盗賊帝国帝王、盗賊映画に脅迫状

 インド亜大陸中央部に新たに盗賊帝国が建国されたらしい。
 1月5日付けのヒンドゥスターン紙によると、映画監督クリシュナー・ミシュラーは、ダスユ・サムラート(盗賊帝国の帝王)から脅迫状を受け取ったらしい。その帝王の名前はジャグジーヴァン・スィン・パリハール。盗賊の里として有名なチャンバル谷に住む悪名高き盗賊である。


 クリシュナー・ミシュラーは、元盗賊のスィーマー・パリハールを題材に、「Wounded」という映画を制作した。スィーマー・パリハール自身が主演を務めるという変わった趣向の映画で、いくつかの映画祭で賞も受賞している。インドでは今年1月26日に公開予定である。だが、盗賊帝国の帝王の言い分によると、スィーマー・パリハールを題材に映画を撮るというアイデアは元々彼のものだったらしい。帝王は監督に対し、着想料として100万ルピーを要求している。しかもその料金は「特別割引料金」で、もしすぐに払わなかった場合、その料金は500万ルピーに跳ね上がり、さらに手下がムンバイーまで押しかけて嫌がらせをするそうだ。
 だが、最近では盗賊もだいぶモダンになったようだ。まず、脅迫状にはご丁寧にレターヘッドが付いており、そこで自分の名前を「ダスユ・サムラート・タークル・ジャグジーヴァン・スィン・パリハール」と名乗っている。そして自分の支配する領地も明記している。それによると彼の領地はマディヤ・プラデーシュ州、ウッタル・プラデーシュ州、ラージャスターン州であるらしい。しかも脅迫状にはドバイのマフィアのように、2つの携帯電話番号まで掲載されており、「ワシはチャンバル谷の無冠の帝王である。ワシの電話番号は以下の通りだ。電話をかけるように」との一文が添えてある。
 インドでは21世紀の現代でも盗賊が生存しており、時々列車が襲われたりする。僕は幸運なことにまだ盗賊にお目にかかったことがない。だが、思い出すのはヒジュラー(両性具有者/オカマのコミュニティー)の生活である。昔、縁あってヒジュラーたちが集住している家を訪れたとき、彼(彼女)らがTVを見ながら寝転がったりして普通に生活している姿に「そうだよな、ヒジュラーだってインド人だよな」と妙に感動を覚えたものだった。多分、盗賊たちもけっこう普通に生活を送っているのではないかと思う。手紙の内容から察するに、話してみるとけっこう面白いかもしれない。
 ちなみに、ミシュラー監督はムンバイーとウッタル・プラデーシュ州の警察に届出を出したようだ。

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