真ちゅう製の水壺に意外な殺菌作用

 昔ながらの生活の知恵や、迷信と考えられている習慣の裏には、時々科学的な根拠があることがある。またひとつ、インドの知恵が科学的に証明されたようだ。
 13日付けのタイムズ・オブ・インディア紙は、ネイチャー紙の記事を引用する形で、インドの農村でよく使われている真ちゅう製の水壺が実は健康にいいという事実が発見されたことを報じた。


 英ノーザンブリア大学のロブ・リード氏は、アジアにおいて日光による抗菌効果の調査を行っており、最近インドも旅行した。そのとき、村人たちが真ちゅう製の壺に水を保存している様子を目にし、また、伝統的な真ちゅう製の容器は病気から守ってくれるという、地元に伝わる生活の知恵も耳にした。この考えに興味を示したリード氏は、土器やプラスチック製の容器より
も真ちゅう製の容器に入った水の方が細菌の繁殖を抑えられることを発見したという。
 真ちゅう製の水壺に大腸菌を入れると、時間が経過するごとに大腸菌の数は減っていき、48時間後には水が無菌状態になった。リード氏によると、これは銅の殺菌作用によるものらしい。今後、発展途上国などの水の衛生管理に、真ちゅう製の壺が役に立つことがあるかもしれない。
 このように、伝統的な習慣に科学的な裏づけがなされる様を見るのは面白い。インドの水壺というと、独特の形をしていて愛嬌がある。ただ、最近は真ちゅう製のものは少なくなっているのではなかろうか。ステンレス製のものが市場では多く売られているし、プラスチック製の容器で水を汲んでいる人も農村部では多く見かける。グジャラート州のカッチで撮影した、ある民家の台所の写真を改めて見てみた。

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カッチの民家の台所

ヒンディー語で「バルタン」と呼ばれる水壺がたくさん地面に置かれているが、多くはステンレス製のものだ。一応、奥の方に数個、真ちゅう製っぽい小さい壺が置いてある。一方、アハマダーバードの家庭用品博物館で撮影した写真には、真ちゅう製の壺らしきものが大きく写っていた。

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博物館の展示物

優れた殺菌効果を持つことが証明された真ちゅう製の水壺は、皮肉なことにインドではもしかしたら廃れてきているのかもしれない。だが、何百年もの生活の中で培われてきた知恵をもう一度見直すことも必要だろう。

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One Response to 真ちゅう製の水壺に意外な殺菌作用

  1. Yoshio says:

    Come va ?
    Sono Yoshio…I happened to remember the
    truth, same old custom in Fusaro, Naples. My friendly friend Gennarro showed me this similar fountain or water spot in the corner. He said the water here is the best in my hometown. He also said they had such old-fashioned pure-water spots 20 years ago, but there’s only one here. I also drank that sweet water on my hand last summer. So India reserves such healthy fountain, that’s good !!!

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