ゴーヴィンダーゴーヴィンダーゴーヴィンダー・・・

 10月20日付けのタイムズ・オブ・インディア紙によると、インドのあるTV局が、ボリウッドの人気男優にして国会議員のゴーヴィンダーが、インド最凶のマフィア、ダーウード・イブラーヒームと共に仲良く映っているビデオクリップを放映し、政界に波紋が広がっている、とのことだった。
 そのビデオは1991年にドゥバイで撮影されたもので、何かの店の開店式のもののようだ。映画界とマフィアの関係は公然の秘密であるが、ゴーヴィンダーは国会議員になってしまったので、世間の目も厳しくなるし、世知辛い政治ゲームに巻き込まれるのも当然のことだ。ゴーヴィンダーは「これは政治的謀略だ」と主張しているが、インド人民党(BJP)などは早速ゴーヴィンダーの辞職を求めている。


 ところが、意外と警察は冷静な姿勢を取っている。警察はそのビデオテープを「本物」と断定する一方で、映画人とマフィアが関係を持つことは「ある程度仕方ない」と考えているようだ。警察によると、80年代〜90年代初頭にかけてムンバイーを支配していたダーウード・イブラーヒムとその片腕チョーター・ラージャンは、部下を映画スタジオに送り込んで組織と関係を持つことを強制していたという。マフィアは映画制作に資金を提供していただけでなく、キャスティングにまで口出ししていたため、映画俳優たちがマフィアと関係を持つことは、仕事上仕方のないことだったようだ。しかも、警察の手元には、映画人とマフィアの関係を証拠付ける同じようなビデオクリップが山ほどあるという。警察は「特に目新しいことはない」と落ち着いている。
 放映されたビデオクリップにはゴーヴィンダーしか出ていなかったようだが、その場にはアニル・カプール、サンジャイ・ダット、サルマーン・カーン、スニール・シェッティー、ジョニー・リーヴァル、ジャッキー・シュロフなど豪華な顔ぶれが揃っていたという。マフィアと関係した映画人たちを片っ端から逮捕していたら、ボリウッドは滅亡してしまう。また、中にはマフィアに「No」と言える俳優もいたようだが、その数は非常に限られている。マフィアと関係を持っていない俳優の例として、アミターブ・バッチャン、シャールク・カーン、アーミル・カーンの名前が挙げられていた。3人とも押しも押されぬ大俳優だ。このくらいにならないとマフィアにものを言えないのだろう。
 ところで、ダーウード・イブラーヒームはボリウッドを裏で支配しただけでなく、ボリウッド映画の題材にもなっている。というより、ラーム・ゴーパール・ヴァルマー監督が執拗にダーウードを主題にした映画を撮ったりプロデュースしたりしている。「Company」(2002年)、「D」(2005年)、「Sarkar」(2005年)などがその代表格だ。「Sarkar」では、「ゴーヴィンダーゴーヴィンダーゴーヴィンダー・・・」という合唱のBGMが印象的だったが、これはゴーヴィンダー議員のマフィア問題を予言していたのだろうか・・・?

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