アンケート:インドで一番いい国内線航空会社はどこか?

 現在、インドの空は群雄割拠の様相を呈している。1953年以来、インドの航空業界は国営企業であるエア・インディア(国際線)とインディアン・エアラインズ(国内線)が独占していた。だが、90年代に規制緩和が行われ、民間企業のジェット・エアウェイズとエア・サハーラーが国内線に参入した。さらに2005年からさらなる自由化が行われ、多くの民間企業が飛行機を飛ばすようになった。エア・インディア・エクスプレス、スパイス・ジェット、キングフィッシャー・エアラインズ、エア・デカン、インディゴ、インダス・ワン、エア・ワン・・・などなど、まるでJリーグのチーム名のような状態になりつつある。
 僕は国内線を利用するときはいつもジェット・エアウェイズを利用していたのだが、今回バンガロールまで往復するためにキングフィッシャー・エアラインズを使ってみた。キングフィッシャーとはカワセミのことであるが、インドを訪れたことがある人なら誰でも知っているほど有名なビールのブランド名であり、キングフィッシャー・エアラインズは、そのビールを製造しているユナイテッド・ブルワーズ(UBグループ)が運営している。キングフィッシャー・エアラインズを選んだ理由は、他の航空会社に比べて運賃が安かったことに他ならないが、往復の2便を体験してみた結果、ベスト・チョイスだったと感じたと同時に、キングフィッシャー・エアラインズはインドで一番面白い航空会社かもしれない、とまで思い始めた。その理由を書き記しておこうと思う。


 まず、キングフィッシャー・エアラインズは機内食が出る!エア・デカンやスパイス・ジェットなど、他の格安航空会社では機内食が出なかったり、機内販売されている飲食物を買う必要があったりするが、キングフィッシャー・エアラインズはちゃんと機内食が出て来る。ヴェジ、ノン・ヴェジ両方あって、味も悪くないばかりか、最近のジェット・エアウェイズの機内食よりも、もしかしたらおいしいかもしれない。
 そしてこれは有名な話だが、キングフィッシャー・エアラインズのスチュワーデスはミニスカートをはいている!真っ赤なコスチュームにミニスカートは、他のどの航空会社のスチュワーデスよりも目を引く。コスチュームのせいか、他と比べて美人も多いように感じる・・・。さすが毎年水着美女のカレンダーを発行している会社だけある。だが、スチュワーデスたちはミニスカをはいているだけでなく、肝心のサービスもちゃんとしていた。
 座席はキングフィッシャー・エアラインズが一生懸命宣伝しているほどゆったりとはしていないが、各座席に個人用モニターが付いているのは嬉しい!国内線ということで時間が短いので、映画を見ることはできないが、いくつかのTV番組を鑑賞することができる。もちろん、音楽も聴ける。
 乗客にひとつひとつポシェットを配るのは一風変わったサービスだ。ポシェットの中には、ウェット・ティッシュとキャンディーとイヤホンに加え、キングフィッシャー特製ボールペンやティーパックなど、ちょっとしたギフトが入っている。
 飛行機が飛び立つ前には、モニター上にUBグループの会長、ヴィジャイ・マッリヤーが登場し、乗客に自信満々のメッセージを伝える。これがまた粋だ。「君のビジネスを応援してるぜ!」こんな航空会社、今まで見たことがない。
 座席の前のポケットには、キングフィッシャー・エアラインズが発行している雑誌「Hi! Blitz」が入っている。航空会社が雑誌を発行するのは特に新しいことではないが、前代未聞なのは「Hi! Blitz」の内容。何というか、まるで女性誌のような内容、というか・・・。延々とセレブの写真ばかり。ソーハー・アリー・カーン、プリーティ・ズィンター、サーニヤー・ミルザー、ザイド・カーン、カトリーナ・カイフ、アリーシャー・チノイ・・・おまけにヴィジャイ・マッリヤー会長まで・・・写真ばかりで文章がほとんどない。読むより見る雑誌、と形容するにふさわしい。だが、確かに考えてみれば、窮屈な飛行機の中で小難しい文章を読みたい人なんてあまりいないだろう。他の航空会社の雑誌はあまり読む気がしないものが多い。これは、キングフィッシャー・エアラインズの読みの方が正しいかもしれない。
 個人的に面白かったのは、飛行機が飛び立つ前などに上映されるセキュリティー関連のVTR。ヒンディー語と英語で機内のセキュリティー機器や避難経路などに関する説明がなされるのだが、そのヒンディー語が俗に言う「シュッド・ヒンディー(純ヒンディー語)」であった。具体的には、難解なサンスクリット語の語彙を無理に使った言語になっているのだ。「Mobile Phone ke prayog ki anumati nahin hai(携帯電話を使用することは禁じられています)」とか、「dhoomrapaan-nished ki niti apanaata hai(機内は禁煙になっています)」など、こんな言い方普通はしない、という難しい言い回しが続出して面白い。普通のインド人には100%理解できないのではなかろうかと思われるほど難解であった。いったいヒンディー語と英語、どっちが外国語なのだか分からない。
 前述のモニターに映るチャンネルのひとつには、国際線飛行機でよくある飛行情報表示がある。地図上で現在飛行機がどこを飛んでいるのかが示されたり、時速何kmで標高何mの場所を飛んでいるのか、目的地までの時間はどれだけか、などの情報が逐一表示される。そこで気付いたのは、バンガロールが「Bengalûru」、マイソールが「Maisûru」になっていたことだ。先日、カルナータカ州政府が2006年11月1日からバンガロールの名称をベンガルールに、マイソールの名称をマイスールに変更することを発表したばかりだが、キングフィッシャー・エアラインズは既にその変更を反映させていた。UBグループはバンガロールに本社を置いているので、他社に比べて名称変更に敏感なのかもしれない。
 ちなみに、キングフィッシャー・エアラインズは2010年までにインドno.1の航空会社になることを目標としているらしい!
 というわけで、僕は現在就航している国内線航空会社の中ではいろいろな意味で断然キングフィッシャー・エアラインズがいいと思うのだが、どうであろうか?インドの国内線をよく利用している方のコメントをお待ちしております。

This entry was posted in アンケート. Bookmark the permalink.

7 Responses to アンケート:インドで一番いい国内線航空会社はどこか?

  1. bepari says:

    あけましておめでとうございます。
    ニューイヤームバラ〜ク
    あの有名なビール会社のエアラインとは!
    そして赤いミニスカート…..
    BAに殴り込みをかけて、新奇なサービスで対抗したヴァージンアトランティックの赤いユニフォームを思い出しました。

  2. はるこ says:

    こんにちは。「これでインディア」「これでインディア エクスプレス」をずっと読ませて頂いています。
    年末年始インドに行って、デリー・バンガロール間をサハラで移動しました。
    以前から食事がおいしい航空会社だと思っていたのですが、今回行きのフライト(デリーを朝7時発の便)でなんと! サブウェイが提供されました!!
    ベジとノンベジに分かれていて、いずれも6インチサンドにチョコチップクッキーつき(ベジ用に卵は多分未使用)。
    とてもおいしかったですが、翌日の同じ便に乗った人は、なぜか普通のサンドウィッチだったそうです…???
    ちなみに帰り(バンガロールを12時10分発)は普通の軽食でしたが、以前食べたインディアン・エアラインズのよりは、はるかにおいしかったです。スタッフも愛想が良いし、私は好きです♪

  3. こんにちは。いつも楽しくホームページを読ませてもらっています。
    私は2004年と2005年の夏に一度ずつインドを訪問し、下記の国内線に乗る機会がありました。
    Air Sahara(Thiruvananthapuram->Delhi)
    Indian Airlines(Delhi<->Thiruvananthapuram, Bangalore->Thiruvananthapuram)
    Kingfisher Airlines(Delhi->Bangalore)
    3社のなかでは、Kingfisherが最もサービスが充実していて、機内食はとてもおいしく、乗り心地がいいと感じました。配られたポシェットは大事に日本へ持って帰りました。ただ、私の利用した便は乗客がとても少なく、経営は大丈夫なのかと少し心配しました。
    Air Saharaはサービスの点ではKingfisherとそれほど変わらないのですが(客室乗務員の制服は地味)、機内食のデザートが激マズだったことがやや評価の低い原因です。
    2005年の夏に読んだ現地の新聞には、Indian Airlinesは十数年ぶりに新たに航空機を購入すると書かれていました(すでに購入?)。これを機会にサービスが少しは良くなるといいのですが…。

  4. ayako says:

    はじめまして。
    あけましておめでとうございます。
    昨年夏にインドに行った際、サハラエアを使いました。理由はやはり、一番安かったから。
    機内食の食器がブルーの透明なかわいいものだったことと、スチュワーデスの制服がブルーとオレンジのおしゃれなサリーだったこと、そして彼女たちが細身の美人ぞろいだったこと(ノースイーストの人たちも結構いたな)が印象的でした。そういえば、隣の席に座っていた「病気でフルーツしか食べられない」と主張する青年にはフルーツのてんこ盛りが出されていました。融通利くなーと思いました。
    キングフィッシャーは設立当時話題になりましたよね。乗ってみたかったんです。このエントリーを読んでますます乗ってみたくなりました。これからインド国内航空を使う日本人も増えるでしょうし、こういうユニークなサービスが日本の国内線にも活気を逆輸入されたらいいのに。

  5. arukakat says:

    そういえば、現在住んでいる家の下の階に、エアー・サハーラーのスチュワードが集住してました。なんか「俺たちってエリート?」みたいな雰囲気満々のいけすかない若者たちが多かったので、いつかエアー・サハーラーを利用して彼らをこき使ってやろうという野望を抱いていたような気がしますが・・・もう彼らは引っ越してしまったので行方が知れません。
    キングフィッシャー、やっぱり評判良さそうですね。ジェット・エアウェイズは最近どうなんでしょうか?僕は前回ジェットを使ったときに、機内食で腹を壊したので、一気に評価が下がりました。

  6. SR says:

    私は King Fisher Airlines をお勧めします。 食事も対応もなかなか良いです。 重そうな荷物を持っていたらスタッフが手伝いに来ます。機内食事は美味しいです。
    Vijaya Mallyaさんはカルナータカ州出身です。回数券もあります。

  7. arukakat says:

    >SRさん
    書き込みありがとうございます。
    最近、ジェットがエア・サハーラーを買収。また航空路線勢力図が変わりそうですが、当分はキングフィッシャーの高評価が続くと思います。デリーの国内線空港という観点でも、キングフィッシャーは新ターミナルから出発するので、快適です。

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>