い・・・という状態が多発しているらしい。
サクラの時期に合わせてのイベントであるがゆえに仕方ないことかもしれないが、気候という不確定な要素があるうえに、サクラという盛りの期間が非常に短い花をテーマにしてのイベントを開くのは実に苦労が多いことだろう。ひと月くらい前にならないと日時を仮定さえできないし、ようやくそれを決めて場所の確保、企画等の手配や関係者等への周知などと忙しい区動いてみても、直前になってから延期となり大慌てなんてことはよくあることだろう。おそらくインド大使館でもサクラ・バザーの『一週間延期』が決まり、準備その他の関係でキリキリ舞いしている方があるのではないかと想像すると、心痛むものがある。
外国政府の出先機関である大使館が何か自国に関係するイベントを『後援』『協賛』することにより、誰かが開会式で挨拶したり、いくばくかの資金や便宜を供与したりということならよくあるだろう。
しかしわざわざ自分たちの公館敷地内で、一般の人々を相手に、自らのスタッフや家族等(その他在日インド人や業者の方々)をも動員して、『来るもの拒まず』でこうした大きな催しを開くという好意は、他国の大使館と比較してもかなり異例(皆無ではなくとも)のことだ。しかもこれが長く続いていることについても非常に喜ばしいことだと思う。この場をお借りして関係者の方々に感謝の意を表したい。
今年もまたサクラ・バザーの成功をお祈りするとともに、開催が予定されている週末両日とも好天に恵まれることを願う。

シローンへ

バスはグワーハーティー駅周辺の大渋滞に揉まれながらG.S. Roadを南下していく。混雑もだいぶ緩和されてきたあたりでは道路の両側にちょっと良さそうなレストランや巨大なショッピングコンプレックスがいくつもある。はるか前方には何棟もの高層コンドミニアム群が見える。グワーハーテイーのように郊外へ発展する余地がある街でもこういうタイプの住居が売れるのは、こういうタイプの住宅の利便性や都会的な雰囲気を求めてのことだろうか。建築現場でこうした建物の『構造』を眺めていると空恐ろしくなる。大地震の到来は言うまでもなく、どんどん増殖中のこれらが老朽化して居住するのが危険な状態になったとき(そう遠くない将来であるように思える)には、大きな社会問題になるだろうし、そもそもどうやって取り壊すのだろうか。
周囲の混雑もかなり緩和され、車掌による懸命の客引きのおかげで車内はほぼ満員になる。ここから一気に加速して一路シローンへ。国道37号線をナーガーオン方面に進む途中、同40号線との三叉路を折れると、ここがちょうど州境になっている。メーガーラヤ警察のチェックポストがある。ポリスたちが乗り込んできて車内を見渡して検査は終わり。ここから急に坂道が多い山岳地帯に入った。
メーガーラヤ州に入ってから沿道の景色はガラリと変わった。地形もさることながら地元のカースィー族の家屋らしき木造の壁に浮き出た黒い梁が特徴的な家がいくつも見られる。州都のシローンなどでよく見かける教会は、こうした地元の建築から意匠を取っているような気がする。いくつかの町や集落を通過していくが、モンゴロイド系の顔立ちがよく目立つ。
ウミアム湖の美しい景色を眺めつつ、バスはダムの上を走っていく。この湖は人造湖らしい。付近には空港があり、州内のトゥラー、アッサム州都のグワーハーティーなどを結ぶヘリコプターの便が発着している。
グワーハーティーを出てから4時間あまりでメーガーラヤ州都シローンに到着。坂と緑が多く爽やかな空気の高原都市だ。行けども行けども続く丘陵地の上に広がる街中に商業地、公園、公共施設、住宅地などが散在している。街の郊外にも規模の小さな茶畑がいくつも見られる。『メーガーラヤ茶』なんて聞いたこともなかったが、気候的にも地形的にも栽培には向いているのだろう。
街中で最も密度の高い市街地のひとつ、ポリス・バーザール界隈の宿に泊まることにした。観光局、バススタンド、銀行、食堂などがあり、どこに出るにも何かと便利そうだ。
a church in Shillong
シローンの教会

『インドの軽食』ブームがやってくる?

samosa
先日はサブズィーとプーリーの朝食はどうか?と考えてみたが、何も朝食にこだわることはない。日本の外食風景の一部となったが、インド料理は現在までのところ料理屋でドッカリと着席して落ち着いて食べるものということになっているところがミソかもしれない。
サーモーサー、パコーラー、チャート類のみを立ち食いスナックとして普及させるのはどうだろう?そう、道路に面した側面がガバッと広く開いた専用のクルマでドネル・ケバーブを売るトルコ人?たちのやり方をそのまま応用できるのではないだろうか。
昼どきのオフィス街や駅前で、どこからともなくやってきたヴァンが通行人たちにインドのチャーイやスナック類を売り始めればたちまち黒山の人だかり・・・という構図がふと頭に浮かぶ。もちろん路上での販売だけではない。野球やサッカーのスタジアムの売店や祭りの縁日などでもかなりイケそうな気がする。でもこんなことを考えているのはまさかズブの素人の私だけではないだろう。
すでに店の前でスナック類を販売するインド料理店はたまに目にするようになっているが、店舗を持たずに移動販売や屋台などで売るスナック行商人たちが各地で見られるようになる日は案外近いのかもしれない。